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緊縛の文化史 The Beauty of Kinbaku

世界65か国に広まる「Kinbaku」ということばと文化! 緊縛が西洋でアートとして高い評価を受けている。本書は近年西洋世界で人気を博している日本の緊縛文化についてその起源をはじめ、結び縛ることの持つ奥深い意味から現代のアダルト産業における緊縛まで歴史的、文化的に紐解いた傑作である。世界に日本の緊縛文化の素晴らしさを広めた米国文化人著作の加筆翻訳書。 本書の構成と内容 第1章「緊縛の世界」では、緊縛の歴史をその起源から跡付けながら、それがいかに日本文化に深く根付いているか、明らかにする。稲作文化と縄や結びの繋がりから、武芸としての捕縄術、歌舞伎の責め場、浮世絵の責め絵を経て、戦後のSM雑誌、さらには映画、ビデオへと至り、現代的な緊縛が形成されていく過程が多数の図版とともにわかりやすく解説される。第2章では緊縛史に名を残す重要な人物を取り上げ、その業績を辿る。偏りのないそのセレクトは、むしろアメリカ人の著者ならでは。責め絵の伝統を引き継いだ月岡芳年や伊藤晴雨はもちろん、戦後SM雑誌を牽引した美濃村晃、辻村隆ら、また惜しくも先頃亡くなった濡木痴夢男や、リメイク版『花と蛇』への出演や壇蜜を縛ったことでも話題になった有末剛など、総勢26人が名を連ねる。第3章は「ハウツー」として、緊縛の基本的な縛り、すなわち高手小手、胡坐、菱縛りの3種の手順を、豊富な写真で図解する。そのほか、著書の緊縛写真を多数収録した「フォトギャラリー」や用語集も収録。※amazon.jp

緊縛に関わる仕事のオファーをいただいた時に、日本の艶文化について学ばなくてはいかんと思いまして、緊縛の本ってのはあるものかと探しました。求めたのは緊縛の写真集とかじゃなくて、緊縛そのものの歴史。

それがあったんです。

中身は歴史的資料としてとても価値のあるものだと思います。この本の面白さは、日本にしかないアートだと捉えた外国人の目線で書かれていると言う事。それは読むものに知的な興奮を与えてくれます。女性を縛ることをアートと言ってカッコよく持ち上げているだけでしょう?いいえ違います、縄を掘り下げ、縄文土器から神社の注連縄に至り、神聖なモノとであると言うところまで話が展開するのです。

そして緊縛における『精神』の解釈。

縛る者は縛られる者への愛情やいたわり、感謝の気持ちを持った態度で接します、その奥ゆかしさ優しさ、気持ちを著者は高く評価していると言う部分もとても興味深い。

何より著者は緊縛に対してとても真摯に向き合っているのです、緊縛に対する誤解、偏見をなくし、美しく艶やかなアートとしてこの本の存在は重要な意義と意味があると伝えてくれている気がします。

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