デルタ・ベースボール・リポート4が出ます
少し前に告知がありましたが、今年も水曜者より『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート4』が発売されます。
デルタ・ベースボール・リポートは、毎年DELTAが出しているスタッツの解説や分析をまとめた一冊で、自分も1本寄稿させてもらいました。
紹介も兼ねて、触りの部分でも解説しようかと思います。
横浜DeNAベイスターズの「8番投手」の効果検証
自分が書いたのは「横浜DeNAベイスターズの「8番投手」の効果検証」で、昨季まで監督をしていたラミレス元監督がしばしば採用していた8番に投手を置くという打順の効果を検証しました。
8番投手については、以前から度々その是非が話題に上がっていたように思います。また、8番に投手を置いた試合と9番に投手を置いた試合の勝敗を比較したような記事も出ています。
しかし、8番に投手を置くのは、打撃での効果を期待したもので、その結果は得点に現れるものと考えます。結果を勝敗にまで求めるのは、責任の範囲を広げすぎています。これでは返って8番投手の効果を過大、もしくは過小に評価してしまうリスクがあります。
というわけで、もう少し条件を整理しながら8番投手を検証していこうという内容となっています。
データを分析するということ
データを分析するということは、角度を決めて光を当てるということに似ていると思います。8番投手の効果を分析するということは、その効果を理解するために、最も輝きが際立つような角度を探す作業ともいえます。
しかし、一方から光を当てるということは、どこかに影ができるということで、その影に大切なことが隠れてしまうこともあります。
自分の書いた内容も、8番投手の効果の一面を見たもので、別の角度から光を当てれば、また違った効果が見えてくるかもしれません。
本当に効果がある先述であれば、ラミレス元監督と一緒にさようならではもったいない話で、有効な戦術であるかどうかの議論はもっとあっても良いかと思います。自分が描いた記事が議論が起こるきっかけになれば喜ばしい限りです。
目次を見れば、他にも面白そうな内容がたくさんありますので、是非手に取ってもらえればと思います。
3月22日発売です。
タイトル画像:いらすとや
余談
新刊の書影を見て、なんとなくこれを思い出しました。
似ているような、そうでもないような。