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若かりし恋は依存

19歳から付き合った彼はめちゃくちゃイケメンであった。
高校生の時は何度も告白されていたし、可愛い彼女もいた。
そんなイケメンがわたしと恋愛???
はっきり言って浮かれていた。


当時のわたしは『イケメンと付き合う』という事に依存していた。もうこれ以上のイケメンとは付き合えないだろうと思うくらいイケメンと付き合ったからだ。そのイケメンに可愛いと言われて最高に人生の絶頂期を味わっていたと思う。


そのイケメン彼氏に依存し、その後6年も付き合う事になる。確かにそれ以降の人生で彼以上のイケメンに出会った事はない。そう、顔は最高にイケメンなのだ。わたしはイケメンを疑わなかった。イケメン彼氏の母親から暴露されるまでは。(それはさておき)


それに、ちゃんと付き合うのは人生で彼が初めてだった。それがダメだった。イケメン彼氏が初彼で、セックスも初。何をするにも初。思い出はどんどん重くなっていくのだから。


順風満帆なイケメン彼との恋愛ではなかった。モテるから心配も多いし、不安も多いし、可愛い可愛い元カノも何度も登場した。別れ話が出る度にすがった。復縁を迫った。願った。祈った。ズルズルと6年も付き合った。本当につらい6年であった。わくわくドキドキしていたのは最初の3ヶ月くらいであろう。


この文章を書いているだけでも悲しくなってくる。とにかくイケメン過ぎたのだ。安易にイケメンに手を出してはダメなのだ。恋愛漫画の様に冴えないヒロインにイケメンが一途に恋をしてくれるみたいにはうまくいかないのである。

ドラマの様な(恋愛漫画のようなとは言えない)冴えないヒロインが超イケメンと6年付き合うが波瀾万丈!みたいな、とても言えないような経験もした。いい経験だったじゃないか。それを糧にもっといい恋愛をしろ。と、わたしに言いたいが、別れた後の悲惨さと言ったらない。

その後の人生はもっといい人を見つけてハッピーエンドと言いたいところだが、そう上手くいかないのが恋愛というものだ。


別れた当時は急に音信不通になったから困惑した。わたしは東京で働いていて、彼は地元にいた。東京の大きな百貨店の社食で1人で泣きながらご飯を食べていたのだから痛い。痛すぎる。とにかく精神が病んだ。そのくらい彼に依存していたのである。生理が2ヶ月止まった。中学で初潮を迎えてから1度もなかった。きちんと毎月来ていた生理が2ヶ月止まったのには驚いた。
もっと自分という物を確立していなければならなかった。もっと依存できる柱を持っていればこんな風になる事もなかった。


『イケメン』『初彼』に依存せず、中身に目がいっていたらもっと違っていたであろう。
中身はそれほどにイケメンではなかったのであるから。

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