ウェルビーイングとは？／Well-beingとは「人間としての理想的な生き方」
このシリーズはマガジンになっています。
続きを見たい人は、マガジンをフォローしてください。
「Wellbeing（ウェルビーイング）」は、個人や集団の「幸福」や「健康」、「充実感」を意味する言葉です。
ウェルビーイングの語源と歴史
哲学的背景
ウェルビーイングの概念は、古代ギリシャの哲学、特にアリストテレスの「エウダイモニア（Eudaimonia）」という考え方に根ざしています。エウダイモニアは「人間の繁栄」や「良い生」を意味し、個人の倫理的行動と幸福を結びつける概念として発展しました。
アリストテレスの考えるエウダイモニアは、単なる一時的な喜びや快楽ではなく、より深い意味を持つ「人間としての理想的な生き方」を指します。
20世紀初頭
20世紀に入ると、ウェルビーイングの概念は、心理学や社会科学において重要なテーマとなり始めました。
1948年 世界保健機関（WHO）
WHOは健康を「単に病気や虚弱でないことではなく、完全な身体的、精神的、社会的福祉の状態」と定義しました。この定義は、ウェルビーイングという概念を国際的に広める基礎となりました。
身体的健康：病気や障害がないことだけでなく、適切な栄養、運動、休養などを通じて健康を維持すること
精神的健康：ストレスを管理し、感情を適切にコントロールできること。また、自己肯定感や人生の意義を感じること
社会的健康：人間関係やコミュニティとのつながり、社会的な役割を果たし、周囲の支援を得られること
ポジティブ心理学
1990年代には、マーティン・セリグマン（Martin Seligman）を中心とするポジティブ心理学が発展し、ウェルビーイングが幸福（ハピネス）だけでなく、人生の意味や目的、達成感なども含む広範な概念として扱われるようになりました。
現代のウェルビーイング
政策とビジネスへの影響: 21世紀に入り、ウェルビーイングは個人の幸福だけでなく、社会全体の福祉を考慮する概念として、政策やビジネス戦略にも取り入れられるようになりました。
例えば、国連の「持続可能な開発目標（SDGs）」にもウェルビーイングの考え方が反映されています。
身体的健康:
身体が健康であること。栄養バランスの取れた食事、適切な運動、十分な休息が含まれます。
精神的健康:
心の健康やメンタルヘルスの良好さ。ストレス管理や感情の安定、自己肯定感が重要です。
社会的つながり:
良好な人間関係や社会的なつながりを持っていること。家族や友人、コミュニティとの関係が含まれます。
経済的安定:
経済的に安定していること。職業や収入が安定しており、生活に困らない状態を指します。
人生の満足感:
自分の人生に満足していること。目的や目標を持ち、人生に対する充実感や達成感を感じている状態です。
環境的要因:
生活環境が安全で快適であること。例えば、住んでいる場所の気候や空気のきれいさ、居住環境などが影響します。
「Wellbeing」は、単に健康であることだけでなく、全体的な生活の質や満足度を総合的に捉えた概念です。
これを高めるためには、身体的、精神的、社会的、経済的、そして環境的な要素がバランスよく整っていることが求められます。
これからAIが進化していく3年～5年後には、もっと本質的な、アリストテレスの倫理学の中心であった、「人間としての理想的な生き方」という概念は、深く意識される時代になるだろう。
毎日、瞑想しよう💗
ウェルビーイング 慈悲の瞑想（海）
いいなと思ったら応援しよう！
