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脳卒中患者に対する課題指向型訓練のエビデンスと臨床応用#5 【下肢・歩行のランダム化比較試験/ 2020年版】

課題指向型訓練は上肢・手だけではなく、下肢・歩行のリハビリテーションとしても有用です。

下肢・歩行への課題指向型訓練も、上肢・手への課題指向型訓練と同様に、【課題指向型訓練のみ】と【課題指向型訓練+α】に分かれます。

この記事では、脳卒中患者に対する下肢の課題指向型訓練が下肢・歩行へ及ぼす影響について4件の研究を紹介し、最後に現時点での効果について結論を述べたいと思います。

下肢・歩行の課題指向型訓練+αの効果は、次の記事で紹介します。

急性期の脳卒中患者に対する下肢の課題指向型訓練のエビデンス

de Sousa DGら(2019)は発症から 18 (10〜34) 日、年齢69 (16)歳の脳卒中患者に対する課題指向型訓練の効果を報告しました。

この研究の取り込み基準は、立ち上がることができない人、とされていました。

課題指向型訓練の内容は下記の通りです。

①筋力、持久力、バランス、協調のエクササイズ
②座る、座る、立つ、立つ、歩くという課題指向型訓練

課題指向型訓練は60分、1日2回、週5回、2週間行われました。

結果として、立ち上がり動作能力、下肢の伸展筋力などが向上しました。

急性期なのでアウトカムが改善するのは当たり前でして、この研究の論点はもう一群の課題指向型訓練+Sit to Stand訓練と比べてどちらが有益かという点でした。

そちらについては、課題指向型訓練+Sit to Stand訓練の方が立ち上がり動作における臨床家の印象、下肢伸展筋力が統計的に有意に大きく変化していました。

回復期の脳卒中患者に対する下肢の課題指向型訓練のエビデンス

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