ホイリガーとホイリゲ
オーストリアでは、「ホイリガー」は新酒(今年のワイン)、「ホイリゲ」はワインが提供されるワイナリーを指します。もともと、ホイリゲはワイン生産したワイナリーで年に3,4回だけでワインを提供した場所でした。
そのようなホリゲが開いている場所の入り口で小枝の房やブラシウッドの束を示し、それは「ホリゲのオープン」を示しています。村のワイン生産者たちは協力して、競争しないようにお互いに話し合い、時間を合わせてホイリゲを開き、常連客にホイリゲがいつ開いているかについてカレンダーを配ります。
特別な許可なしでワイン生産者たちが自分のワインを提供する権利は、皇帝ヨーゼフ2世の法令に基づいています。1784年にゲルツ(現在のイタリアのゴリツィア)での店主からの、自分生産したワインを売り、他のワイネリーのワインを購入したくないという苦情があったからです。
20世紀の50年代までは、お客がホイレゲで自作の食物を持参し、ワインだけを注文するのが一般的でした。現在のホイリゲの規制は、お客たちがジュース、ミネラルウォーター、ワイン、シュナップスだけでなく、パン、冷たい料理、塩漬けペストリー、自家製ケーキ、そして自身の生産した果物や野菜など、ホイリゲンビュッフェで売ることです。
ホイリゲの代表的な冷たい料理はいわゆる「Brettljause」です。それは様々なソーセージ、燻製肉、ハムやベーコン、時にはチーズや野菜とパンで構成されています。このすべては木製のプレート上で提供されています。
これらのタイプの臨時居酒屋は、現在のオーストリアだけでなく、旧ハプスブルク君主制の地域でも、例えば南チロルやフリウリ、イタリア北部のトリエステの近くの地域やスロベニアでもそういう伝統があります。
ウィーンには、ホイリゲと呼ばれているレストランも少なくありませんが、そこで、温かい料理やビールなども提供されています。しかし、本物のホイリゲではビールの提供はありえません!