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日本代表選手の足跡を辿る

 今回は以下の2024年度男子日本代表チーム登録メンバーにある男子日本代表選手のキャリアを整理しました。

 これらの選手は、日本のトップといえる選手たちですが、どのような経歴を辿って代表に至ったのかを整理してみたいと考えました。

代表選手の経歴

 まずは一例としてアウトサイドヒッターのデータを以下の図1に示します。

 19歳以降の所属を色分けしています。色の塗分けは、以下の表1のようになります。

 大学は黄緑色で、緑系は国内チーム所属を表しており、移籍して2チーム以降段々濃くなっていきます。海外のチームは黄色から赤色の色を付けています。

 図1でいうと、高梨健太選手は4年大学チームに所属をしてから、国内チームに所属し、日本代表に至ったことになります。このタイプの選手が多いことが図からはわかると思います。
 
 例外は石川祐希選手で、海外チームでずっとやっていることがわかります。また、棒が短い若い選手では、大学の4年間を終える前に国内外のチームに所属するケースが出てきています。
 
 続いては、ミドルブロッカーで同様の集計をしたものを以下の図2に、オポジットを図3に示します。

 図2のミドルブロッカーは大学→国内チームの選手がほとんどです。図3のオポジットでは、今回のメンバーの中で唯一、高卒でVリーグに加入した西田選手がいます。
 
 最後に、セッターとリベロのデータを以下の図4と図5に示します。

このデータの意義は

 選手の経歴を所属カテゴリに注目して集計しました。日本のトップといえる選手たちがどのような経緯で輩出されてきているのか、年代によって違いはあるのか、データから見えてくることもいくつかあるかと思います。
 
 しかし、このデータの良し悪しは、そもそも『トップ選手を輩出する日本のバレーボールの環境はどうあるべきか?』によります。ここがしっかり議論され、形が見えていないまま細かい点に言及してもあまり意味はないでしょう。
 
 個人的にはバレーボールがどうあるべきかという議論に参加するつもりはないのですが、Vリーグが様式を変え、若手のキャリアに変化が表れ始めている現在、これから目指すところと、現状をより分かりやすい形で整理する必要があると考えます。

 そのためにも、データを蓄積し、直観的に理解しやすいようにまとめるとも重要になってくるでしょう。

展望

 というわけで、今回は2024年の男子日本代表だけを切り取って集計しましたが、収集するデータの範囲を広げたり、より直観的な理解を促す集計方法を工夫していけば、本題のあるべき姿の議論に役立って行くと思います。
 
 これから少しずつデータを増やしていこうと考えています。このテーマの肝は選手情報の収集にあり、そこまで分析のスキル求められるわけではないと思います。参入のハードルは低めだと思うので、我こそはという人はチャレンジしてもらえると嬉しいです。
 
タイトル画像:いらすとや 

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