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ビジホ泊の作法

清貧・ビジネスホテル泊

先日とあるトレーニングのワークショップに参加するため、またもやビジネスホテル泊の機会を得た。常に安宿探しを心がけているのだが、今回は金曜~日曜という最も高い日程だ。楽天スーパーセールのスタートまで待ってみたものの5%OFF…
シワい…シワいよ楽天さん…(もっと値引きしてほしかった、の意。)

以前にビジネスホテルを選ぶ基準について「朝食」や「大浴場」を上げていたのだが、予算と空き状況を鑑みて、今回は泣く泣く諦めた。
朝な夕なに風呂には行けないし…朝ごはん軽めにしとかないとワークショップに響くし…ね…(言い聞かせ)


到着するやいなや。

チェックインするやいなや出かけていたのも今は昔、まず部屋の設備を点検して、荷ほどき、あらゆるものを使いやすい位置にセットして場を整える。連泊する場合は仮の我が家だ。快適に過ごしたい。
すぐさま仕事や遊びに飛び出していた、おてんば·わんぱくな少女(?)はどこへ行ったのか…。

青汁も持参。

作務衣(上下分かれている)タイプを期待したが、備え付けの部屋着は安定のディケンズタイプ
下半身が冷えるので好ましくはないが、ワガママは言えない。

※ディケンズタイプ : チャールズ·ディケンズの小説『クリスマス·キャロル』の主人公スクルージが着ている、あっぱっぱー式の寝間着。
英文学の講義なのに「ジィさんがワンピース着て寝てる!」ことに気をとられるくらいの集中力のない学生だった。

大浴場のあるホテルでは、廊下やエレベーターですれ違う男性客を入院患者かスクルージにしないよう作務衣タイプを採用しているのか、とひとりごちる。

めくれ上がるしさぁ…。


いざ、ワークショップ。

2日にわたるワークショップは、両日ともに8:30スタート。目覚めて3時間後が身体の調子が最も良い説を推しているので、AM5:30には起床した。

部屋のすべてはあるべき場所におさまっているため、準備もスムーズだ。
疲れ果てていたり酔っぱらっていたりする状態で部屋に帰り、荒々しく荷解きをしていた過去の失敗が生きている。

いつでもどこでも、タイツマン。


ワークショップの参加者は色とりどり。
理学療法士、スポーツトレーナー、柔道整復師、ジム経営者、現役自衛官…の中にヨガインストラクターは私のみ。状況は違えど、自身や周囲の人の身体をよりよくしたい、という前向きな意欲に満ちた空間は新鮮だった。

ヨガとは全く異なる動きに驚き、初日から身体は悲鳴をあげた。前もも、脇下、手首、肘、背中…いやもうありとあらゆるところが痛い。
(レッスンには自分の苦手なところを入れない、という生臭インストラクター癖がたたり散らかしている。)
それでもトレーニングを楽しめるこの身体は、ヨガが作ってくれたのだ、と改めて知る。

やめておけばいいのにさ。①

疲労と空腹で初日から、終了直後にひとり居酒屋へ。(みんな真面目に帰るんだもの。)
県外に行くと外飲みしなければいけない義務感に駆られるあの現象に、誰か名前を付けてください。

ちなみに居酒屋を出た1時間後、アルコールがまわり動けないし声も発せないほどの疲労感に襲われることになる。部屋が狭くてすべて手の届く場所にあってよかった。


やめておけばいいのにさ。②

飲み足りている飲み足りていないにかかわらず、ビジネスホテルの部屋には、酒とつまみを買って帰らずにはいられないあの現象に、誰か名前を付けてください。

塩分オーバー。


店頭で投げ売りされていた、全然好みの味でないスパークリングワインを啜って思う。

社会人になって初めての出張で、ホテルの部屋に帰って、酒とたばこ臭いスーツのまま美味しいとも感じられない缶ビールを飲んだ。
あのとき自分に感じた逞しさを、私はいつまでも回顧しているのかもしれない、と。

いや、ただの酒好きですかね。


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