【雑談】ひとり経理の緊急時対応。
こんにちは、きくちきよみと申します。
税理士です。
今日は「ひとり経理さんが、緊急時に備えてやっておいた方が良いこと」について、思うことを書いてみます。
注:タイトルに【雑談】が付されている投稿は、今まであまり整理したことがなかったことで、最近ふと考えたことについての投稿です。考えが浅い部分も多分にあると思いますが、雑談の雰囲気で読んで頂けますと幸いです。
それ、めちゃくちゃわかります。
自分が20代後半に最初の経理の仕事を始めたときは、中小企業のひとり経理でした。かなり昔のことですし、右も左もわからないときにやっていたので記憶もうる覚えです。ただ、今でも、お客様の中の "ひとり経理さん" にお話を伺うと、「それ、めちゃくちゃわかります」と共感してしまうことが非常に多いです。
ひとり経理さんは、「自分しかいない」という責任感を強く持って仕事に取り組む方が非常に多いと思います。そして、何かトラブルがあっても、自分の体調や都合を後回しにして「自分だけの犠牲で済むなら」と思ってしまいがちでしょう。
非常によく理解できますし、共感してしまう考え方ではあるのですが、今、企業の外側から企業に関わる中で、そうしなくて済むような手段があれば良いなとも考えています。今日は、ひとり経理さんの緊急時対応に備え、事前に準備できることはないかを考えていきたいと思います。
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🚑「自分しかわからないこと」を無くす。
まず最初にやっておくべきことは、「自分しかわからないこと」は無くしておくことだと思います。
「自分が急病で休まなくてはならないとき」をイメージして、事前にできる対応策を考えてみたいと思います。
<例1>仕入先・外注先に対する支払遅延が不安。
仕入先・外注先などから受領した請求書(紙)は、「未払」と大きく書いた箱に入れておく。(アナログですが、単純明快)
請求書を電子メールで受領する場合は、請求書受領専用のメールアドレスを指定するようにしておく。(個人アドレスで受領しない)
紙の請求書もデータの請求書も、統一して電子受領できるシステムで受領するようにする。(例:Bill One など)
<例2>給与計算・給与振込が間に合わないかもしれない。
給与計算の外注化を検討する。
勤怠集計は専用ソフトを導入する。複雑すぎるルールにしない。
給与振込作業のバックアップ担当は、必ずもう1名押さえておく。
<例3>納税が間に合わないかもしれない。
ダイレクト納付(口座振替)を申し込んでおく。万一のため、資金移動をしなくても納税資金が確保しやすい預金口座を指定する。
納税スケジュール表をデスクに貼っておく。
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🚑「もしもの時にやることリスト」を準備しておく。
急なトラブルの場合、普段は冷静な経理さんでも、冷静さを保てないこともあるでしょう。
そのような「もしもの時」に備え、「やることリスト」は用意しておいた方が良いと思います。
連絡先(社長、顧問社労士、顧問税理士など)
取引先の担当者名、連絡先など(代わりに連絡してもらうため)
振込支払の期限(総合振込・給与振込の金融機関の期限)
その他の注意事項(例:自分の「仕掛箱」に何か入っていないか確認をお願いする、など)
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🚑普段から、中途半端になりそうな仕事は翌日にまわすようにする。
これは人によって違うと思いますが、自分はこのような方針で経理の仕事をやっていました。これは、ひとり経理でない場合にも当てはまると思いますが、「中途半端に仕事に手をつけない」というのは割と重要だとい思います。
例えば「○○さんなら、未処理の書類を必ず1か所にまとめて保管しているはず」という評価を普段から得ていれば、急に代理で業務をする方も、迷わず作業に取り掛かれます。「明日やろう」と思って中途半端に手をつけてしまうと、緊急時に引き継いで頂いた方に、かえって迷惑をかけてしまうこともあります。
終業前の中途半端な時間には、必ず終わる細々した業務をやるようなやり方が良いように思います。(と書いてみたものの、自分がひとり経理のときは、なかなかそうもできませんでした。お給料を頂いているのだから、目一杯働く!と無理をしてしまったことが多いです。別の職場でチーム経理を経験し、その際に注意を受けて終業直前の働き方を変えるようになりました。)
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ひとり経理だからこそ、孤独にならないように。
ひとり経理さんは、普段から相談する相手も少なく、どうしても孤独になりがちです。不安やトラブルがあっても、たいていのことは自分で何とかしてしまうと思います。
しかし、「自分一人で何とかできてしまう」経験が重なると、知らないうちに無理を重ねてしまうこともあります。普段から「孤独に無理を重ねない」ように、万一のときに備えて準備をしておくことも必要でしょう。また、不安なことは不安であると、普段から経営者にはっきり伝えておくことも、有効かもしれません。
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
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