ふたりにしかわからない理由で
いいなと思ってフォローしていたカップルYouTuberのお別れ報告をみて、別れについて考える。
何がきっかけだったのか、どんな話し合いをしたのか、背景が語られることはない。
数年間一緒に暮らしていて
あのふたりだからこそ、飾らず幸せでいられるんだろうなと思っていたひとたちだった。
涙を浮かべながら話している彼女は、どんなことを何回考えて、ふたりで出した結論に納得したのかな。
別れるまでの経緯を説明してくれたとして、
それでもたぶん、他人は理解しきれないんだろう。
悲しみも、やり切れなさも筋の通らなさもからっぽな気持ちも、きっとふたりにしか抱えられない領域がある。
本当にそういうことなんだろうと思う。
ふたりだけに通じていた世界を通り抜けて、
ふたりにしかわからない理由で別れていく。
彼らにしかわからない悲しみは、彼ら自身が抱えていかなきゃならない。
でも、
というか、だからこそ、
私には、ふたりがまぶしい。
涙を流す選択をした彼らの、これから進んでいく道とその歩みの強さがうらやましい。
大切な相手と別れる決断をした、その経験を持つひとは、
何もかもが順調にすすんでいた頃には備えていなかった揺らぎのなさを身につけていく。
自分の想いだけじゃどうにもならないことを受け入れた、その時にしか得られない感情をおぼえて、自分の言葉で語れるようになる。
悲しい思いをしてる人に対しては、あまりに他人事で無責任な感想かもしれないけど。
絶賛経験厨の私は、別れに未来の光を見てしまう。
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