事象の相転移
Googleフォトに保存してある写真を眺めていると、2016年に沖縄を旅した時に撮ったガラスの写真が出てきた。
読谷村にあるガラス工芸店に立ち寄って、親戚に送るお土産用のグラスを購入した。店内の写真を撮っていいか尋ねると、外に飾ってあるものは大丈夫ですと言っていただいたのでこの写真を撮った。
まるで水滴をそのままの形でとどめたような美しいフォルム。鮮やかな青色と、中に閉じ込めた気泡がまるで海の中のように見える。
ガラスは不思議だ。透明なのに存在している。存在しているのに透明。当たり前だけどよく考えたら不思議だ。
そういえばガラスってどうやって作られているのかよく知らない。原材料はなんだろうか。
主な原料は珪砂(けいしゃ)、ソーダ灰、石灰。となっている。それらを混ぜて1700度以上の高温で熱して溶かし、ゆっくり冷やすことで透明なガラスになる。
昔の人は凄い。どうやってこの方法を見つけたのか。身近にある砂がこんなにも美しいガラスに生まれ変わるなんて、よく考えたら不思議でしょうがない。
もしかしたら人類がまだ出会っていない、いや気づいていない素晴らしいものが身近にまだあるんじゃないだろうか。
そういえばプラスチックを食べる細菌が発見されたとか以前ニュースでやっていたがあれはどうなったのか。
時代によって、価値が変わったり。全く価値がないと思われていた物に価値があると発見されたり。
これからもそういったことがまだまだ沢山あると思えば、この世は楽しみなことばかりだ。そう思いたい。
最近は悲しいことばかり起きるが、それらを何とか良い方向へと変えていきたい。でも俺に何ができるだろうか。
物質の相転移
相転移
物質が何らかの変化により、その性質が異なる状態に変化すること。
砂が高熱により転移してガラスになるように、物質だけでなく、事象も相転移させることが出来ると思いたい。
悲しい現実を、何らかの方法をもって相転移させる。それは恐らく個人の力だけでは成せないだろう。大勢の、いや全ての人類が協力しなければ成せないだろう。
悲しい現実を相転移。
(写真:ギャラリー日月)
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