昼を夜から眺む
一週間振りのバイト…どうしても苦手だ。
ヘアアイロンで髪を整え、
普段しない水縹のイヤーカフを着けた。
そうして幾らか身なりに自信は付いた。
比較的穏やかに時間は過ぎる。
バスクチーズケーキ、ガトーショコラ、塩バニラシフォンを頂いた。
独りで抱えて自転車に乗る。
信号を渡るとき、丁度メッセージが届いた。
“今何してる?”
バイト上がりで信号わたろうとしてる。
電話がかかってきて、家まで迎えに来てくれた。
こんな締めくくりになろうとは、
山奥へ4人、車で潜り込み夜景を眺めた。
前景に目立った光は無く、海に沈んだ街のようだ…。
時間と共に雲が疎らになると無数の星が見えたりもした。
着飾ることなく腹割って話せて楽しかった。
Sさんには今日頂いたチーズケーキを渡した。
おいしすぎたらしい。
2人と別れた後、
壮とまたドライブへ出かけた。
目を閉じ、カーナビを指差して目的地を生成する。
車内でかけた青春の瞬きは一際響いていた。
今僕は想像もつかなかった人たちと過ごしている。
壮には今日頂いたガトーショコラを渡した。
美味しかったらしい。
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