やばい 市民権獲得運動ー永住へー
言葉って移ろいゆくものじゃないですか
いっとき流行った言葉もすぐに死語認定されちゃって
今、今でしょとか言ったらやばいからねほんとに
全然 今じゃないからね、もう五、六年前だからね
それでねその流れって当然だと思うんですね
しかし、最近よろしくない勢力の暗躍に気づいてしまったんですね
だいたい三日くらい前の話なんですが
ちょっと思うところがあって、google 検索 やばい って調べたんですね
そうしたら サジェストで「やばい 死語」
ってのが出てきたんですね
これみて僕は ああ、やはり… と思いましたね
僕ね先に言っとくんですけど やばいって言葉好きなんですよ
感動、驚き、喜び 全部このリアクションで片付きますからね
憧れのあの子が突然刈り上げにして登校してきたとき
生き別れの戦友が窮地に駆けつけてきた時
前澤社長から10万円当選のDMが来たとき
死んだと思ったら異世界に転生すると知った時
全部 やべえ で片付きますからね
もうこの使いやすさとお手軽さ、そしてコスパのよさ
これはさながら日本語界のインスタント食品といってもよいのではないでしょうか
なぜここまで使いやすいのかと
ちょっとここに考えてみたんですけど
感動で言葉を失うってあるじゃないですか
ここの失った言葉にしれっと やばい が滑り込んだのではないでしょうか
大きな感情を持ちながらたいそうなことは言えません
僕もね最初にラピュタ見終わった感想とか
ああ..ラピュタ..ああって感じでした
もうねそんな複雑な心理描写できないんですよ
だからこそ、やばい ですね
これなら言える
やはりね、ホモ・サピエンスがね
「僕ら言語操れるんで..」
と他の生物群にマウントを取り続けている
あのホモ・サピエンスがですよ
感動、驚き、歓喜をしたら結局は言葉が出てこない
これではいけない、せめて何か言わなければとの命題をうけて産み落とされたのが
やばい です
だからこそ簡単でいいんです、簡単に表現できなければ使えませんから
結局のところ
なかったものを作り出した
だからこそ、ここまで市民権を得れたのではないでしょうか
つまりは必要な言葉だけれども存在しなかった言葉が
やばい
だったのではないでしょうか
もう日本語界の新星、救世主、それが やばい なんです
話を戻して、やばい 死語
なぜこんなにも使い勝手のいい言葉が死語になってしまうのか と
これはね非常に深刻な事態だと思っているんですね
死語になったら僕はとっさの「驚き、喜び、感動」をどう表現したら良いのでしょうか
もうね、絶句しか選択肢無くなってしまうんですよ
弥生時代から旧石器時代に逆戻りですよ
せっかく作った土器も住居もぶち壊して狩猟採集ですよ
人類の進化の叡智をまざまざと手放そうってわけですよ
そうするわけにはいかない
これにはね意図的な悪意ある勢力の暗躍があると思っているんです
一体誰が何の目的のために??
世の中には他を否定することで自信を保とうとする人がいるんです
遅れてるね、それを突きつけることで自分が最新に近いと誇示しようとする人がいます
そう!彼らはやばいを遅れてるとみなして 自身の優位性を保とうとするのです
そして彼らはすでに活動を始めている
いまは使ってもそれほど白い目では見られないかもしれない
それでも奴らは必ずなにかにつけて牙を向きます
あたかも自身は流行を、トレンドを押さえていると 言うがためだけに
これだけ便利なヤバいを 自身の自己顕示欲を満たすためだけに潰そうとするはずです
彼らが台頭してからではもう遅い、弱点に同調圧力をもつ日本人
しいては流行語という個別のジャンルまで存在していることば
いざその潮流が芽生えたらいとも簡単にやばいは屠られてしまうでしょう
だからこそ、そうなる前に先手先手に手を打たなければ
絶対に守らなければいけない
我々は、私は絶対に屈さない、屈してはいけない
明日もやばい
そう言うために
やばい 市民権獲得運動 -永住編- 完
最近本当にサークルの話してないな