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短編映画のような感動――絵本『いつでも会える』感想文




「 シロが見つけた、もう一度会える方法とは? 」




👑ボローニャ児童賞・特別賞👑

菊田まりこ (著)
出版社:Gakken


《 読書感想 》

この絵本は、ミキちゃんという少女と愛犬シロの深い絆を描いた物語です。

シロはミキちゃんと一緒に散歩をしたり、楽しい時間を過ごしたりして幸せな日々を送っていました。

しかし、ある日突然ミキちゃんがいなくなります。

シロはミキちゃんに会いたい一心で探し回りますが、どれだけ探しても会うことができません。

それでも諦めずに想い続ける中で、シロはついにミキちゃんに会える方法を見つけることができました。

その方法とは…。

この物語は、別れの悲しみと希望、そして深い愛が込められた一冊です。


    ◇     ◇     ◇     ◇     ◇


私はこの絵本を読んで、シロの気持ちに強く共感しました。

 「会いたくて会いたくて、でも会えない」

というシロの必死な姿が胸に響きました。

ミキちゃんを探し続けるシロの姿には切なさと愛の深さが感じられ、物語の最後でシロがミキちゃんに会える方法を見つけたとき、私の心にも希望が広がりました。

離れても大切な人との絆は消えないのだということを、この物語から教えられました。



また、この絵本の絵がとても素敵でした。

特に、物語の中で繰り返し描かれるオレンジ色の優しい色合いが印象的でした。

オレンジ色は温かさや安心感を感じさせる色で、シロの心の中にあるミキちゃんとの思い出や希望を象徴しているように思いました。

最後のミキちゃんと会えるシーンでは、オレンジ色の光がページ全体に広がり、絵本を閉じた後もその温かさが心に残りました。

言葉と絵が一体となって、物語の感情をより深く伝えてくれました。



この物語を通じて、別れは悲しみだけでなく、新しい気づきや希望を見つけるきっかけになることを学びました。

シロのように愛する存在を思い続けることの大切さや、その絆が心の中で生き続けるという希望に、勇気づけられました。



『いつでも会える』は、悲しみを抱えた人の心にそっと寄り添い、未来への一歩を優しく後押ししてくれる絵本だと思います。


この絵本は、短編映画のように静かで深い余韻を残します。

ペットが先に逝く物語が多い中で、この逆の視点に新鮮さを感じた方も多いのではないでしょうか。

温かいオレンジ色の絵とシロの愛らしい表情が、悲しみの中にも優しい希望を届けてくれます。


この物語を読んで、あなたの心にはどんな感情が広がりましたか?

とてもお優しいあなたへ、本当におススメできる一冊です!!





最後までお読みいただき、ありがとうございました。



■ ネットでの作品紹介・感想



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~ 『犬の絵本』の感想文 ~



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