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はみ出しもんの気持ち

自宅の庭に小さな畑があって、母が手入をしている。夏はナスやピーマン。ゴーヤ、紫蘇などを育てている。

ブロックで区切った場所からはみ出したところに、紫蘇などがよく生えている。ほとんど栄養などないような場所なのに、そこで元気よく葉を広げている。

肥料をたっぷりと含んだ土に植えた紫蘇よりも、立派に青々としている。その姿はまるで、自分は困難な環境で強く生きるのだと、主張しているようにも見える。

人間にも、似たようなことをする輩がいつの時代もいるもんだ。一般的とは言い難い道を辿り。しかしだからこそ、凡人には思いつかないような面白い何かを創りだすことがある。

しかし、何も創り出すこともなく消えていく者も多くいる。自分の中に湧き上がる何かを表現したい。しかしどうしたらいいのか分からずに、ただ時間だけが過ぎていき。やがて時間切れ。

はみ出し者たちも、最初は他の者たちのように、まっとうに生きようとしたのだが。どうしてもそこに馴染めず。外れた道でしか生きられなかったのだろう。

はみ出しもんでも。誰かの手で優しく、栄養豊富な土のある場所に植え替えてあげれば。もっと大きく輝くかもしれない。

しかしはみ出しもんは、自分の意思では戻れない。誰かの力を借りなければ戻れない。けれど誰かに頼ることはしたくない。なんとも哀れな存在。

はみ出しもん

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