見出し画像

投打の左右の組み合わせと打球速度(修正版)

お詫びと修正 2021.10.12

 打球方向のデータにミスがありましたので、再集計して修正したものを掲載しました。結果としては、修正前から論旨が大きく変わるものではありませんが、今後このようなミスの内容に気を付けて参ります。

#スポーツ 記事まとめ 取り上げてもらったのに申し訳ありません。 

 先日の分析では、打球の方向別に打球速度を比較しました。

 今回は、投打の左右の組み合わせ別に打球速度を比較したいと思います。以下の図1は、2015年から2019年までのMLBでの投打の組み合わせ別に見たwOBAです。

 多少の変動はありますが、基本的には投打の左右が異なる組み合わせのほうが打撃成績であるwOBAは高くなります。

 こうした傾向があるので、監督によっては明日の先発投手が左か右かでスタメンをいじりたがったりするわけですが、これが打球速度の差として表れるだろうか?というのが今回のテーマです。

ゴロの打球速度

 最初に比較するのはゴロの打球速度です。2015年から2019年までのMLBでのゴロを対象に、逆方向(Opposite)、センター方向(Straightaway)、引っ張り(Pull)に分類し、それぞれで投打の左右の組み合わせ別に打球速度の分布を求めました。まずは、逆方向(Opposite)のデータを以下の図2-1に示します。

画像1

 投打の左右から4つの組み合わせができますが、基本的には重なっていて大差の無い図といえます。これが他の組み合わせと比較して右寄りなら打球速度が速いこと、左寄りなら遅いことがわかります。

 続いて、センター方向(Straightaway)のデータを以下の図2-2に示します。

画像2

 こちらも組み合わせによる差はほとんどありませんが、投手が左で打者が右(Pitcher_L:Batter_R)の組み合わせが、わずかに左寄りではありますが、ほとんど違いはありません。。

 最後に、引っ張り(Pull)のデータを以下の図2-3に示します。

画像3

 投手が左で打者が右(Pitcher_L:Batter_R)の組み合わせが、右寄りとなっています。この組み合わせでは打球速度が速いという結果です。

ライナーの打球速度

 同様の集計をライナーで行ったものを以下の図3-1から図3-3に示します。

画像4

画像5

画像6

 ライナーでは、図3-1の逆方向(Opposite)の図で、投手が左で打者が右(Pitcher_L:Batter_R)の組み合わせのピークが他と比べて左寄りで、打球速度が若干遅いことを確認できます。

フライの打球速度

 最後にフライのデータを以下の図4-1から図4-3に示します。

画像7

画像8

画像9

 図4-1の引っ張り(Pull)で違いを見ることができます。逆方向(Opposite)の図で、投手が左で打者が右(Pitcher_L:Batter_R)の組み合わせのピークが他と比べて左寄りで、打球速度が遅いことを確認できます。

補足

 図2から図4を作成した際の数値を以下の表1から表3に示しておきます。

画像10

画像11

画像12

まとめ

 以上、投打の組み合わせ別に打球速度を比較しました。一応違いは確認でき、修正前と少し異なる結果ですが、その差は大きなものとはいえず、図1に示したような成績の差となっているとは考えにくい状態です。これについてはもう少し掘り下げが必要そうです。

使用データ


いいなと思ったら応援しよう!