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みちのくの小京都・水沢が育んだ反骨の系譜 〜阿弖流為から大谷翔平まで〜【今日の余録】
偉人を多く輩出する「みちのくの小京都」水沢は、かつて胆沢城があった地だ。
当時、東北で力を持っていた蝦夷を制圧するため、朝廷は鎮守府を多賀城(宮城県多賀城市)に設置していたが、勢力拡大に伴い、多賀城よりも北に位置する胆沢に移転させる。
この胆沢に派遣されたのが、征夷大将軍の坂上田村麻呂。
そして、坂上田村麻呂が胆沢城造営中に降伏してきたのが、この周辺で勢力を持っていた蝦夷の族長・阿弖流為。
阿弖流為は、巣伏の戦いで朝廷軍を散々に打ちのめしたが、大軍に抗い続けることはできなかったのだ。
坂上田村麻呂は、阿弖流為が降伏した証明として彼を連れて平安京に向かう。しかし、公卿会議で阿弖流為の処刑を覆せず、阿弖流為は河内の地で斬首されてしまう。
この辺の話を少しかじっているのが、NHK大河ドラマの『炎立つ』。
『炎立つ』は奥州藤原氏の話がメインなので、阿弖流為は直接関係してこないものの、東北で独自路線を歩もうとする奥州藤原氏と朝廷の対立構造を象徴する存在として登場している。
阿弖流為役を演じたのは里見浩太郎さん。主人公の奥州藤原氏を演じたのが渡辺謙さんだ。
僕は総集編でしか見たことがないけど、阿弖流為と奥州藤原氏、それぞれの朝廷との因縁に、何か深いつながりがあるのかと考えさせられた作品。
かつては「悪路王」として盗賊や鬼のように扱われていた阿弖流為だが、今では郷土の英雄の一人として再評価されているらしい。今日の余録の主人公、天文学者の木村栄さんは、水沢出身ではないが、欧米の学者たちの批判に屈することなく、天文学の謎を解明した。
阿弖流為、奥州藤原氏、木村栄、そして現代の大谷翔平。水沢の地には、既成概念にとらわれない、自由な考えを尊重する風潮があるのだろうか。
もしくはその始まりが阿弖流為で、彼の遺伝子がそういさせているのでは……。
歴史好き妄想家の戯言は止まりそうもない😊