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リーダーに求められる本質とは【理想のリーダー論】
みなさん、こんにちは。Studio Topiaです。
noteを書くのは久しぶりなのですが、トピア自体は継続して開催をしており、はや3年目を迎えました。それを記念し、本日は先月11月のテーマ「理想のリーダー論」についての活動報告をしたいと思います。
今回は、日本やアメリカ世界各国で選挙が行われたことなどを踏まえて、「理想のリーダーとはどのような性格、特徴を持つ存在なのか」について、トピアらしくフィクション作品から考えてみることにしました!
以下では、参加者が提示した作品に登場する8人のリーダーを紹介します!
フィクション作品に登場するリーダーたち
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一つ一つの紹介は割愛しますが、みなさんはどう感じられましたか?
理想のリーダーを考えるポイント
Studio Topiaでは様々なポイントが示されました。全てを示すことはできませんが、以下では、そのうちの一つを紹介します。
ポイント「二重拘束」を克服する女性リーダー
みなさん、二重拘束という言葉を聞いたことはありますか?
二重拘束(ダブルバインド)とは、アメリカの精神科医グレゴリー・ベイトソンによって提唱された理論で、矛盾した2つの要求や情報を受け取ることで、どちらを選択しても罪悪感や不安感などの心理的ストレスが生じる状態のことを示しています。これだけ聞いてもわかりませんよね。
簡単に説明すると、右に行っても左に行っても問題が解消されないような状態のことを言います!一般社団法人日本経営心理士協会が示す例では、「何かあったらすぐに相談して」と言ってくる上司に、いざ相談すると「それくらい自分で考えて」「何でもすぐに聞くな」などと言われる場合があります。
こうした二重拘束のせいで、「女性はリーダーになりにくい」と専門家によって指摘がされています。以下、ある大学のゼミのWEBサイトを示します(一部抜粋及び修正しています🙏)。
一般に、西欧諸国では、男性は「主体性」や「積極性」がある「エージェンティック(agentic)な存在」としてステレオタイプとして描かれます。男性は、「攻撃的」で「支配的」で「競争的」で、かつ、「権力を有している」と考えられます。
他方、一般に、女性は、温和的で、支援的で、慈愛に満ちた存在として描かれます。敢えて、二律背反を用いるなら、女性は「エージェンティックな存在」ではなく「コミュナル(Communal)な存在:共同な存在」として描かれる傾向があります(Newport 2001)
ややこしいのは、ここからです。
一般に、ビジネス業界というのは、「リーダーとはエージェンティックな存在である」と信じているものです。(Eagly and Karau 2002)。
リーダーたるもの、勇ましく部下を率いて、市場を制圧しなければならない。リーダーには、こうしたイメージや規範がついてまわります。ビジネス文化はマスキュリンなカルチャーに満ちています。
こうしたステレオタイプの結果、エドガー・シャインの研究によれば、「Think manager(マネジャー)といえば、Think male(男性を思い起こしてしまう)」という効果ー「Think manager, Think Male effect」が生まれます。
さらに深刻な問題は「女性 × リーダー」という組み合わせです。
コミュナルな存在というステレオタイプで描かれやすい「女性」と、エージェンティックな存在として描かれやすい「リーダー」が「ひとりの女性」のなかで「同居」するわけですから、女性リーダーは「ダブルバインド」に迫られます。
https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/8459
まとめると、女性は、リーダーシップを発揮するために決断力や自信を示すことが求められますが、それが「冷たい」「傲慢」と非難されることがあります。一方で、共感力や柔軟性を発揮すると、「弱い」「リーダーとして不適格」とみなされることがあります。これが女性リーダーの二重拘束です。このように、 女性リーダーは、男性リーダーに比べて厳しく批判される傾向があるのです。みなさんはどう思われますか?
二重拘束は、確かに女性リーダーが生まれにくい環境をうまく説明しているように思われます。しかしながら、上記のフィクション作品からもわかるように、デナーリス・ダーガリエンや、ナウシカ、セーラ、レイヤ・オーガナなど色々な女性リーダーは存在します。「強さ」という男性に帰属される特徴を女性が持つことがうまく成立するケースもあります。具体例を示しながら議論することで、理論が取りこぼしてしまう小さいが重要な特徴を示すことができるのではないでしょうか!みなさんの議論に参考になれば嬉しいです。
まとめ:多元的なリーダー像を捉えてみる
みなさんは、参加者が考えたリーダーについてどう思いましたか?
共感したリーダーもいたかもしれませんし、え?これがリーダー?なぜ?って思われたものもあったかもしれません。今回の議論では、幅広いフィクション作品からリーダー論を考えてみました。リーダーはリーダーそのものだけでは考えられず、リーダーを支えるメンバーとの関係性の中で構築されるものかもしれません。ぜひみなさんも色々なことを考えてみてください。
(R.O)