りるあ戦記〜ローモばっしょーふぇす
えー、蒼井りるあちゃんという御仁はばってん少女隊の新メンバー。いや、新メンバーというのも今は昔、すっかりグループにはかけがえのない存在として「りるみゆ」なんて同期の柳美舞ちゃんとペアで呼ばれながら、隊員たちの心臓を鷲掴みにし続けています。
ばってん少女隊とロードモバイル、即ちローモバのコラボが発表されたのは師走の半ば頃。
隊員たちが慌ただしく走り回っている中、「慌てずご都合の良い時に」なんて先触れを出しつつ発表されるものだから、かえって意味深長な空気を醸し出していました。
メンバーで取り回されるSHOWROOMの最中、これはと思いダウンロードを始める隊員たち。
ソシャゲなんて久方ぶりなものだから、ダウンロードにまあ時間がかかる。説明されるがままに自分の城をりるあ城近くに移動させ、フォームにIDを送ります。
果たしてこの手順で正しかったのか…不安にさいなまれる数時間ののち、無事にりるあギルドへの加入通知が届き、ほっと胸を撫で下ろすのでした。
りるあちゃんからのメールをにこにこと読みながら、チュートリアルに従うままに進めていきますが、なにせ数年ぶりのソシャゲでございます。どのボタンで何ができるのか、そもそも画面の作り込みが細かくて、どこがボタンの役割なのかも分かりやしない。
「右下のリュックにアイテムが入っている」なんてアドバイスをもらいつつも、リュックがどれなのかを探すところから始まります。
一つ一つにしっかりつまづくものだから、やっぱり見守るだけにしようかあ、なんて弱気な気持ちが頭を掠めますが、そんな中励みになりましたのがりるあちゃんから届くチャットやヘルプ。
今この瞬間、リアルタイムでりるあちゃんが同じゲームをやっている。それが何よりの追い風となりまして、思い改めていそいそと建物や研究のレベルアップに励むのでありました。
チャットというツールは大変驚くことに、りるあちゃんが同じレイヤーにいながらにして話すことができるのです。
「お昼ご飯はみんな何食べるの?」という言葉に、みんな次々と答えていく。それぞれの生活にローモバが浸透していくさまに、りるあちゃんが同じタイミングでお昼ご飯を食べているという事実に、心がほっこりするのと同時にローモバ沼に少しずつ、確実にはまっていく微かな怖さを感じたのは、きっと私だけじゃあないでしょう。
最初こそぽんぽんレベルが上がっていったものの、徐々になんとなくでやっていては手詰まりになると気づき始めます。
そんな中でりるあちゃんが放った「YouTubeを見て勉強した」との言葉に、なるほど最近の子は動画で調べるのかと驚きつつも真似をしてみますと、これはびっくり、早々に止まっていた「辺境の門」があっさりとクリアできるではありませんか。
りるあちゃんが寝る前に「みんな大好きだよーーー」と締めるようになったのもたしかこの頃。
りるあちゃんの人柄のよさと明るさに、ここの沼は温かいなあ、と気づけば首までどっぷり浸かっていたのでした。
さて、平和な時間も思い返せば束の間。
ギルド全体の城レベルが上がっていくにつれて、他のギルドから攻撃を頻繁に受けるようになり、そうだここは戦争ゲームだということを思い出します。
隊員の城が次々と燃やされる様子に悲鳴をあげるりるあちゃん。
城の持ち主本人がいないことにはどうしようもなく、ただただ燃えていく城とりるあギルドにぴったりと横づきなかなか消えない国王に怒りと悲しみを露わにするりるあちゃんに、心を痛めたのはみんな同じでございましょう。
但し、ただ凹み続けるりるあちゃんじゃあありません。
日々続くその様を見て「りるあがもっと強かったらやっつけるのに〜はふん」と、隊長としてあまりに頼もしい言葉が発せられます。
思わず出た不意打ち「はふん」に、隊員たちは怒りも忘れて隊長りるあちゃんにめろめろになったのでした。
何の流れかはもはや思い出せませんが、「魔王」という言葉が出てきた流れから、かの有名なシューベルト「魔王」の話に派生したのも良き思い出。
歌い出すりるあちゃん、続けて歌う人、詳細な歌詞を調べ出す人、懐かしむ人…
まるで本当の兵士たちの野営のような会話に微笑ましさを感じつつ、りるあちゃんの「最近音楽の授業でやったよ!」という言葉に各々年齢差を感じて衝撃を受けたりもしたのでした。
私はいまだにソロコンで魔王を一節だけでも歌ってくれないか、淡い期待を抱いているのです。
りるあちゃんが連合軍を率いる際は「りる散歩」と呼ばれるようになったのもまたこの頃。
詳しい隊員の御仁が不在の中立ち上げた連合軍は悔しいことに2連敗。上手く指揮できないことをしきりに謝るりるあちゃんと知恵を絞り合う隊員たち。3回目でヒリヒリハラハラな辛勝を得た時のみんなの喜びようといいましたら!
その後ログインしたかの隊員の御仁に、「いつも感謝です♡」としっかり伝えるりるあちゃんに、ご当人はもちろん、またもやみんながめろめろになるのでした。
時に勇ましい言葉を放ち、時に隊員に真っ直ぐ感謝を伝えるりるあちゃん。りるあちゃんが作り出す平和な空気感と漂う温かな御心に、目頭がついつい熱くなる、今まででいちばんアツいクリスマスとお正月を迎えることとなったのでした。
さて、お正月気分が抜け始めた頃に現実世界で行われましたのはスタプラアイドルフェスティバル。
何せ長時間のイベントですのでりるあちゃんをはじめ、隊員さんたちも開演前にしきりにバリアーやシェルター避難を呼びかけます。
ステージであんなにキラキラしている女の子と、チャットができているなんて夢みたいだなあと思いながらも楽しみつつ、さあラストスパート頑張るぞと思ったところで、終了まで1週間ほどを残して最終目標の150億パワーを達成してしまったのですから、いやはや隊員たちの力を思い知らされます。
それでもちまちまパワーを貯めつつ、最終日が刻一刻と近づいてくる中。
社会人というものは時に動かしようのない予定なんてものが入ってしまうものでして、ついぞ迎えた最終日、語り手の私はあわやログインできないのでは、という慌ただしい一日を過ごしたのでした。
終了15分前に滑り込みで何とかログイン。ギリギリ入れた!と思ったところで最後のりる散歩はもう全て終わったあとでございます。
隊員さんに様子を教えてもらいつつ、チャットを遡ればなんとりるあ隊長、ギルドメンバーの全員が参加できるように3回もりる散歩を開催していたではないですか。
りるあ隊長の優しき心遣い、ログを追うだけで心が温かくなり、これはもはや魂は3回ともりる散歩に行ったも同然の気持ちになりますので、オタクというのは誠に幸せな生き物なのであります。
さてさて、「3、2、1」ときましたら、カウントが逆ならアントニオ猪木ですが、りるあギルドの皆さまはわかって然り、「はふん」が続く中、ローモばっしょーふぇすは無事終わりを迎えたのでした。
さあ、これをもって一隊員の思い出語りは終わりとなります。以上がローモばっしょーふぇすの「りるあ戦記」のお話です。このお話は、ローモばっしょーふぇすの一部に過ぎません。また他の視点や他メンバーのギルドのお話は、きっとどこかで語られていますでしょう。
これにて失礼いたします。