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フランクとバッハのオルガン作品(Studio Mの配信メモ4)

▪️フランクのオルガン作品▪️

コンピューター上で好きな曲を好きなように演奏するStudio Mのクラシック音源制作。
作ってみたいと思っていた曲の中に、フランクの「前奏曲、フーガと変奏曲 op.18」という作品がありました。

1822年にベルギーで生まれ、フランスで活躍した作曲家セザール・フランクは、モーツァルトやベートーヴェンといった有名さはありませんが、「ヴァイオリン・ソナタ」や「交響曲ニ短調」など今でも主要な演奏会のレパートリーとなっている作品を残しています。

彼は作曲家であると同時に、優れた職業オルガン奏者でもありました。そんな彼が、自分が働いていた教会のオルガンのために残した作品の一つが「前奏曲、フーガと変奏曲 op.18」でした。

この曲を知ったのは、オルガン原曲ではなく、後世のピアニストによるピアノ編曲版ですが、クラシックっぽくないその切ないメロディに心奪われることになりました。

この作品は三つのパートからできており、今回は「前奏曲」を制作しました。最初は聴き慣れたピアノ編曲版での制作を考えましたが、権利の問題があり、断念。元のオルガン譜面をそのままピアノ音源で演奏してみることにしました。
そうすると、それがピアノ編曲版よりいいのです。原曲の良さがより活かされている気がします。

演奏指示譜面はこのようなもので、三段譜になります。

「前奏曲、フーガと変奏曲op.18」より”前奏曲”

なので、配信しているオルガン曲はフランクに限らず、すべて編曲版ではありません。チェンバロのために作曲したものをピアノで弾いているように、同じ楽譜を違う楽器で演奏していることになります。

▪️バッハのオルガン作品▪️

同じように、バッハのオルガン作品も著名なピアニストたちがピアノ用に編曲し、それを後世のピアニストたちがレパートリーとして頻繁に取り上げたため、より知られるようになったものが多くあります。
これらの中から現在では、「コラール・プレリュード”最愛のイエスよ、我らここに集いて”BWV731」「コラール・プレリュード“我、汝を呼ぶ、イエズス・キリストよ”BWV639」「“聖アン”の前奏曲BWV552」の3曲を配信しています。これらもピアノ編曲版の楽譜を使うのではなく、オルガン譜面を使い、相性のいいギター音源での制作も行っています。

▪️全曲はこちらからお聴きください▪️

フランク:「前奏曲、フーガと変奏曲 作品18」より”前奏曲”(3曲目)

「コラール・プレリュード”最愛のイエスよ、われらここに集いて”BWV731」(33曲目)
「コラール・プレリュード“我、汝を呼ぶ、イエズス・キリストよ”BWV639」(34曲目)


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