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セリエAの基礎データ レギュラーシーズン・プレーオフ・イタリア杯の比較
前回、セリエAのプレーオフやカップ戦のデータを利用できるようにしました。
新しいデータが使えるようになったら、まずやるべきは基礎データの確認です。2019/2020シーズンから2021/2022シーズンのデータが使えるようになった時には、以下のように基礎データとして各種スタッツの分布を確認しました。
今回はプレーオフやカップ戦のデータを利用できるようになったので、これらのデータをレギュラーシーズンの記録と分布を比較してみたいと思います。比較するのは、
・レギュラーシーズン(Regular_Season)
・プレーオフ(Play_Off)
・イタリア杯(Coppa_Italia)
以上の3大会になります。他にも細々した大会の記録もありますが、データが少ないと比較に耐えないので、毎年開催されているプレーオフとイタリア杯を選びました。
これら3大会について、2010/2011シーズンから2021/2022シーズンまでの記録を用いて、各種スタッツの分布を比較しました。対象期間が長すぎる気もしましたが、細かな分布の違いの気になる人は以下のリンクからデータを利用できますので、自身でやってみてください。
データの分布
今回確認するのは、リーグの基礎データということで、
・スパイク決定率
・サーブミス率
・サービスエース率
・Reception Perfect%
・ブロック得点/Set
以上、5つのスタッツの分布を大会ごとに比較します。男子3部(A3)は設立間もないので今回は分析からは除き、男女の1部(A1)と2部(A2)でそれぞれ比較します。
データを集計する前に
データを見る前に、データを集計したらどんな結果になるのかな?と予想することは大切です。予想が的中するかどうかは大して重要ではありません。予想が外れたときに、その原因はなんだろうかと考えることが、その後のデータを見るセンスを磨くことになります。漫然とデータを見るよりも、ずっと力が付くのでお勧めです。
というわけで、この3大会の分布がどうなっているかを考えるのに、イタリア杯はレギュラーシーズンの途中、プレーオフはシーズン後に開催されるという違いはありますが、どちらもレギュラーシーズンの全てのチームが参加するわけではなく、下位チームは足切りにあいます。この下位チームがいないことで、戦力差のある対戦が少なくない、レギュラーシーズンと比べると、極端に高い、もしくは低い成績が出にくくなるのではないかと予想します。分布としては、裾野が狭く、その分頂上が高くとがった山型の分布になるのではないかと考えます。
分布の比較
最初に男子1部(A1)のスパイク決定率のデータを以下の図1-1-1に、男子2部(A2)のデータを以下の図1-1-2に示します。
レギュラーシーズンが赤の線、プレーオフは黄色、イタリア杯は水色の線で分布を表しています。
予想では、赤の山よりも黄色や水色の山は裾野が狭く頂上が高くなると考えましたが、3大会にそれほど違いのない分布といえます。
次に、サービスエース率を図1-2-1と図1-2-2、サーブミス率のデータを図1-3-1と図1-3-2に示します。
どれもそれほど分布の違いはありません。図3-1の男子1部(A1)のサーブミス率は、プレーオフとイタリア杯の分布が少し右寄りで、若干ミス率が高くなっています。
次は、Reception Perfect%、明記はされていませんがレセプションの精度がAパスの割合と見てよいかと思います。データを以下の図1-4-1と図1-4-2に示します。
こちらはイタリア杯の分布に特徴があり、山が2つある二峰性の分布となっています。これは、Reception Perfect%の高いチームと低いチームの二極化が起こっていることを示すものです。
最後にブロック得点のデータを以下の図1-5-1と図1-5-2に示します。
こちらはそれほど分布に違いはありません。
ここまでは男子のデータを見ましたので、次は女子のデータを以下に示します。まずはスパイク決定率のデータを以下の図2-1-1と図2-1-2に示します。
ここまでデータを見てきて初めて、プレーオフとイタリア杯でレギュラーシーズンより裾野が狭く、頂上の高い分布になっていることを確認できました。
次に、サービスエース率を図2-2-1と図2-2-2、サーブミス率のデータを図2-3-1と図2-3-2に示します。
サービスエース率はレギュラーシーズンが若干高め、サーブミス率にそれほど大きな差はありません。
最後に、Reception Perfect%を図2-4-1と図2-4-2、ブロック得点のデータを図2-5-1と図2-5-2に示します。
プレーオフとイタリア杯に多少分布のガタツキがありますが、分布にそれほど違いはありません。
まとめ
以上、大会間の分布の比較でした。
こうしたデータはいちいち覚えておくものではなく、必要があるときに確認するものです。データを見る必要ができたときには、そういえばあそこに行けば見ることができたなぁということを覚えておいてもらえればと思います。
最後に、今回の図を作成した元となったデータを以下の表に示しておきます。これも、必要があれば見るといった性質のものです。
データ元
タイトル画像:いらすとや