見出し画像

LITTLE NIGHTMARES II

大好きな作品の2作目がついに登場となりました。

抜群のセンス健在

グラフィックにさして変化は見られません、これはいい意味です。もともと最高水準のグラフィックであり、付け加えるならセンスが抜群なので、見ているだけで世界観の勉強やインスピレーションがどんどん湧いてくる。製作スタッフは恐ろしい程ゲームが好きで恐ろしい程楽しんで作ったと思われる。それは随所に観られ、何でもない映像の中に前作の気になっていたものとリンクするようなモノがあったりする。飛んだり跳ねたり謎を解き明かして進む・・・通常ならそこに集中させるわけですが、ふとした空き時間、そこに『あれ?』が散りばめられている。この緩急の上手さですよ、面白いでしょ?続編待ってたんでしょ?という押しつけも無ければ新しい事にチャレンジしてるから楽しんでくれってことも無い、それが心地いい。

ゲームとしてはいかがなものか

ゲーム自体は前作とさほど変わりは無く、やってることは同じと言ってもほぼほぼ正解です・・・が!その・・・何と言うか心理への訴えが上手すぎるんですよ、そこがこの作品の面白さの神髄ではないかと。

『逃げる』と言うホラーの基本

この作品は逃げるシーンが多数用意されています。主人公は非力ですが、戦える相手も居ます、けれど、圧倒的な敵の前には逃げるしかありません。例えば次の映像。

これをやってるのは娘ですが、叫びながら逃げていました。本人の手汗は半端なく、心臓ドキドキだったそうです。そしてこの作品のチェイスはちょっとドラマチックなところがあって、逃げてるのにカッコイイんですよ、逃げる側に途中途中『おっしゃー!』とか『あぶねー!』と言う心を揺さぶり、高ぶらせる仕掛けをしていき、最後に充実感と達成感を与えてくれる。ここら辺の静と動の使い方が素晴らしい。

『見つかってはいけない』と言うステルス感覚

正直こういうシーンでは見つかる=死が待っています。見つからずに移動すると言う行動が精神を削ってくるんですよね、アサシンみたいに『見つかったらやっちまえばいい』と言うバクチ的な保険がないのですから。

ほったらかしの美学

いきなり始まります、何をすればいいのか、ダラダラとしたオープニングムービーなんかありません。プレイヤーは『えーっと?』と言う困惑の中に興味と恐怖を少し足されるのです。何となくわかってきたところで、あっという間の死によって色々と学んでいきます、そうなんです、自ら学びながら進んでいく、まさに冒険なのです。このほったらかし感を理解し、楽しめたらリトルナイトメアの世界は何倍にも膨れ上がります。

個人的には1作目をやってから2に手を伸ばしてほしい、これはあなたが紡ぐ物語なのだから。





いいなと思ったら応援しよう!