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#16: 約1年待った人気機種〜MOTU M2レビュー〜

こんにちは、もりーです。

更新が長らく止まっていましたが生きています。色々と家の周りでやることがあったためそちらを優先していました。

先日の記事「#14:屈指の名作?YAMAHA AG03を1年間使い込んでわかったこと」では散々AG03の悪口を言い散らしましたが、それに更に追い打ちをかけるように新しいオーディオインターフェースを購入しました。
常に売り切れ、絶対に転売品しか買えないと言われているMOTU M2をかなりの期間待ってようやく買えました。

この記事では購入から約一週間毎日使った感想を書いていこうと思います。


MOTU M2 基本スペック

2ch オーディオインターフェース(コンボジャック x2)
個別設定可能な 2x (+48V) ファンタム電源
1 x USB-C(USB Type Aと互換)
MIDI I/O: 1x MIDI IN 1x MIDI OUT
サンプルレート: 44.1、48、88.2、96、176.4、192 kHz
ダイレクトモニタリング対応
ループバック対応
バスパワー対応
付属ソフト類:
・MOTU Performer Lite
・Ableton Live 10 Lite
・Big Fish Audio
・LucidSamples
・Loopmasters
・MOTUからの6GBのループとサウンド

こんな感じです。パッと見物理フェーダーが無い1ch少ないAG03で、値段も ¥25,300とやや高め。しかし、後で説明しますが、もうこれ以外のオーディオインターフェースは考えられないくらい惚れ込んでしまいました。

1年待った経緯

タイトルにある通り、これを買うために約1年待ちました。AG03は昨年の8月、コロナ禍の在宅ブームによりその姿をサウンドハウスを始めとするECサイトの全てから姿を消し、全く買えない中、最後の希望として行ったイケベ楽器で購入することができました。AG03を買う際に、他の購入候補としてMOTU M2はリストアップされていました。当時のリストはこんな感じです。

◎Steinburg UR22C
◎YAMAHA AG03
◎MOTU M2

条件として、ループバック対応のオーディオインターフェースで、机に置けるサイズのもの、できれば2万円以内、というものがあたっため、正直M2は予算オーバーでした。AG03とUR22Cのどちらもネットで買えなかった当時、秋葉原に最後の望みを賭けて買い物に行きました。なんと、驚くことに、ヨドバシカメラ秋葉原店にはUR22Cが在庫1つ、そしてイケベ楽器秋葉原店にはAG03の在庫が1つありました。

価格帯的にスペックの差は大きくないと考えた僕はリセールバリューの高いAG03を購入し、使うことにしました。もしAG03で満足できれば万々歳ですし、不満があればAG03をネットで売ってMOTU M2を買えばいいやという考えでした。 その頃からMOTU M2の在庫がある状態を僕は一度も見ていません。

4月頃、AG03の音質に不満を覚え始め、MOTU M2を買おうかと思ったところ、やはり在庫切れで、どうやら多くの人が同じ問題を抱えているようでした。私の先輩はSSL2+を購入しており、その音質の良さに驚いていました。
どうしてもMOTU M2が買いたかったため、輸入販売代理店である株式会社ハイリゾリューションのサイトをみたところ在庫が確保でき次第優先して販売してくれる予約フォームがあったので、気休め程度に記入していました。

そこから悶々とサウンドハウスなどとにらめっこし、在庫が復活するのを待っていましたがやはり復活しません。上位機種であるMOTU M4は時々復活しますが、そちらは3万円オーバーで搭載チャンネル数もオーバースペック。机の上は最低限のものしか置きたくないローセンシゲーマーのため、苦虫を噛み潰した顔で時を過ごしました。

SSL2やAUDIENT iD4mkⅡはMOTU M2と同価格帯で在庫もあるため、そちらを買うこともできましたが、正直なところループバック非対応のSSL2か、2強とされるSSL2かM2以外のオーディオインターフェースを買う気にはなれませんでした。

10月7日に天からの声(ハイリゾリューションからのメール)が届きました。

正直な話をすると完全にフォームを書いたことを忘れていたため、かなりびっくりしましたが、本当に嬉しかったと同時に、今の状況でAG03からM2に乗り換えるメリットはあるのか少し考え込んでしまいました。
しかし、どう考えても定価で買えるものは使わなくても買って損はないし、最悪転売すれば同じ価格以上で売れることは確実なので買いました。
このように、劇的で驚くほどあっさりと僕の1年戦争は幕を閉じました。

ハンズオンレビュー

さぁここからは皆さんお待ちかね、ハンズオンレビューです。

私が過去に使ってきたオーディオインターフェースは以下の通りです。

初代:Roland Duo-Capture EX
2代目:ZOOM R16
3代目:BEHRINGER XR18
4代目:YAMAHA AG03
5代目:MOTU M2 ←NEW!

なので、これらと比較しつつレビューを書いていきます。

注文完了翌日に迅速な発送を行ってくださった株式会社ハイリゾリューションさん、ありがとうございます。

まずは外箱から。全部英語なんだ、すげーって思いながら空けました。AG03の箱も英語とフランス語が書かれてて、中におびただしい数の言語のマニュアルが入っているのでオーディオ製品は専ら英語で書くのがスタンダードなのかもしれません。

オープン。

普通の2chオーディオインターフェースでは全面の画面部分にかけて入力端子が配置されているため、ややコンパクトに感じます。サイズ的にはUR22Cとかと全く同じサイズ感ですが。

ここからは流れ作業です。
ドライバー インストール
配線(マイク差し替え)
スイッチON

こうなりました。

自分はゲームでVCをする時のゲイン値とボイパの録音をするゲイン値がガッツリ違うのでマスキングテープで印を付けました。これならいつでもきれいに剥がせます。モニター画面のペリペリはまだ剥がしていません。画面を傷つけたくないので、このサイズの画面シートとかない限り剥がさないと思います。

机の上にあっても違和感のないサイズで、デザインもかっこよく、適度に重いため、安定感があります。

音のレビュー

半端じゃないです。音が良すぎて笑っちゃいました。

僕が使っているコンデンサーマイク、AKG C214はその性能を半分も出せていませんでした。一応マイクの名誉のために言っておきますがC214は¥33,780する低価格帯の中ではハイエンド寄りのコンデンサーマイクです。

「このマイク、こんなに音良かったっけ?」それが一番最初に感じた疑問です。2万円以上するコンデンサーマイクをお持ちの方はまず自分のオーディオインターフェースのクオリティを上げたほうがいい、と自信をもって言えるようになりました。それくらいレベルが違います。
これはあくまで聴感上の感覚なのですが、今までマイクに布を一枚挟んでいたのか?と思うほどに細部のディテール感や微細なニュアンスの録音ができるようになりました。DAW上のエフェクトのノリも抜群に良くなりました。とにかく、コンデンサーマイクに集音される声の「素材」としての価値が大幅に上がった感じがします。

出音もやばいです。人生で初めて1万円のイヤホンを付けた時を思い出してください。あのときの感動がまた押し寄せてくるとは思いもしませんでした。
一応僕はSennheiserのIE40Proという ¥15,000くらいのイヤホンを使っています。今は廃盤され後続機であるIE100Proが発売中です。

また、既に4台のオーディオインターフェースを渡り歩き、SONYのワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンの名機、WF-1000XM3を発売日に購入したくらいリスニングには余念がありません。(だいぶ安くなりましたね)

僕の耳が今までいい音を聴いてなかったからよく聞こえたんじゃ断じてありません。

MOTU M2から出る音が恐ろしく良すぎるのです。まさかこの歳になって小学校6年生以来の感動体験を音に対してするとは思ってもみませんでした。

AG03も充分音としては素晴らしいです。普通のイヤホンをスマホに挿して聴くのに比べれば100倍きれいな音が鳴ります。しかし、そのAG03のさらに100倍上を来ました。繊細過ぎる音、キレイ過ぎる響き、そして何より飾りっ気のない最高のフラット感と定位感。何をとっても特A級としか言えません。それくらいやばいです。

The First Takeのビデオにハマっていたのでこちらで聴き比べを行ったところ、明確にヌケ感や低音の頭を突き動かす感覚、微妙な吐息などAG03を始めとするオーディオインターフェースでは今まで聞こえなかった音が聞こえたため、愕然としました。

DAWのプロジェクトファイルを開き、今まで編集中だったMIXを聴き直したところ、自分が満足した音作りだったはずが随所に粗が見つかりちょっと悲しくなったのはここだけの秘密です。

とにかく、感動を原始的な所でかつ更に高い水準で体験できました。

まとめ

MOTU M2は入力、出力、どちらの音質をとっても予想の遥か上を叩きつけてくる悪魔のようなオーディオインターフェースです。配信者、宅録シンガー、ゲーマーなど全ての層に自信を持ってオススメできる神オーディオインターフェースとしか言わざるを得ません。YAMAHA AG03に14000円だすのであれば、それに1万円追加してこちらを買ったほうがぜっっっっっっっっっっっったいにいいです。本当にこちらのほうがいいです。まじで。
ちなみに、AG03はメルカリに出品し、13,000円で販売したところ出品から3時間で売れたため、リセールバリューはまだ高いようです。

ステップ台としては良い機材のため、1年3000円のレンタルと思って軽い気持ちで買うのもいいと思います。

また、スペシャルアナウンスをするとすれば、BEHRINGER XR18の出音が結構MOTU M2に近かったと今思えば感じます。
あちらの方がほんのちょっとS/N比が低めだったかな…って位で、約6万円で18IN 18OUTのオーディオインターフェース兼DSP内蔵デジタルミキサーが買えると思うとMOTU M2のコストパフォーマンスを上回る真の化け物はXR18なのかもしれません。


最後まで読んで頂きありがとうございました!もりーでした。


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