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10歳の頃の君へ

先日の事である。息子邸で私の10歳の頃のザリガニの絵をまじまじ見て、感慨深い気持ちになった。
その頃の私が今の私の生徒なら絶賛してただろうな…この絵。
ただの自画自賛だと笑ってくれても大いに構わない。この絵は小手先だけの技術ではなく、純粋にザリガニの生命力に感動した素直な心の高まりが、見返りなく愚直に描かれているのがよく分かる。通っていた絵画教室の先生も褒めてくれたのだが、その時は何が凄いのか分からなかった。何故なら無心で描いたから。
子供の絵も大人の絵も、無心で真摯に愚直に取り組んだものが1番人の心を動かすのである。
改めて痛感した。

絵描きは絵が売れてなんぼ。
しかし、売れ専だけ考えて絵を描いてる絵描きって、結局中途半端な商業画家止まりだよね。
最近は何でも暴かれちゃうから、安い根性で仕事してると、みんなに見破られちゃうよ、小手先職人さま。

と、言うべき事を言い放ったところで、10歳の自分に伝えたい。
君は予想通り堅気の勤め人にはなれなかったけれど、大好きな絵を愚直に描き続け、小さな城であの頃の君のような感受性の塊ちゃん達を育てているよ、と。

公私、世間諸々何かと慌ただしい2020年であったが、最近は妙に楽しく高揚しながらも安定した心穏やかな気持ちになっている。ようやく本来舵取りするべき人種が舵を取って行ける時代の訪れを肌でひしひし感じるのである。

絵画や芸術業界、教育業界に限らず世間一般まるまる、目に見えてわかりやすい抜本的な改革とまではいかなくても(まぁ、わかる人にはわかるのだが)悪しき習慣は徐々に淘汰され、実力と心根のあるものだけが残る劇的な時代に生息できて幸せである。

仕事が食いぶちのためでなくなりつつある左近、働く事以外の自己実現(と言ったらおおげさだが)を意識していけるような視野の広さを身に付けたい。

行った事のない場所に行き、新しい何か楽しいものを見つける事が年内の目標です。

ではそろそろレッスン体制に入ります。

先生、行きまーす。

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