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胃の調子を整える栄養素について
このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。
今回のテーマは「身体と細菌のための食物繊維」です。
●食物繊維は第6の栄養素
五大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルということはよく知られていると思います。
食べ物に含まれる繊維状のもので食べても分解されず、体内で吸収されないとう特徴を持っています。
炭水化物、タンパク質、脂質などの栄養素は、消化管の中で消化酵素により分解され小腸で吸収をされますが、食物繊維は消化酵素の作用を受けず、小腸を通過して大腸まで到達します。
かつて食べ物の食べカスのようなものとされ、不要なものとしてとらえられていたこともあったそうですが、その働きが解明されるようになり栄養素として大切なものと認識されるようになりました。
糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルに加え、第6の栄養素と呼ばれています。
食物繊維は炭水化物の中に含まれていて、炭水化物中の糖類、糖質と分けられるものです。
糖類・・・ブドウ糖や乳糖などの単糖類、二糖類
糖質・・・糖類に加え、でんぷんやキシリトールなどの多糖類
食物繊維・・・糖類、糖質を除いたもの
炭水化物を食べないといったことを気にしている場合もあるかもしれませんが、炭水化物を食べないと食物繊維は摂取できないことがわかります。
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食物繊維の目標量は、男性21g以上、女性18g以上とされていますが、現状は男女とも15g程度といわれています。
日本人を対象とした調査では、日本人の総死亡率の増加は食物繊維の摂取量が1日20g以下になったころから顕著になっていると報告がされています。
食物繊維の不足が病気などにも影響しているということが考えられるといえるのです。
●腸と細菌のための食物繊維
▼食物繊維の整腸作用
お通じが悪い時には食物繊維の不足ということが考えられることの1つです。
食物繊維はそれぞれの性質によって水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。
働きが異なってくるので適したものを選ぶようにしていきましょう。
水溶性食物繊維は水に溶ける性質の食物繊維で、野菜や果物に含まれるペクチン、海藻の粘り成分であるアルギニン酸などがあります。
便を柔らかくして便通をスムーズにしたり、糖の吸収を遅らせて血糖値の急上昇を抑えたりする役割があります。
ただし摂りすぎると下痢を起こしてしまうことがあるので摂取量に注意しましょう。
不溶性食物繊維は水に溶けないタイプの食物繊維です。
代表的なものに大豆などの含まれるセルロース、ヘミセルロースというものがあります。
水分を吸収してふくらみながら腸を移動し、腸を刺激することで排便を促します。
摂りすぎると便のカサが増えてしまい排便の妨げになることもあるので、便秘症の方は注意が必要とされます。
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▼食物繊維は腸内細菌のエサになる
腸内細菌は100兆個、1000兆個、またはそこまでではなく40兆個ともいわれています
食物繊維は体内で消化できないものですが、腸内細菌にとっては大切なエサになります。
腸内細菌も生き物なので、食べ物がなければ生きていけません。
人の身体は37兆個の細胞から成り立っているといわれます。
しかしそれ以上に腸内細菌の数は多いのです。
それを考えると細菌にエサを与えるのは大切なことといえるのではないでしょうか。
食物繊維がとれていないことで腸内細菌は腸の粘膜を食べてしまい、腸のコンデションが悪くなってしまうこともあるそうです。
私たちが快適な体調を保つためには、食物繊維を摂って腸内細菌と共存していくということです。
腸内細菌は食物繊維をエサにして短鎖脂肪酸というものを分泌します。
この短鎖脂肪酸は消化管の健全化にも大切です。
小腸、大腸は食物繊維をエサにしてターンオーバーをします。
大腸は短鎖脂肪酸を第1のエネルギー源にします。
短鎖脂肪酸は抗炎症作用を持ちます。
傷んだ腸粘膜を修復させることにより炎症を抑えることに有効とされます。
また、腸内が弱酸性に保たれることで、タンパク質を分解するための消化酵素が活性化されやすくなります。
ミネラルについても、弱酸性になることで水に馴染んだイオン化という状態を維持しやすく吸収率が高まるとされます。
▼食物繊維で血糖値の上昇を緩やかに
糖質であれば食物繊維が糖質を包み込むため、吸収をゆっくりにし、血糖値の急激な上昇を抑えるように働きます。
この作用により糖尿病のリスクを抑えることにつながります。
水溶性食物繊維を摂取することで消化管からGLP―1といわれるホルモンが分泌されます。
このGLP-1がインスリンの分泌を刺激して、高血糖の予防に役立ちます。
この働きにより、高血糖から急激に低血糖に落ちる血糖値スパイクも予防できます。
ベジタブルファーストという提案がありますが、食事の際に野菜類、つまり食物繊維を先に食べることにより血糖値の急な上昇をことにつながります。
脂質であればLDLコレステロールを下げ、動脈硬化や心疾患のリスクを下げることにつながります。
糖質、脂質の吸収を抑えることにより肥満の予防にも役立ちます。
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●オリゴ糖の働きにも注目
食物繊維とは別に、お腹の調子を整えるというものにオリゴ糖があります。
特に水溶性食物繊維と同様の働きをするものです。
これは二糖類など、2~9個の糖が結合したものです。
「難消化性」「消化性」にわかれますが、「難消化性オリゴ糖」を指すことが一般的です。
オリゴ糖は小腸までの消化液で、ほとんど消化されないまま大腸まで到達するとされます。
消化されないまま腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサになります。
食物繊維の働きと同じように短鎖脂肪酸の分泌に使われ、腸内の悪玉菌が増えにくい環境にしていきます。
大腸のぜん動運動を促し便秘の改善にもなるものです。
●食物繊維が摂りやすい食べ物
食物繊維の他、ビタミン、ミネラルといった栄養素が含まれる食べ物です。
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・雑穀類
炭水化物として主食となり、糖質と食物繊維がとれるので細胞のエネルギー源と腸内細菌のためのエネルギー源が両方摂取できるものです。
・納豆
食物繊維のほか、善玉菌、鉄分、マグネシウムが含まれます。
・海藻類
水溶性食物繊維とマグネシウム、要素といったミネラルが豊富です。
のりやわかめなど、一度にたくさん食べにくいものだと思うので食事に少しずつ加えていくと取りやすくなります。
・にんじん、ほうれん草
野菜類は食物繊維のほかにビタミンが摂りやすいものです。
βカロテン、葉酸などが含まれています。
・きのこ類
食物繊維とビタミンDが含まれます。
ビタミンDは骨へのカルシウムの吸着を助ける栄養素です。
また、細菌やウイルスから守るためのタンパク質の生成にも働くとされ、免疫力向上にもよいといわれています。
これら以外にも多くあるのでご自身が食べやすいものを選んでみましょう。
●まとめ
身体に良いといわれることが多い食物繊維。
人間が食べるものが人間の中にある細菌のエサになり、体内で健康を守るために働いていることがわかります。
単にお腹の調子の良し悪しだけでなく、血糖値、脂肪の調整にも関わるものです。
できるだけ好き嫌いなく食べることも大切なことかもしれません。
・食物繊維は第6の栄養素として考えられる。
・腸内細菌のエサになり腸内環境をよくする役割がある。
・栄養素の吸収にも働いている。
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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/
本部著書&公式ブログ 監修・執筆
本部研修トレーナー 渡辺 久進
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