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【全62冊】これまで集めた水星の魔女の同人誌、全部感想書いてみた
こんにちは。 「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のファンの者です。23年の冬コミに初参加して以来、買い集めてきた同人誌がついに本棚に収まらなくなってきました。
整理するために一冊ずつ読み返していたのですが、せっかく読み返すならきちんと感じたことを書いておきたいなと昨晩思いたち、手元にあった62冊全部の感想をnoteにすることにしました。本棚に並んでいた順に片っ端から書いているので順不同ですが、おおむね前半がA5サイズなどの比較的小型な本、後半がB5サイズなどの大きめの本になるよう並んでいます。
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私はスレミオ、グエスレ、シャディミオ全部大好きですが、大多数がスレミオ本です。ご迷惑が掛かるといけないので、著者名は書かずタイトルのみとしました。
小型本
ポリッジ.
ミオリネさんや母親に拒絶され、閉じこもってしまったスレッタの温かな再生を描いた独白本。レプリチャイルドであることを知った直後の、スレッタの身体性に着目したところが凄い。自分の出自を知って、自分のこれは偽物の体、自分が受けてきたのは偽物の愛だったんだと感じて、傷ついたでしょうね…。でも、食べることは愛すること。食べさせることもまた同じ。みんなのお陰で自分の受けてきた愛を感じて立ち上がるスレちゃんを丁寧に描いていて、胸を打たれます。
my life with you
人を撲殺できそうなほど分厚いスレミオ結婚準備アンソロジー。表紙から素晴らしすぎて、スレミオ棚の一番いい場所に飾るために専用のイーゼルを買いました。ここに感想を書くにはとても紙幅が足りませんが、結婚じゃなくて結婚準備にスポットを当てた企画が本当に慧眼。まるでゼ○シィみたいな巻頭特集まであるのよ!
300p超の名作ぞろいの中で一番記憶に残ったのは「やはり結婚するならスレッタがいい」のくだり。ミオリネさんのまさに考えていそうなレンブラン思考が流れ込んできて笑ってしまいました。最後に収録された「Memories」は大傑作。もはや公式のように心に焼き付いています。
関係された全ての皆様にお礼を言いたい。ありがとうございます。
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Brave new world
エピローグ後のエランさん(強化人士5号)の地球紀行を中心にした短編漫画集。作画もネームも突き抜けてレベルが高く、5号の旅や独白をもっと見たくなる。ノレアのイラストから鬱屈とした死の匂いを感じていた地球にいざ降りてみたら、そこは鬱蒼とした命に満ちていたーというのはすごくリアルだなあ。4号とカヴンの子たちとのデータストームトークもいかにもありそうで面白い。幼少期のミオリネさんのカットが生意気そうなねこ目で、可愛らしすぎて死亡しました。サラッと終わってしまうのがとても残念。エラン地球旅行記、ガンダムエースで連載してほしい。
祝福のカーテンコール
スレミオの挙式に至るまでをしっかりと深掘りして描いた傑作本。数えきれないほどスレミオ本を読みましたが、これまで読んだ中で最も心に刺さった一冊でした。「本編をきちんと読み解いたらもうこれしかないんじゃないか」と思わせられるほど、3年間のミッシングリンクがきれいに私の中で埋まってしまった。あの決闘は限りなく2人らしく、言葉も含め涙するほかない。表紙もシンプルなのに美しい。
2人が何も言わずとも何を賭けたものか通じ合っていることにつくづく涙、涙。冒頭の介添の人選といい、解釈一致というレベルではなかったです。初めてコミケに参加したときに購入した中にこの一冊があって、同人誌っていうものはこんなに素晴らしいものなんだとしみじみ思ったものでした。漫画やイラストの技術や装丁、アイデア、キャラ描写ももちろんそうですが、自分と同じように作品を愛して、自分以上に深く作品を読み解いている人がいるという嬉しさに勝るものはない。
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突起をあたためて。
あはははは!面白すぎる。表紙デザインの仕掛けに気づいて爆笑してしまった。これが同人誌というものか…!スレミオ乳首合同本。冒頭からわちゃ~っとハロいっぱいで混む学園線がなんともかわいく楽しい(このコマのスレミオの表情もまたいい)。女性作家さんの描くR-18は、どれも自分が読んできた「男性の描く男性向けR-18」とはまた違った趣があって、なんというか温かみがあってほっとする。
sairoku4
個人的にとても好きな作家さんの過去作がまとまった再録本。スレミオが良いのは当然として(この方の描くスレちゃんは一等健気で表情もかわいい)、チュチュの「らしさ」が見逃せない。チュチュやニカがスレミオのアシスト役になる話はみんな大好物だと思うんだけど、チュチュが「らしい」と実に嬉しい。Hシーンの優しい感じも好きです。
Bewitched with you
分厚く豪華なスレミオ合同本。witchのところだけが金の箔押しになった表紙の美しさにうっとり。イラストもこれ以上ない尊さで、所有していることそのものが嬉しくなる本の一つです。
感想はすべて書ききれませんが「-そういうこと-」は全コマスレミオらしく、かわいらしく、健気で、良かった。強気に責めているけど大きい背中に抱き着いてちょっと涙ぐむミオリネさんが、らしい。もう一つ、エアリアルに乗り込んでミオリネさんがこっそりスレッタの秘密を覗いてしまう小説が大好き!エリクトの存在を知っている私たちから見ると、アイコンのくるくる一つで抱腹絶倒。しっかりと二人の絆を描きつつ、それを陰ひなたに見守り、育んできたエアリアル(エリクト)への視点が優しい。エリクト、ありがとう…
もう一つ!木の下で3年後スレミオが雨宿りする話が、大変良質で、美しかった。雨上がりの木漏れ日まで、本当の情景が見えるよう。この調子で書いていて今日中に書き終わるのか?でも書かざるをえない。
家を築く
後でもっと詳しく書きたいけど、創作の姿勢にとても感銘を受けた作家さん。水星の魔女という作品とキャラクターの掘り下げが深く多面的で、難しいテーマにしっかりした漫画で挑戦されている感じがします。
プロスペラ&デリングの罪と罰については、どうしても重くなってしまうため掘り下げる二次創作は少なく、温かな両親としてスレミオを見守る役にとどまることが多いのですが、本作はチュチュにあえて厳しいセリフを言わせ、スレッタにそのことを悩ませます。「親の罪の清算」は監督も本編中で描ききれなかったとインタビューで言及しているほど難しい(おそらく失敗すると作品を壊す可能性がある)エピソードですが、二次創作でそこにしっかりと取り組んでいる真摯さに打たれます。多様な表情でキャラクターの感情の移り変わりがしっかり伝わってくるのもすごい。
サマヤ家とレンブラン家が一つのファミリーになるということはそんなに簡単なことではないわけですが、そこを真っ向から二次創作で描こうとする姿勢そのものに敬意を抱いてしまうというか…。地球を感じさせるグリーンベースの表紙、塗りも色使いも素晴らしいです。
白を装う
同じ方のスレミオ本。こちらは打って変わって、ウェディングドレスを夢見るスレッタの煩悶を描いたお話。スレッタの一人芝居で進行するのですが、くるくると変わる難しい表情変化をとっても魅力的に描いていて、どれも本当にかわいい!アニメとは違う、精緻さを求めるというよりはディフォルメの利いた感情伝達優先の絵づくりに正調の「漫画らしさ」を感じて、とても好感を持ってしまう。
不安にスマホを見つめる少年のような戸惑いから、女の子らしいうっとりとした表情、そしてサビの妖艶な表情、スレッタの持つ多面性をとてもよく掘り下げている。表情の移り変わりを見ているだけで彼女の素直でいじらしい心が手に取るようにわかって、温かい気持ちになるんです。描写のうまさというより、伝えようとしていることが絵を通じてダイレクトに感じられるというんでしょうか。
最後のコマまできっちりと流れが仕上げられていて、上質。どの本もテーマが全然違うのに、キャラクターへの深い理解と幸せを願う気持ちが伺われて、良いんだ…。
泣かせたい女
こちらも同じ方のスレミオ本。「白を装う」とは逆に、こちらはミオリネさんの煩悶を描いた作品なので、対になっているとも取れるかもしれない。同人誌って、普通もっとライトなキャラクターファンブックなはずなのに、こんなにテーマが千変万化してどれもしっかりした漫画に仕上がっていることに驚きがあった。
別の本に出てきた「結婚するならやはりスレッタがいい」のくだりと同じで、ミオリネさんらしい自己分析や思考回路がピシッとハマって出てくると、感服してしまう。自分はなんにもスレミオをわかってなかったんだ!という。
最終ページ一枚前の、大きく見える小さな背中。これも本編のミッシングリンク(スレッタはどうミオリネさんに惚れたか)を繋ぐ試みで、その真摯さに打たれる。何度か読んで分かったけれど、この躍動感やテンポは上手なぶち抜きや大ゴマで生まれているんだなあ。漫画がうますぎる。
PS:「バニラッ!」好き。狂おしいほどに。
彼女と彼女と地球寮の話
同じ方のスレミオ本。地球寮の面々を会話劇で掘り下げて、そこからスレミオの関係を炙りだしていくユニークなつくり。スレミオふたりだけでも多様な一面をころころと描ける方なので、それがより多人数に広がったことで群像劇としてしっかり成立している、好きな一冊です。
この方の描く傷ついた表情、そこまで描き込み量のないさらっとしたコマであっても何か伝わってくるものがあって、他にない。ちょっと言語化が難しいんですが、作品全体にどこか壊れそうな切実さのある作風を感じていて、例えば今作のチュチュが言葉を失うところとか、スレちゃんが思いを揺らすところとか、このままじゃ全部粉々になってしまうんじゃないか…という(本編を見ながらおそらく作者さんが感じたであろう)切迫感がそのまま描かれている感じがします。それがファン同士伝わるということも、二次創作の大事な部分なんでしょうね。
最終回の向こう側
おおようやく出てきた、グエスレ本。わたしはグエスレもシャディミオも本当に本当に大好きなのです。スレミオの魅力とはまた違った、スレちゃんとミオリネさんの凄く「女」な一面が見られるからだし、グエスレもシャディミオもあり得るからこそスレミオが際立つと思ってます(逆もしかり)
「元気で」と言われたスレちゃんの瞳よ!!このコマからあふれんばかりの瞳、まるで本編のよう。最終コマの本当にうれしそうなスレちゃんも、心から「良かったね…!」となる。作品を見た人の数だけ色んなスレちゃんがいて、それが嬉しい。二次創作は素晴らしい。
ミオリネときどきデリング
私が持っている唯一の画像生成AIメイドの水星本。私と同様絵が描けなくて、画像生成AIを使いこなしたら自分にも漫画らしいことができるんじゃないか?という試みが形になったものと思います。画像生成黎明期の技術で作られているため、漫画として鑑賞に足るレベルにはまだ達していないものの、本を作れた嬉しさがしみじみと伝わってきました。応援しています!
lost
ミオリネさんが大事なものをなくしてしまうお話。珍しい、CD大の正方形のご本。
もう、ミオリネさんが自責するシーンが、こちらも共感して涙が浮かぶくらいミオリネさん!ミオリネさんは絶対こういう自責をする!そしてスレちゃんはこうやって肩を抱いてあげるに違いない。うう…(突然IQが3になってしまった)。
3年後のふたりの暮らしがありありと浮かぶような、読後感の素晴らしい一冊。チュチュやエリクトとの絡みも楽しく、幸せに満ちた気持ちで本を閉じられます。感謝…
ふたつの掌、さかさまの嘘
大変湿度の高い、ダークな雰囲気漂うシャディミオ本。グエスレ・シャディミオは本編のスレミオの関係を踏まえつつぐいっとそちらに路線を持ってくるか、スレッタの存在が薄れるifルートに突入するかで大きく分かれるんですが、この本は後者。
ここまで挙げた本とは一切趣の違う、どこか厭世観も漂うようなオトナな作品で、二人の思わせぶりな会話、仕草にドキドキしてしまう。シャディミオにおけるミオリネさんはさあ~~~~~~‥‥本当にえっちなんだよ!!!!!!!!!絵の良さを語っていいですか?いいよ!体格差なんだよ!この、大柄で筋肉質なシャディクに抱かれる折れそうなほど細いミオリネさんの、広がる髪筋の一本一本がさあ…もうダメだよ俺は…。シャディクお前が好きなんだ!!
A seven colored future for you
結婚に至るまでを描いたスレミオ本。シャディクガールズの面々がとても「らしくて」良かった。本編で描かれた3年後ミオリネさんの少し醒めた大人になった感じ(伝わるだろうか…立ち姿や髪型も相まってちょっぴり男性っぽくなっていますよね)がよく出ていて、なんだか本当のミッシングリンクを覗き見せてもらったような読後感。チュチュのアシスト役の話をさっき書いたけど、サビーナとミオリネさんの会話は大人の雰囲気がしっとりと出て良い。もっと本編で見たかったな。
ワンルーム楽園住まいの魔女
ワハハ!「突起をあたためて。」と同じ方の大変おバカなノリのふたなり本。札幌に帰ったときにたまたまショップで見かけて表紙買いしたのですが、表紙やタイトルから想像できない不意打ちな内容だったのでめっちゃ笑ってしまった。お嫁さんのことを思うとせつなくなってしまうスレッタちゃんのお顔が大変よろしかったです。ともかくノリがアホアホで吹き出してしまう(笑) どちらも楽しいご本でした。
家を築く
間違えて2冊買っていたことに今気づきました。好きすぎだろ!
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これってライブラリですよね!
グエスレ総集編本。表紙から、ともかく塗りが美しすぎてため息が出る。このスレちゃんの瞳の透明感、インナースーツのみずみずしさたるや。本編も大変、雑誌連載レベルに整った線で美しいのですが、とりわけスレちゃんの話法が極めて1~5話くらいのスレちゃんを彷彿とさせる正確さで、「本人感」がものすごい。敬語でとつとつと詰まらせればスレちゃんになると私のような浅はかな人間は思っていたのですが、フキダシのあしらい一つでここまで本編のスレちゃん感が出るのはすごいし、当然絵のすばらしさとパーフェクトマッチしているからこそ感じられるリアルさなのでしょう。
またグエルさんの事後の「ふふっ」とした目じりの下がり方もいいのよ…。公式に絵柄を寄せているのでは全くないのに、なんですかこの、漂う本物っぽさは。
後半がカラーイラスト集なのですが、筋肉の美しさ、瞳の透明感、空気感、もはや芸術で、言葉を失うレベル。バニーといいインナースーツといい、誰だって恋をしてしまうよ、こんなの。これを表現する語彙がいま私にない。グエルさんの、無垢なスレちゃんを絶対に傷つけないように大切に扱う空気感が伝わってくるのよ。
コミケに行くのも初めてだった私は何も知識なく買いましたが、一読してすぐ自信を持って「どう考えてもプロの方ですね…」となった。あらゆるすべてがハイレベルに揃った、大変すばらしいものを見せて頂きました。
さっきも少し書きましたが、スレミオ本は本編と同じスレミオ感なんだけども、グエスレ・シャディミオは男性キャラクターの目から見た「女の子感」が描かれるから、本編にない瑞々しさやなまめかしさを感じて、それが良いのよ…
AFTERWARD3+n
エリクトの活躍が見られる3年後スレミオ本。この方の描く頬の斜線の一本一本から醸される、恋の表情がすごく好き。そして上質なタッチから繰り出されるギャグ…「車で仮眠取るか?」の1pは大好きすぎて、SNSで100回読み返した気がする(笑)
「リハビリ中の介抱」はえっちすぎて悶絶。こういう同カットを繰り返して関係変化を出す4コマ、本当に弱いんですよね。最後の1コマなんてもう。
そして、逆にスレちゃんに介抱されるミオリネさん。10代のころからいつも一人で戦って、頑張りつくして、孤独に眠りについていたであろうミオリネさんに、今は抱き留めてくれる人がいる。ほっとして出る一筋の涙に、貰い涙。よかったね…本当に…。
描きたいところを描いた本
この作家さんのスレちゃんを男性的に(時にはしっかり少年として)描く作風が唯一無二すぎて、どうしても読みたくて手に入れた本。水星の魔女二次創作は女性向けな尊めのHシーンが描かれることが多いんですが、こちらはしっかり男性向け!という感じで、その、いろいろ…良かったです…。みんな描きたいところを描いてくれ。自由であれ…
SNSから垣間見えるお人柄も好感しかなくて、それが形になったような無邪気な作風が魅力的。漫画って、どうしても人が透けますね。
アスティカシアにも雪はふるなり
長くなります。もうこれは大好き。大好きすぎるシャディミオ作家さんの傑作シャディミオ本。喫茶店で読んですぐダッシュで帰宅して、バカみたいな怪文書感想をマシュマロで送り付けたほどに情緒が狂った。俺は本当にスレミオが好きなのか?シャディミオの方が好きなんじゃないか?正直になれよ?と思った。アイデンティティが揺らぐ一冊。
この方が普段投稿してくださる現パロのめんどくささ極まる愉快なシャディク、面白すぎるガールズ、そして可愛さあふれる小悪魔ぽんこつミオリネちゃんは眺めているだけで人生が好転するほど楽しい。なのに、今作は非常にしっかりと筋立てされたシャディミオの美味しいところだけを炙って煮詰めて上質なフランス料理に仕上げたような、しっかりした幕構成のある漫画作品で、初めて読んだとき涙が出ました。
思い出し書きより当時の自分の方がきちんと言葉にできているので、送った感想の一部をそのまま載せます。(イエミオというのは、シャディクの本名がイェル・オグルだから)
普段のコミカルな現代イエミオも大大大好きなのですが、本作は戦争や企業間闘争のにおいが色濃く出たシリアスな創作で、その中でイェルの優秀さや葛藤、ミオリネの純真さ、少女らしさがとても際立っていて痺れました。原作でも2人の関係は共闘と対立、本音と建て前がからみ合って、すごく複雑な関係ですよね。その良さを存分に味わうことができました。 どの掌編も素晴らしいのですが、クライマックスの「〇〇〇〇されたわよ」のシーン、特に表紙に繋がるミオリネさんの台詞には感極まって涙ぐんでしまいました。とにかくミオリネさんがどのシーンも純真で、かわいい。原作通りのイェルの優秀さ、格好よさと「そういうところだぞ…!」なこじらせ成分がセットになっている感じもたまりませんでした。レネのセリフもあり、二人の出自は実は鏡映しになっていることが活写されていますよね。
ノスタルジーあふれる夜の廃校で、お互いの立場を忘れて交流する二人の会話、胸に迫るものがありました。 イェルは苦しむアーシアンの代表としての自覚があるので、ミオリネさんへの気持ちを大義より優先することはできないと思っているのでしょうが、ミオリネさんはそうした呪いを飛び越えられるひとだと思います。原作でも、彼の背景をもしありのままにミオリネさんが知ったら、二人の関係はもっと変化していただろうと。扱いにくい子猫と思っていたミオリネさんの大器に圧倒され、次第に変わっていく給食さんの傑物イェル、最高でした。 少し違う部分ですが、物の怪の玉座に座るミオリネさんの一枚絵には圧倒されました。原作ミオリネさんはスレッタ視点だとなんとなく親しみやすさを感じてしまいますが、戦争をコントロールしている絶対的支配者の一人娘なわけで、まさにああいう存在だよなと。そんなミオリネさんが立場を忘れて「夏っ…」と言いかけるところ、自分の出自をぽつりぽつりと打ち明けるところ、心揺らしながら読んでいました。表紙と対になる、背表紙の海のミオリネさんも本当に素晴らしかった…。あの世界の二人に祝福がありますように。
うーん、これは読後感そのまま筆を執らないと二度と書けない感想だ。もう大ファンです。いつかプロになってほしい。出版社の出張編集部に行ってきた漫画もすごく良かったな。
こんにちは おかあさん
3年後スレミオ本。かわいらしい絵柄とタッチで、見ているだけで頬がゆるんでしまう。カラーの塗り方もやさしさにあふれていて、ほっとする。
この方の描くチュチュが一等好き。しかしどんな二次創作も、みーんなチュチュの描き方上手ですよね。全員「本人感」がものすごい笑 本編のキャラが立っているからなんだろうな。
印象に残ったのは「経験者たち」という3年後ミオリネさんとエルノラのオフ会話を取り上げた掌編。この二人にも共通点があることに発見があって、ぎこちないながらもだんだん寄り添えればいいな…とか、本当にどんな会話をしているのかな、などいろいろ考えてしまいました。3年後のエルノラさんの状態は本編ではっきり描かれなかったけれど、ミオリネさんもともに大切な一つの家族として過ごせていたらいいな。
home
同じ方の、3年後のスレミオのおうちでの様子を少し覗き見れる、優しいご本。介抱したり、けんかしたり…そういう日常、もっと見たい。この方の描くストーリーは絵柄だけでなく善性に満ち満ちていて、本当にあたたかな気持ちになります。珍しい目のアップのコマが不意にすごくスレミオで、ドキドキする…。
072
ワハハ!もうタイトルで笑っちゃうR-18スレミオ本。なんかみんな、突如ミオリネさんを真剣なおバカモードにすることあるのなんなんですか(笑) ほんと好き。ミオリネさんがスレちゃんに「背を向けているから…」いやこれ書くのも野暮だな。自分の目で確かめてくれ!!
同じ方の別作品もそうなのですが、女性作家さんがH描写をするときの良いところとして、同意の段階がとても丁寧に描かれるところに好感を持っています。その段階も含めてすべてがHだというか…何を言っているんでしょうね?でもそこは本編では絶対描かれないところだから、そこをいくらでも何度でも読みたいんだ…
こいはしがち
原作9-11話くらいのミオスレ本。ミオリネさんがスレちゃんに進むけどすんでのところでかわされてしまう、ちょっと珍しい一冊です。「恋はした方が勝ち」という言葉があるんですね。
トーンの使い方が素敵!こんな風に光の反射表現ができるなんて思いませんでした。実にミオリネさんらしい「なんでそうなるのよ!」感もかわいらしい。それからどうなったのか、続きがもっと読みたーい!
撓
アスティカシア生徒から見たスレッタちゃん本。少しビターな雰囲気で、それがすごくいい。こういうモブから見たスレッタちゃんたちってどう見えているんだろう?という想像は私もすごくよくしていて、本編だと最初ギスギス学園なわけですが、スレちゃんが勝利した瞬間たくさんお祝いのメッセージが来たりしたように、決して厳しい目ばかりが注がれてきたわけじゃないと思うんです。スレちゃんをありのまま、好意的に思ってくれていた人もたくさんいたはずで、それは私、アーセナルベースのとある一般カードのフレーバーテキストを読んですごく思ったんですよね。(アセベ時空、本当にありがとう)
別の方の「彼女と彼女と地球寮の話」もそうですが、周囲から対象を浮き彫りにしていく創作、とても好きです。
ダメコミュったら許さないからね!
スレミオドスケベギャグ本。ほんとこれ、笑いを禁じ得ない面白さ。何なの…この世界は…!!Xで見た瞬間ポチっていたんですが、「社長の普段から言葉の足りないダメな部分がセックスにも表れているんですよ」(リリッケ)のセリフを見てもうダメでした、抱腹絶倒。ギャグパートをもっともっと見たい。
結婚初夜 スレミオ百合編
スレミオの百合初夜を描いたR-18本。かわいらしい絵柄と二人らしいぎこちない会話にほっこりします。本当、どんなだったんだ…結婚初夜…。というかどのタイミングが結婚初夜だったんだ…。リハビリ中に?それとも家に帰ってから?それとも22話の空白時間がそれ?謎は深まるばかり…。
Asticasia cafeteria specialty Deluxe Lunch
3年後スレミオごはん小説本。二人が穏やかな空気の中で料理と食事を楽しむ、あたたかな雰囲気が楽しめるお話です。「おなかすいちゃいました」「私も」で祝福とともに終わる水星の魔女本編。別の方の作品「ポリッジ.」でも食事にスポットを当てていますが、水星の魔女はトマトで始まり麦畑で終わるように、要所要所で食事が印象的に描かれているんですよね。食事は愛であり祝福だから!
スレミオのいつもの雰囲気に、エリクトがちょいちょいつっこみを入れる雰囲気が楽しい。スレミオ3年後日常ものは無限に読んでいたいです。小さなご本なので、しばらく枕元に置いて、寝る前によく読んでいました。
大型本
水星の吉祥寺
スレミオが吉祥寺を案内してくれるなんとも楽しい地元本。私、中央線沿線に暮らしてたころ、家族が吉祥寺で働いていた時期があって、当時よく遊びにいっていたんですよ。なぜかミオリネさんが吉祥寺に詳しくて、たい焼き屋さんあるあるを語ってるそれだけでも面白い(笑)
後半はグエルさんが女の子でも楽しめる吉祥寺のラーメンBEST5を決めるお話。出てくるお店ほとんどいったことがあるので、笑いを禁じ得ないw初めて買った同人誌の一冊で、「こういう同人誌もあるんだ~!」と笑顔になりました。大好き。
ライフ・イズ・ビューティフル
エリクトがいろいろあって子供の体に戻るお話。大人のスレミオが添い寝しているエリィに隠れて、薄いシーツの下で盛り上がるシーンが凄く良くて…女性同士の耐えきれない欲求というものが美しく描かれているのが良かったです。表紙の美しさもうっとりする出来。スレミオの紅白の髪色がこんなに映える透明感、どうしたら出せるんでしょう。
エリィの今後はいろいろ考えてしまうところもあって、身動きできない小さなキーホルダーのままでは最初はよくても疲れ果ててしまうような気もするんですよね。霊体のような感じでスレミオの隣にふよふよ浮かんでるならいいんですけど(笑) いつかGUNDの力で実体を手に入れて、海に山に駆け回ってほしいなという気持ちがあります。
ファム・ファタール
同じ方の、本編の空白の3年間を埋める切ないお話。パーメットによる後遺症がかなり残っているスレちゃんに、ミオリネさんが心を込めて寄り添う姿に胸打たれました。この方のキスの描写、本当に繊細で、お互いを大切に思っていることが絵だけで伝わってきて涙が出そうになるんですよね。そしてミオリネさんの自責…これよ…(大好物)
ミオリネさんは分かっていても、常に自分を責めていて、自分も将来も軽んじていて、自分の本当の思いを言い出せないことがたくさんあった人だと思います。スレちゃんを信じられているから、今はおずおずとそれができるようになっている。でも、いつもそこには不安を抱えていて、それがスレちゃんに温かく抱き留められることに何度も何度もほっとします。運命の人と出会って、幸せになる2人をずっと祝福していたい。
ハロー・ワールドエンド
同じ方のスレミオ初キス本。愛するキャラクターたちの「あっけらかんとした幸せ」を描くのではなく、水星の魔女という本編の抱えるダークさや不安をしっかり抱き留めて、かけがえのない宝石のようなワンシーンを描きだそうとするのがこの方の作風なのかなと思います。
スレちゃんとミオリネさんがそれぞれ抱える不安が切ない絵からしっかり伝わるから、思いが重なったときのシンパシーが物凄い。特に、ミオリネさんが思っていることをすっと伝えられるシーンの特別感って、伝えられない人であることをしっかり描かないと強調されないわけで、本当にそのあたりの塩梅が巧みだなと思います。
君と世界が終わるまで
これも同じ方の作品で、冒頭から全編にわたって濃厚な死の香りが描かれる不穏で過酷なif設定のスレミオ3年後物語です。キャラクター二次創作においては、いわゆる「曇らせ」などキャラクターが傷つくシーンは過剰にならないようにする風潮があるわけですが、本作はしっかりと描きたいものを見据えて、そうしたシーンを描くことを恐れないところに価値があると感じました。
星の終わりにふたりだけが取り残されたような詩的な世界観で、これは唯一無二の読後感。本編キャラクターの葬送を含むストーリーラインなので人を選ぶかもしれませんが、私は感銘を受けました。手元にある4作の中では一番好きです。
読んでいてなぜかゼノギアスを思い出したけど、なんでだろう。そういえば最近はすっかりセカイ系のストーリーラインを見ませんね。
遠距離恋愛中のスレッタとミオリネが初デートをするお話
タイトルの通りの純なお話。これまで読んだ中では一等ピュアで、まぶしい。色んな「やりたいこと」を果たしていく中に、個人的に好きなめがねスレミオが出てきて、とってもかわいかったです。幸せにほっとして泣いてしまうスレちゃんもいただろうな…。まっすぐに描きたいもの、見たいものを詰め込んで下さった本という感じがして、これぞ同人誌の良さ…となりました。
酒豪のミオリネさん下戸のスレッタちゃん
こちらもタイトル通りで、大学生パロ本。現代パロは小説ではよく見るのですが、漫画ではあまり数が少ないので新鮮でした。ミオリネさんが独占欲を見せるところが良かった。大学生たちの、飲みとSEXと将来の進路がどれも近距離にたゆたっていて、危ういあの感じがよく出ていました。懐かしっ!
日々のカケラをひろい集めて
クワゼロ後のスレミオ日常短編集。ほっとするようないろいろなシーンが見られて良かったです。「この顔を見ていいのはスレッタだけ」なカットが垣間見られるお話は、地球寮の面々のドキドキしている感じがとてもよく出ていて、素敵。もっとたくさんこういう短編を読みたい!
GRAVITY
スレミオイラスト本。漫画本を中心に買い集めているので、イラスト本は数少ないのですが、この方のイラストは本当~~~に素敵。可愛い、うまいとかじゃなくて、空気感も含めて3年後の宝石の日々そのものという感じで、なんだか2人のこれまでの写真アルバムを見返しているような気持ちになります。もう色がいい!
私にカラーの言語化センスがなさ過ぎて、素敵なイラストをみるとすぐ「透明感が」とか言い出すのはここまで読んで下さった方はもうお察しのことと思いますが、本当になんといえばいいんでしょう、この淡いタッチの柔らかさは。イラスト集ではありますが、フキダシなしにもうストーリーが浮かんでくるコミカルなページもあり、みんなの日常が目に見えるよう。いつもすぐ手に取れるところに置いておきたい大事な本です。
お嫁さんのご褒美
スレミオふたなりR-18本。ミオリネさんがリハビリ頑張ったスレちゃんの望みをかなえてあげるお話です。これ男性向けのエッチを感じて、とても、その、良かったです…。私もたまにどうしたらいいんだろう?って思うときがあるんですけど、スレミオ間のHを男性向けに描くの、難しいんですよね。ふたなりはすべてを解決してくれてよいのだ…
水星のラブラブ♥モンスター
…という問題に真っ向から向き合った一冊がこちら。女同士ってどうしたらいいの!?という疑問から結構おバカなノリで展開する愉快なお話。なんにもしないスレちゃんをガクガク揺さぶるミオリネさんに笑ってしまう(笑) 本当、本編ではどんな感じだったんでしょうねぇ…
末永くおしあわせに
水星の魔女最大のミッシングリンクが生じる、22話。ボサリネさんと2人っきりになって、いったい何があったのかね!?話してみたまえ!!という部分を、真っ向からボリュームたっぷりに埋めるパーフェクトな二次創作作品です。
ダイヤモンドのかたちにくりぬかれた表紙からドレス姿の二人がのぞく表紙からして、もう極めて素晴らしい。二人の髪のカラーである銀赤に染められた文字にエンボス加工と、ため息が出てしまう装丁です。市販本ではめったに見られないこの振り切れた装丁も、同人誌の持つ良さの一つですよね。
「つまんないでしょこんな身体」
言いそう~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ。二人のぎこちない初めての情事が(ぎこちない初めての情事!こんな文章書いたの初めてだよ)しっかりとした筆致で何らごまかしなく描かれます。2人らしいちょっとコミカルなやりとりもあったりして、微笑んでしまう。ラストに至るまで、とても考え抜かれて丁寧に描かれていることが伝わってきて、原作を大切にしたいと思う切実な気持ちにとても打たれました。スレミオいつまでも幸せであれ。(と自然に書いて、この本のタイトルだ!と気付いた)
PROME:THEUS
こちらもキャリバーン出撃前のふたりのプライベートな時間を描く作品。パイロットスーツを重たげに脱いだり、パーメットスコアのテストシーンがあったりと、本格的な描写に襟を正してしまう。二人の情事のやりとりはすごくきれいで、いたわりに満ちていて、それでいて二人らしい。あとがきによれば22話までしかまだ放映されていない、これからどうなってしまうんだというタイミングでネームを切っていたそうで、そのファン目線の切実さもひしひしと感じられる作品です。
スレミオ作品全体に言えることですし、私自身にも言えることなんですけど、水星は本編が本当に過酷だったし、その中で心通わせた二人が最後は宝石の日々をつかめたけれども、もっともっと二人の幸せな瞬間を集めたいという気持ちがあふれてしまうんですよね。同じ気持ちの人が描く世界を見ていると、「自分も同じです…分かります…」という共感が体に満ちてしまって、苦しいくらいです。2年経ってもスレミオの話してる…。
closets
Xで表紙絵を見て「なんだこれは!!」となって買いに走ったイラスト本。アナログの油絵をちょっと思わせるような独特のタッチと、幸福に満ちた二人の表情が本当に素晴らしいです。中でもお気に入りは2人が眼鏡をかけているカット(お前本当にそれ好きだな)、スレちゃんとミオリネさんの瞳やいろんな部位の違いがポップに描き出されていて、カワイイ。グエルさんの脚にスレちゃんがもたれているカットも妖艶で良かった…色んな衣装にポップなカラーがどれも本当に印象的でした。もっともっと見たい。
水星ってお堅いんじゃなかったの?!
大変フェティッシュなスレミオ初H本。ここまでの感想文はダカダカ機関銃のように書けてるんですが、このご本はキーボードを打つ手が一瞬フリーズして書き出せなかった。俺の感じたこの読後感をどこから書けばいいの!?
私、スレミオの「権力勾配」みたいなのがすごく良いらしくて…身長差もそうなんですけど、ミオリネさんにきつく諭されたり命じられたりしているスレちゃんが、不意にじっとりとした視線を返すみたいなのがもう…いやすいません、本の感想を書かないと…
性知識のないスレちゃんが素直な気持ちを一生懸命伝えるところ、ミオリネさんもそれに戸惑いながら段々体を許していくところが、実にスレミオらしくて最高。といって、セクシャルな方向に行き過ぎるわけではなく、ちょっとコミカルなところもあって、スレちゃんが頑張って反撃したりして、もう本当にすべてがスレミオ。保健体育の「9」のコマのスレッタちゃんが本当にかわいい(笑)
ああだめだ、好きなんです、スレちゃんがキラキラした瞳で逆転していくこの感じ。スレミオ家の壁になってこのぎこちないやりとりを見守っていたい。
恋を知ったそのあとは。
スレミオなれそめ本。まわりにからかわれたりしながら、新しい関係がこれからできていく初々しい時期を描いた一冊です。スレちゃんが不意に花婿らしいりりしさを見せて、ミオリネさんが気圧されるの大好物だな…。スレちゃんがいまだ知らぬ恋について語る場面があって、きっとライブラリの本を読んでいろいろ想像していたんだろうな(しかもそれは男性との恋だったんだろうな)と思いつつ、ミオリネさんに進んだスレちゃんの幸せをずっと見ていたい気持ちになりますね。
幸せな日々
アス高時代にばっちり付き合っている時空のスレミオ本。しっかりとしたボリュームがあって、制服デートとか、ハロバイク二人乗りからの振り返りキスとか、「これが見たかったんだーー」と成仏してしまいそうなやりとりがたくさん見られます。こういう、作家さんが見たかったものを素直にしっかり描いた二次創作、本当にうれしくなるんですよね。同じ気持ちよ…
責任感もほどほどにしてくださいね!
「これってライブラリですよね!」の作家さんのグエスレH短編。すべてのコマがイラストのようで、つい時間を忘れて見入ってしまう。ハイグレードすぎて、読むのに緊張する感覚というかー。3年後スレッタちゃんとCEOグエルさんのちょっとした情事で、冒頭に真エランさんたちも出てきて楽しい雰囲気。折り紙のやりとりはコミカルで、頬がゆるんでしまう。スレミオ以外のみんなも本当に宝石の日々を送っていてほしい。
キスの後なにがしたい?
とても繊細なタッチで描かれたスレミオ学生時代R-18本。この方の絵、フェティッシュで好きなんですよ。なんだろう?何が違うんだろう?ペンの細さ、ラインの繊細さだけじゃないんですよね。スレちゃんの歯牙を描く感じ、余裕のない表情のすばらしさ、絵にオリエンタルな雰囲気を感じます。巻末に「日本語訳」とあるので、海外の方なのかな。素敵なセンス…!
幸せすぎて二人とも自然と涙があふれてしまうところとか、本当にエモーショナルです。画面全体が光に満ちている感じがすごい。
曖昧
同じ方のスレミオ本。こちらも学生時代R-18で、ともかくスレミオへの思いに溢れているのが伝わってくる一冊。こちらのほうが多分先に出た本なのかな。スレミオが互いの気持ちに気づき始めたところの表情が本当に繊細で素晴らしい。
共に選ぶ道
豪華スレミオアンソロ本。ちょっと見ないほど想定が素敵で、ザラ感のある紙に淡い塗り、金のキラキラな箔押しと、そのまま額に入れて飾りたいような一冊です。敬愛するユ…キャ…ン先生の…特別な2pが載っている…とても貴重な本…。国内外から14人の作家さんが参加されており、どれも幸せなスレミオに満ちています。
どれも本当に良いのですが、貴重なお休みをふたりで楽しむ新婚物語の4コマ漫画がとってもよくて、かわいい。何の障壁もなく、宝石のような休日をたっぷり楽しんでおくれ…。
しあわせのとなり
本編後の3年後スレミオを描いた短編連作集。どの短編も、明晰なミオリネさんが感じてしまうちょっぴりの不安を打ち消すような磊落な幸せに満ちていて、読んでいてあたたかな気持ちになります。この方の瞳の描き方が素敵で、じっと見てしまう。3年後のスレミオ、ふとした瞬間にこの幸せが逃げていってしまうんじゃないかーと不安にかられることはありそうだなと思っていて、お互いの存在がそんな不安を吹き飛ばしてくれるような、そういう関係でいるといいなと思いました。
富士と桜とわたしの可愛いお嫁さま
周遊時空のスレミオ+地球寮本。なんだろう、このミオリネさんの言い回し、すごく周遊のときのLynnさん声を彷彿とさせるリアルさ!オバケ怖いミオリネさんもかわいらしくて良いですね…TBSアニメフェスで神戸周遊シーンが見られましたが、なんだかああいったエクストラシーンを見られたようなお得感のある一冊でした。エリィはいろいろこういういたずらしてきそうですね笑
周遊時空ラブホ探訪記
ワッハハハ!こういうの大好き。こちらも周遊時空で、日本文化を知らない二人がジャパニーズ・トラディショナル・愛を育むホテルを訪ねて顔を真っ赤にするお話。なんだそれは。表紙がきらっきらに虹色ハートマークに覆われていてその時点でウケてしまう。こんなトンチキな導入なのに、Hシーンは意外にもすごくまじめで、真摯で、素敵。
「本当に寝てしまっていいの?」の、この線画を浮き立たせるトーン処理の仕方!「マンガをうまく描くためのノウハウ図鑑」でやったとこだ!自分もできるようになりたい(全然関係ないことを書いてしまった)
眠り姫の誘惑
表紙がもうR-18を超えて違法なのよ!!!!(笑) 「指揮官スレッタと愛人ミオリネ」という幻の設定がごく初期にあったそうで、これはその指揮官愛人睡眠姦本。表紙がというか、本編ももう違法レベルにHですよ。えっちすぎますよ!!!ここまで4時間にわたり40冊以上読み返して感想書いてきましたが、これが一番ドスケベでした。変態!!!大好き!!!
「なすすべもなく快楽に堕とされる…」のこのおどろおどろしいフォント、ぬーべーでしか見たことないですよ(笑)ふだんXで大量に投稿いただいている尊い神絵とのエログラビティ落差が物凄すぎる!
KA×KA
同じ方の特別本。このあと特別紹介ゾーンに入ってゆくのですが、スレミオ小説は私、特定の方の作品にもう頭を焼かれていまして、その方の装丁や挿絵をまとめた本がこちらです。尊い絵もありドスケベ絵もあり、なのですが、もうね…。「コドクの残香」「クズ」なんかは本当私、身を焦がして読んでいたので、そのワンシーンをこの方の肉感あふれるドスケベ絵で見られるなんていうのはちょっと気を失うような体験なわけです。しかしどこかに隠さないといけないレベルでHすぎる。ありがとうございます…!!
Stand,By Me
スレミオのちょっとしたすれ違いを描いた20P。記念日を大事にしたいスレちゃん、「そういうのいいんで…」なミオリネさんが、少しのきっかけで変わっていくお話と、「スレッタ?私のこと好きに決まってんでしょ」なミオリネさんが、ちょっとしたことで不安に駆られるお話。周りのアシストがいいのよ…。
スレミオ二次創作って、最初はもう最終話を見て焼かれた脳で「幸せな宝石の日々をもっと見せてくれ!!」となって始まることが多いんじゃないかなと思うんですけど(いや一気見した私だけかもしれない、放映中は大変だっただろうな)、だんだんあまあまな二人だけじゃなくて、11話前までの微妙な時期の二人から永遠に味がすることに気づき、ずっとそれを舐めまわしている…ということがよく起きるんですよね。読んでいて、「わかります、その気持ち…」となった一冊でした。わかります…
電子書籍(小説)
どれも同じ方の3作品。この方の小説はXで出逢ってすぐ脳を焼かれまして、最初電子書籍で買っていたのですが、矢も楯もたまらず、今からでも手に入る本を見つけて集めています。先ほど紹介した「KA×KA」はこの方の小説の挿絵などをまとめた本。私にとって特別な作品ばかりです。
コペルニクス的転回
ほか2作は現パロですが、こちらはアスティカシア時代のミオリネさんふたなりチンいら小説本。ミオリネさんふたなりチンいら小説本です(二度書いた)。いろいろなシチュエーションのふたりのHが中心なのですが、要所要所でみられる周囲の人々の気遣いややさしさも好きです。セセリアさんがミオリネさんにちょっとした気を利かせてくれたりとか、ヌーノがハチミツ持たせてくれたりとか、なにそれ!そういうのもっと見たい!ってなるんですよね。
男性からは全然出てこない発想なんですが、日常描写の一部として生理や体毛をテーマにしたお話も女性作家さんだとよく見ます。襟を正して、興味深く読みます。そういう男女差の発見もあって、同人誌は面白い。
一番好きなのは、期末テストに向けてスレちゃんが頑張っているのに対し、教え役のミオリネさんが「ご褒美」をエサに煽りまくる回。発想がとんでもねぇ…!!
コドクの残香
Xで連載されていたときに心をつかまれてしまって、ずっと続きが気になっていた現パロ作品。スレちゃんが職業ストリッパー、ミオリネさんが新進気鋭のベンチャー社長(童貞・ふたなり)という振り切れた設定でここまでがっしりとした二人の関係を描けるのはとんでもなさすぎる。原作ではうぶを絵に描いたようなスレちゃんが、SEXにおいてミオリネさんよりも上位にあるというif設定ですよ!それなのに2人が別人になってしまうのではなく、ちゃんと原作のままのスレミオ。素晴らしい…
私は本当に二次創作にうとくて、原作設定をきちんとなぞらなくてはなぞらなくてはと思い込んでいたのですが、こんなに自由にスレミオの良さを味わえていいんだ、設定を変えてもきちんと愛のある作品にできるんだととても衝撃を受けました。
一番好きなところは、冒頭からしばらく描かれない「スレッタさんがミオリネさんをどう思っているのか」が不意に明かされるところ。if性の強い作品だと「この世界の二人はちゃんとくっつけるのだろうか」とはらはらしてしまうところも、本当に素晴らしいです。原作通りの有能さと自己評価の低さ、置きざりにされる不安が同居したミオリネさんらしい考え方が存分に描かれているのもいじらしい。最終幕まで終わってほしくない気持ちで最後まで読みました。
「クズ」
現パロ大学もの。ミオリネさんが、ガチで、クズ。現代日本で存在が許されていいのか?と危ぶまれるほどのクズさ。「コドクの残香」に輪を掛けて「これでちゃんとスレミオになるのか!?」と驚いてしまう設定ですが、巧みな筆致と構成に圧倒されてしまいました。
これはもう別人だろ…!?となりそうな設定なのに、なぜかちゃんとミオリネさんらしいのは、原作1話の孤立ぶりが再現されているからなのでしょうか。スレちゃんはいつも通りのうぶで危なっかしい彼女で安心するのですが、初っぱなからとんでもない目に遭う。自分の中のスレ虐要素に気付いてしまって、本当に怖い(笑) かわいそうはカワイイ…!?
前作以上に「これ一体ちゃんとスレミオになるのだろうか!?」とはらはらしながら没頭できるのですが、周りをとりまくチュチュさんやエリクトの存在が心強く、だんだんと二人の関係が柔らかになっていくのがいとおしい。スレッタさんのどん底アパートで饗される人柄の浮かぶ料理は温かで、凍えているミオリネさんがだんだん溶けていくのが嬉しい。
3作とも大胆なif設定でありながら、本当にスレミオの良さ、ファンが見たいと思っている本質的な部分を蒸留してできたような誠実な作品で、心から感銘を受けました。
傷触れ合うも他生の縁
短編9編からなる文庫サイズの再録本。スレミオだけでなく、2人と地球寮との交流も描かれていて、特にミオリネさんがチュチュに喧嘩を教えてもらう掌編がお気に入りです。
チュチュのミオリネさんへの感情、また逆向きの感情の描写は本編ではそこまで深堀りされないのですよね。チュチュをアシスト役でなく主人公として深堀りした作品は貴重で、こうしてスポットが当たると嬉しい。二人はスレミオ以上に何もかも違う属性なのですが、チュチュ自身の気風の良さもあって、そこにおずおずと融和が生まれる様子もまた水星の魔女だなと思います。
本編では「日常お遊び回」的なものがはさまる余裕がなかったので、こうしたスレミオと地球寮のさまざまなやりとりというのは読みたかったところ。同人誌なのにカバーがある!地球寮の面々が描かれた折り返しのイラストもかわいらしく、大事な一冊となりました。
ミオリネさんとアリヤさんの掌編も良い。2人のプライベートな話が始まると察して、黙って席を外すティル。無償の優しさを受けて、お返しがビジネスになってしまうミオリネ。この解像度の高さは一線を画しているように思います。
横に寝ていたはずの赤い熱源がいない
こういう言い回し、一生好き(オタク特有の言い回し)
終わりに
というわけで、数え間違いでなければ62冊、アンソロジーも含まれるので100作以上の二次創作を読んできたことになります。
わしはアホなので、書き終えたあとに次々家の色んなところから同人誌が出てくる
— 賢木イオ🍀AIイラスト (@studiomasakaki) February 9, 2025
「傷触れ合うも他生の縁」を追加して62冊でした(多分まだある。記憶にあるもん) https://t.co/8sRm8LaZBZ
同人誌を作る人の中には、男性も女性も、プロの方も、初めて本を出す方もいて、好むカップリングも感じ方もさまざまなわけですが、「同人」という言葉の通り、どの本からも自分と同じに水星の世界を深く愛している人の作品であることが伝わってきて、どれもとても大切な本です。
![](https://assets.st-note.com/img/1739007286-PLkiDT3QEFBfsqMmZ7HoUrn6.png?width=1200)
同人誌はいつでもどこでも手に入るわけではない、一期一会の存在。「薄い本」と呼ばれることもありますが、とんでもなく分厚い豪華本もあり、思い切って買ってみるまでわからない創作の世界が広がっていました。私はご覧の通りスレミオ本ばかりを買い集めていますが、もしかすると自分のいまだ知らぬ「好き」を覗き見られるところも同人誌の面白さなのかもしれないな、とたまに思います。コミケで色んな島を歩いていると、こんなに色んな面白いものがあるのかとわくわくするんですよね。世の中は色んな「好き」に満ちていて、人生がいくらあっても足りない…。
小学生のとき、夏休みの自由研究で「本を100冊読んで感想文をまとめる」というのをやったことがあって、画用紙を蛇腹状につないで100枚分感想を書いてランキングしたのですが、今回はそれ以来の試みだったかもしれません(61冊分書き出すのに8時間くらいかかった)。感想ってやっぱり書き出してみるといろんな発見があるし、自分の中で考えが整理されて、とても面白いですね。感想を送ること、受け取ることも二次創作文化の重要な一部だと思うので、これからも折を見て書き出していきたいと思います。
もっともっと水星の魔女の創作が読みたい。春からは「公式二次創作」とも言えるスレミオ現パロ漫画「青春フロンティア」の連載が始まりますし、来年も再来年も水星の魔女の素晴らしい創作が世界にあふれているといいなと願っています!
本当に素晴らしい本ばかりですし、ウェブ通販などで手に入る本もあると思いますので、ご興味を持たれた作品があったらぜひ。拙い感想文ですが、読んで下さってありがとうございました。