【リレー小説】第二弾 #3(飯田)
「でさー、その大学生たちが急に歌いだしてさー」
ボクは入ってきた客が気になって、金髪の兄ちゃんの話が、一切頭に入ってこなかった。
男は、目的もなく店内を歩き回っている。どう見ても、怪しい。
怪しい男を目で追いながら、タバコのバーコードを読み取ろうとするが、最悪の事態を予想している僕の手はブルブルと震え、身体中の汗が一気に吹き出だしそうになっていた。
「なんだよー聞いてんのかよー」
金髪の兄ちゃんは、ただならぬ雰囲気に気づく様子もない。
「あっ、すみません。何の話でしたっけ?」
緊張のあまりボクの声がうわずる。
そして、怪しい男が黒っぽい物を持って金髪のお兄さんに近づいてくる!
「お兄さん!!後ろ!!」
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