見出し画像

進化系缶レモンサワー紹介③『こだわり酒場のレモンサワー』(前編)

こんばんは。ストロングおじさんです

今回も、進化するお店のレモンサワーからインスパイアをうけ開発された"進化系缶レモンサワー"を紹介します

そもそも「進化するお店のレモンサワーってなんやねん?」と思われる方は、まずはお店のレモンサワーの進化について語った過去記事をご参照いただければ幸いです

さて、第3弾の今回はサントリーが発売した"新時代の定番"ともいうべきあのレモンサワーを紹介します

こだわり酒場

こだわり酒場のレモンサワーとは?

こだわり酒場ラインナップ

『こだわり酒場のレモンサワー』は元々、2018年2月にレモンサワーの素として発売されました。度数25%のレモン風味のリキュールで、炭酸で割るだけで気軽に美味しいレモンサワーが楽しめる製品です

そして、2019年3月には缶チューハイに横展開されます。当初は度数7%のレギュラーが発売され、2020年3月には第2弾フレーバーである度数9%の〈キリッと男前〉も発売されました

昔ながらのスッキリしたレモンサワーの要素進化系らしい深みのある味わいを兼ね備えた本ブランドは、素も缶チューハイもいずれも大ヒット。

今では新時代のレモンサワーの定番というべき商品となっています

さて、それでは今回も、そんな『こだわり酒場のレモンサワー』の開発の経緯と技術的なこだわりを語っていきましょう

開発の経緯

先ほども述べましたが、『こだわり酒場のレモンサワー』は当初は炭酸で割る"レモンサワーの素"として発売されました。開発がスタートしたのは2017年春くらいということですが、その背景には"2つのブーム"の存在がありました

1つはもちろん"空前のレモンサワーブーム"です。サントリーとしてもこのブームに乗るべく、新時代のレモンサワーの開発に着手します

一方で、お酒のみならず飲料市場全体に目を向けると"炭酸水ブーム"が起きていました。家庭での炭酸水の飲用が完全に定着し、市場が拡大。家庭でお酒を炭酸で割って飲むことも増えていました

そんな中、市場ではまだ「炭酸水で割るだけで簡単に飲めるレモンサワー」があまりないことに気づきます。そこで、そのような製品に潜在的なニーズあるのではないかと考え、新製品を"レモンサワーの素"として開発することとなりました

さすがは総合飲料メーカーのサントリー。お酒だけじゃなく、飲料全体の市場を見て"素"にしたんですね。実際、サントリーが『こだわり酒場のレモンサワーの素』を発売して以降、他のメーカーも続々"素"製品を作っていきます。先見の明があったということでしょう(が、紙面の都合で、この話は今回はこれ以上語りません)

さて、"レモンサワーの素"というコンセプトが決まり、次は中味づくりですね。まずサントリーは何をしたと思いますか?


そう、まずは評判のレモンサワーを提供する各地の評判の居酒屋を回ったんです!




え?「またこのパターンかよ!!」ですって?

た、確かに、第1弾で紹介した『寶 極上レモンサワー』も第2弾の『檸檬堂』もこだわりのレモンサワーを出す居酒屋をめぐり、そこでインスパイアをうけた味わいを缶にしたんでしたね

大手メーカーがこぞって参考にするなんて、これはまさに私が再三言う最近の居酒屋のレモンサワーが進化しているという証でしょうね!!!!(力説)

さて、ではここからは、実際に開発チームが居酒屋を巡る中で、何を感じ、何をしたのか。2つのパートにわけて説明してきましょう

①目指したのは"ど真ん中"の味

理想の味づくりの参考にするため、開発チームは200軒を超える居酒屋を巡ります。そしてそこで、「最近の世の中には非常に多種多様なレモンサワーが存在する」ことを実感します

確かに、世のレモンサワーには、このnoteで再三語っている"素材や技法にこだわった手作りのレモンサワー"から"飲み放題で出てくるような、シロップでつくる甘めのレモンサワー"まで幅広い形態があります

しかし一方で、この多様化するレモンサワー界において、"ど真ん中と定義づけられるレモンサワー"がないことにも気づきます。図でまとめると下記のような感じでしょうか?

レサワ分類

確かに、これだけ多様化してくると、「これがレモンサワーだ!」と言えるものって多分ないですよね

前に紹介した『寶 極上レモンサワー』や『檸檬堂』は進化系の味を追求しましたけど、それはあくまで進化系の中でのど真ん中であって、まだまだ進化系がレモンサワー全体のど真ん中と言えるまでは普及していないと思います

一方、業務用のシロップでつくるレモンサワーは、消費量こそが多いでしょうが、味わいの面では「これがど真ん中!」とは言えないですよね

そのような気づきを経て、サントリーは自らが「ど真ん中と言えるレモンサワーを作ろう」という決心するんです。では"ど真ん中"のレモンサワーとは一体。。。

それは次のパートで語るとして、とりあえず下記で本パートの内容を簡単にまとめておきました

ど真ん中

②たどり着いた"ど真ん中"の答え

さて、そんなかんなで、"ど真ん中"のレモンサワーの模索が始まります

"ど真ん中"のコンセプトは「飲み飽きない」とか「甘くなく食事に合う」とか、おぼろげなイメージがあったようなんですが、そうなると、やはり生搾りのレモンサワーになるんでしょうか?



否ッ!



そうじゃないんです!!


実はサントリーの開発チームは、レモンサワーの飲み歩きを進める中で、レモンサワー界の禁忌とも言うべき「ある事実」に気づいてしまうんです。

それは。。。



「生搾りのレモンサワーって意外と美味しくない」ということに。。。



これについては、私は生搾りのレモンサワーも大好きなので、全肯定はしませんが、言わんとすることはわかります

『檸檬堂』の回でも述べましたが、レモンの香りって皮に多く含まれるんですよね。なので、果汁をだけを搾ったレモンサワーは香りが薄めで酸味が目立つ、結果として味気ない方向性になるのは確かです

レモンサワーの種類が多様化する以前は、それがレモンサワーの王道的味わいだったかもしれませんが、工夫を凝らした進化系レモンサワーが登場した現代では、果汁を搾るだけでは物足りなさを感じるかもしれません

そうなると、答えは近づいてきましたね。皮の味わいや香りまで含めて"レモンの風味が丸ごと味わえるサワー"がど真ん中なのではないかと。。。

ど真ん中の模索


そんな中、開発チームはついに理想のレモンサワーに出会います!

とある居酒屋で出会ったレモンサワーは、しっかりとレモンの味わいがして美味しかった。そして、その居酒屋の大将に美味しさの秘密を聞いたらしいです

すると、大将は得意げに答えてくれたそうです!

「うちのはお酒の中にレモンを丸ごと漬け込んだものを使っているから、美味しいんだよ!」


やはり、レモン果汁のみでなく、レモンを丸ごと使った方が美味いのだと、開発チームは確信。そして、その味わいが自社の技術で表現できるのか、検討したそうです


ん?サントリーで果実丸ごとの味わい!?



あるじゃないですか!2006年から培ってきたあの技術が!!



そう、果実浸漬酒の技術です!!

画像6

サントリーでは、2006年より-196℃ブランドという缶チューハイを発売しています。それは、果実を丸ごと凍結・粉砕してパウダー状にし、お酒に漬けもむことで、お酒にしっかりと果実の香りをつける技術です

200軒の居酒屋を巡り、たどり着いた結論というのは、実は自社が昔から手がけていた技術だったとは。これって、実は缶チューハイが居酒屋にインスパイアをうけたのではなく、居酒屋が缶チューハイに追いついたということなのかもしれませんね

さて、ついに"ど真ん中"をゆく"理想のレモンサワー"に出会いました。あとは「この味わいを缶チューハイでいかに表現するか?」です。

それについては、、、すみません、愛が強すぎて、そこまで語るとかつてないほどの長さになりそうです!

技術的なこだわりとレビューは後編で語りますので、とりあえず本パートのまとめのパワポで今回は〆させていただきます!!

ど真ん中の発見


中途半端ですみませんが、今回は以上です!後編もご期待ください!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?