【自己紹介】30歳で死にます。
すべてわたしが創った世界です。じゃないとおかしいでしょう。わたしはAmazonで買ったのであろう1,000円くらい(和尚さまが用意したものだから知らないけれど、多分そう)のネグリジェを着て、女の子だから無垢かと思えば狡猾で、顔とからだと舌と指先と膣を使って男をよろこばせる売春婦です。いつも妊娠をしています。気まぐれにおろしたり産んだり。これはわたしが産みました。どうしてだろう。さみしかったからかも。
わたしは愛する人と、そのお母さまと暮らしています。愛する人は、わたしをおそらく正当に愛している。わたしは知らないから、真似っこしている。お母さまは、愛する息子の愛する人だからわたしを愛している。わたしは感謝しながら蔑んでいる。ふたりは親子らしい親子、なのかもしれません。愛する人はお母さまが女であることから目を逸らし、お母さまは息子が男であることを誇っています。そのため親子。わたしは。わたしは。わたしは?
神はわたしである。証明したいです。ということで、創ってみました。恋人を。つわりも陣痛もなかった。これまで産んだもののなかでそこそこいいかと自画自賛していたのですが、あれ。うーん。微妙かも。出産って産んだら育てるしかないところがきらい。もっとわたしを愛せ。わたししか要らないと、わたしさえ有ればいいと。神に跪くのは当然。ああしんどい。つらい。かなしい。産んでも産んでも手に入らない。わたしは神なのに。
そういえば、わたしは不道徳で非倫理的で残酷で残虐で優しいみたいです。そして、強欲だと。家と食事とお金と愛する人と恋人があっても満たされないわたしに、そう言ったのはお母さま。黙れよ貧乏人のお嬢ちゃん。吐瀉物撒き散らして畳を這いずりまわったりセーラー服で雪が降り積もるマイナス気温のドラム缶で寝たりしていないばばあにわたしのなにがわかる。こちとら5歳(6歳だったっけ? なんにせよ小学生になってすぐだった)から殿方のちんこしゃぶって膣にいれてあんあん喘いで小銭をかき集め死にたくて死ねなくて死にたくなくて生きてきた。どうして。満たされない。創っても創っても。産んでも産んでも。育てても育てても。わたしの予測どおりにすくすくと成長してくれた愛する人。そうなる恋人。だって足りないんだもん。わからない。なにが足りない? 神として、女として、女の子として、娘として。
寿命は954日。
足りない。満たされない。くるしい。このまま死にたくない。でも、生きたくない。寿命が定まっていれば頑張れる。神になること。女になりきること。女の子をやめること。娘を放棄すること。
954日間で、わたしは創造神として確立し、女として恋人にやみくもに愛され、無力な女の子ではなく正しい娘となり、娘として愛する人に底なしに愛される。
すべてを手に入れる。954日間で。それだけです。