言葉のちから。
高校時代は3年間、毎年家出を繰り返して過ごして暮らしてた。
何が嫌いなわけでもないけど、すべてが気に入らなかった。
言葉にならない黒い想いしかなくって、友達にも家族にも伝えられずに心に溜まっていった。
家出を繰り返す内に家族とは、どんどん離れていって。ずっと孤独だと思っていた。
最後の家出は、高校2年の終わりの春休み。
東北大震災の混乱に乗じて見つからないように東北を経由して南に向かい島根県に到達した所で瀬戸内海の島で死のうと思い、ホテルで遺書の内容を考えていた。
家族や友達に最後の言葉を書いていて、好きな人にも自分の気持ちを書こうとしていたのだが、住所を忘れていたので投函できないと思い。死ぬ勇気で告白する事を決めて、朝になって北海道行きのフェリーに向かい帰っていた。
地元に戻り、初めに好きな人に会うも告白出来ずに、家に帰っていきました。
高校3年は、いつ告白するか迷ってる内に東京に就職が決まり、会えたのは地元を離れる3月になってからだった。
「ずっと好きでした。」
伝える言葉は、これしかなかった。
返事は貰えなかったけど、上京してから一通の手紙が届きました。
沢山の北海道のお土産と一緒に入っていた便箋には、近況の報告とひとつの言葉。
なにがあっても、うちは味方だよ。
この言葉が、今でも私を支えてくれている。
好きでいて良かったと心から思えた。
これからもきっと一人じゃないと思える。
なにがあっても頑張れる。
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