ペストマスクさんとケットシー
ある日のことです。
「あぁ!また負けた!!」
ペストマスクさんのお家に遊びに来ていたケット・シーが叫んでおりました。
実は彼ら、ポーカーが大好きです。
ご安心ください、賭け金は「お互いのおすすめのスイーツ」ですから。
現在5戦目、全てペストマスクさんが勝利を飾っています。
どうやら女神様の運はペストマスクさんに向いているようです。
「ロイヤルストレートフラッシュなんて普通にやっててでます?」
ケット・シーは訝しげにペストマスクさんの顔を覗き込みます。
「でちゃうんですよねぇ。それが」
ちょっと得意げな表情でふふんと鼻を鳴らすペストマスクさん。
「今日はとことんついてないようです…楽しみにしてたのに。貴方のおすすめのご当地限定スイーツ」
「日持ちしますし、また近いうちに来たらいいじゃないですか」
カードをシャッフルしながらペストマスクさんは笑います。
「どうします?趣向を変えて神経衰弱でもやります?」
「ポーカーばかりというのも面白味がありませんしね、いいでしょう!記憶力には自信がありますよ!」
胸を張るケット・シー。
はてさて次の勝負に勝つのはどちらなのか。
あぁ、どうやら彼が勝ったようです。
遠くからまた叫び声が聞こえてきました。
今日のスイーツはケット・シー御用達の高級デパートのマカロンになりそうですね。
ケット・シーがペストマスクさんに勝てる日が来るかどうかはまた別のお話。