アジア経済研究所の森壮也さんによるアメリカ生活のお話
こんにちは!
Reem(りーむ)です。
昨夜、アジア経済研究所の森壮也さんによる講演会に行って来ました。
森壮也さんは、私と同じ聴覚にハンディキャップがあります。
森壮也さんはどんな方?
下にJETROアジア研究所で紹介されています、自己紹介のページから。
森 壮也 研究者インタビュー
森さんとは、Twitterで長らくお話したことが
あるのですが、実際にお会いしたのは数回です。
森さんは、1985年に、早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業されていますが、その当時は手話通訳や要約筆記、ノートテイクといった情報保障が全くない時、一体どうやって勉強をされてきたのだろう?と大変驚きました。
そんな森さんですが、2016年から2017年の1年間 客員研究員としてアメリカ・カリフォルニア州にあるUCバークレーに滞在されました。
あのUCバークレー(University of California, Berkeley)ですよ!?
カリフォルニア州のバークレー市に1,868年に設立された州立大学。
アメリカの州立大学の中でも最難関校。
カリフォルニア大学システム(UCシステム)の中でも最も歴史の古い大学で、「パブリック・アイビー」にも含まれる公立名門大学として知られています。
世界大学学術ランキング(2018年)では5位
東京大学は22位、京都大学は35位
THE世界大学ランキング(2019年)では15位
東京大学は42位、京都大学は65位
UCバークレーでの生活、アメリカの手話通訳システム、アメリカのろう者、コーダの事など、、、本当にここに書くのはあまりにも勿体ないぐらい色々なことをお話されました。
その中で、みんなに知ってほしいなぁと思ったところだけピックアップします。
(あなたが知りたいことは森さんに聞いてみてね!)
日本の手話通訳システムは、
大体 住んでいるところの聴覚障害者センターか市役所の福祉課にキコエナイ人が手話通訳派遣を依頼して、そこから手話通訳者が派遣される。
日本において、手話は「言語」であるという認識はまだまだ。
しかし、1週間以上前に予約をしておかないといけないところもあったりして、前日に申し込むと断れるところもある。
そして、キコエナイ人がこの手話通訳者がいい!と指名することは、なかなか難しかったりする。
そして、日本で登録されている手話通訳者たちの給料は手話通訳の技術がうまい、下手に関係なく平等である。
カリフォルニア州の手話通訳システムは、
日本のように行政というより福祉が担当するという考えは持ち合わせていなく、英語から日本語に「通訳」するのと同じ意味合いを持ち、いくつかの手話通訳派遣の会社がある。
つまり、キコエナイ人が自分でどの会社の手話通訳者を利用するか、選ぶことが出来る。
手話通訳者に仕事を依頼する前に、その人がどのようなレベルの手話通訳が出来るのか?も確認することが出来る。
手話通訳者たちの給料は、利用者たち(キコエナイ人)の評価、技術のレベルで決まるため、みんなが凌ぎを削っている。
アメリカにおける手話通訳の役割、手話が言語の一つであるという認識が、これだけでも違うということがよくわかりますね!
でも、今回はカリフォルニア州でのお話なので、他の州も同じかと言うと、そうではなかったりするもようです。
優れた手話通訳者がいない州もあったり、手話通訳者の確保が大変なところもあったりするので、それぞれの州のキコエナイ人も大変だったりします。
森壮也さんは、いくつかの本を出版、翻訳されていますので、紹介します。
手話を言語と言うのなら 森壮也
新版 「ろう文化」案内 キャロル・パッデン 翻訳 森壮也
障害と開発の実証分析―社会モデルの観点から (開発経済学の挑戦) 森 壮也