DUNE 砂の惑星 PART2
これこそIMAXGTで見るべき作品だった。
正直これまでのノーラン作品よりバチバチの画面構成にかなり痺れた。
Part1はティモシーシャラメの中性的なナヨナヨさがマザコン的な役どころにハマっていて、
対照的にいるだけで気圧されてしまうような母親役のレベッカファーガソンの佇まいの強さが引き立っていたが、
Part2はこのシャラメ(ポール)が複数設定された男子のイニシエーションを経て、
どんどん顔つきが変わっていてレベッカファーガソンと並ぶような佇まいで、演技が圧巻だった。
ポール(シャラメ)がクイサッツハデラックに目覚めた時も、
進撃の巨人エレン並みの力を得た、バキバキに決まった顔つきのシャラメが拝める。
今まで美しいビジュアルに騙されていたが、(失礼な話だ、、)
シャラメという俳優は、凄まじい演技者なのだと認識させられた。
この終盤の展開で良かったのが、
未来までの道のりを全て得た超人とかしたポールが、
半ば決まりきった運命と共に一騎打ちを仕掛けるが、
あまりにも肉弾戦で惨たらしい戦いを繰り広げること。
そしてチャニが自分からの去っていくことを分かっていながらも、
何度もポールはチャニに目配せを送ったこと。
全ての未来を得たポールは、
けっしてヌルゲーではなく、大きな責任と痛みを引き受けていくという表れでもあると、
ちゃんと示されたのが、非常にうまいと思った。
(てかこう見ると進撃の巨人って、クイサッツハデラックの流れをめちゃくちゃ汲んでますね。。)
またレベッカファーガソンに負けじと存在感を現したのが、
Part1ではまさかの登場シーンさえなしだったDUNEの語り部ことイルーラン姫を演じた
フローレンスピューの存在で、負けじと劣らないドッシリとした存在感で、めちゃくちゃ良かった。
あと細かいことだが、
鑑賞後にチャニを演じたゼンデイヤが身長180cmで、
実際の砂丘で撮ったことから、シャラメとの身長差出したと知った。
こう言ったところにも砂漠で撮影した甲斐があったのかと、思いつつ、
加えて終盤で周囲がポールにひれ伏す中でチャニだけが、
平伏を拒否してポールに相対するシーンがあるが、
あそこはチャニの孤独を、ゼンデイヤ身長を活かした演出だったんだなーと感心した。
散々メインキャラのことを書いたが、
一番好きなのはやっぱり、ラッバーンとフェイドの兄弟(??)
あいつら最高。
脚色に関しては、意外とpart2も上映時間は長いもののやること盛りだくさんなので、
駆け足だったが、どんどんフォロワー作品だったはずのスターウォーズに近づいているという皮肉は気になるところ。
正直パート3からは、原作の流れを知っているだけに、
チャニがああなって、ポールの妹がこんなことになってと、
知っているが、このままだとマジでスターウォーズになるな、、。
( N.T )