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【プロとアマチュアカメラマンの違いについて、の話】

プロカメラマンを目指したいという若者から
プロとアマチュアカメラマンの違いってなんですか?

と聞かれてしまいましたOh~


私見ですがプロとアマの違いは
「覚悟」だと思います

「これで食っていくんだ」
という強い覚悟

そのために自分の行動をどう組み立てていけばいいのか?
人生の取捨選択を余儀なくされます

背水の陣を敷いて挑まなければ
中途半端な覚悟では競争に弾かれます

日々の積み重ねの先にしかない職業

それがプロカメラマンという仕事だと思っています。

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「16mmから400mmまでのレンズを自在に使いこなし
クライアント(仕事を依頼してくれる人)の要望に応じて
的確な映像を提供する人」

と、なんかの本に書いてありました

私たちの仕事には必ず「仕事の依頼」が先にあります

例えば、電気工事屋さんは勝手に人の家に上がり込んでエアコン取り付けたりしませんよね?

それと同じです

仕事の依頼主が希望する写真を、的確なタイミングと適切な角度で撮って渡す

プロカメラマンの仕事はだいたいそんな感じです

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ではどうやって依頼主から
「仕事を依頼してもらえるか?」ですが
これが一番ハードルが高いです

「コイツならちゃんと撮ってくれそうだ」

と思ってもらわなければなりません

そのために必要なことがいくつかあります

1)カメラマンとしての経験
2)プロとしての立ち振る舞い

いわゆる「信用と実績」というやつです

1)カメラマンとしての経験はアマチュア時代に如何に身銭を切って経験を買うか?にかかっていると思います。

昔と違ってフィルムを買ったり、現像に出したりしなくてもいいので金銭的な負担は随分少ないと思います

下手くそなうちは自分が下手なこと、経験が少ないことを相手にきちんと伝えて練習させてもらう。
もちろん無料です。それがアマチュアのルールですからね

2)プロとしての立ち振る舞いはどうしても先人から教わる必要があるかと思います。
具体的にはプロカメラマンの側で学ぶのが早道だと思いますが、なかなか機会が少ないので簡単ではないですね。

ちなみに私は大阪芸術大学の写真学科の学生時代に写真スタジオのアシスタントに雇ってもらってプロの大先生に徹底的にプロとしての所作を叩き込んでいただきました。

大学ではそこまで教えてもらえないし、在籍してるだけでは体得できないと思います。

そうしてプロとしての基礎を積んだ上で
少しずつ、少しずつ仕事を広げていった
という感じになります

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私たちプロカメラマンの仕事には国家資格はありません
税務署に開業届を出せば「自称カメラマン」には誰でもなれます

気を抜いたら いい加減な自称プロカメラマンが巷に溢れ
カメラマンという仕事が全体として信用してもらえなくなる
という事態にもなりかねません



プロカメラマンの仕事の領域が今でも残っていて荒らされていないのは
本当のプロカメラマンたちの日々の弛まぬ努力と
依頼主の期待を裏切らないという必死な覚悟
後輩カメラマンたちの仕事が絶えないようにという真摯な態度
そういうものが積み重なっているからだと私は思います

だって、いい仕事したいやん!
やって良かったって思いたいし
頼んで良かったって思ってもらいたい
次もお願いしますね、って言ってもらいたいですからね

そういう気持ちの積み重ねがプロカメラマンとアマチュアカメラマンの違いなんじゃないか?
と私は思います

これからプロカメラマンを目指す若者たちへ
あなたたちの未来が明るい未来であることを願いつつ
君たちにはまだまだ負けないからね!
というライバルとしてのエールを送って今回のブログを終わりたいと思います


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