【リレー小説】第二弾 #12(飯田)
「佐藤君!お疲れさま!」
「めっちゃ疲れた顔してるから別人かと思ったで!」
お客さんだと思ったら、6時から勤務のパートの山田さんだった。
このコンビニではベテランの部類に入るパートさんだ。
山田さんは、目が覚めるような真っピンクのTシャツを着ている。
早朝からテンションが高いのはいつものことだ。
「あー、今日はいろいろありまして。」
ボクは、力のない声で答えた。
「疲れてそうやから、はよ帰って、休み!」
「ありがとうございます。お疲れ様です。」
店長もいないし、早く帰ろう。
濃い一日だったな。いつもは平凡な1日で終わるのに。
今日は特に疲れた。
空は明るくなっていた。早く帰って仮眠しよう。空を見上げると、うっすらと白いうろこ雲が見えた。
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