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ワシントンDC 51番目の州になるか

先週の木曜日にワシントンDCをアメリカ合衆国の51番目の州として昇格させる法案が下院で可決されました。これまでWashington D.C. は特別区としてアメリカ合衆国の首都でしたが、連邦政府の所轄地域としてどの州にも属していませんでした。ワシントンDCには70万人も市民がいて税金も払っているにも関わらず、議決権のある代表を連邦議会に送り込むことが出来ないという問題があり、これまで何度もこの議論は行われてきました。昇格が決まると上院議員2名と下院議員1名を送り込むことができるようになります。

ワシントンDCは民主党が強い地域であるため、州に昇格されれば議席は民主党が独占すると予想されていて、共和党からは「権利の強奪だ!」と批判の声が上がっています。一方、ワシントンDCは黒人の割合も多く、昨今の黒人射殺事件などの人権問題も絡んで人種的正義も州昇格の意義の一つだとして圧力が高まっています。

ちなみにオリジナルのワシントンDCの「DC」は「District of Columbia」の略で、Columbiaはコロンブスを女性名詞化したものです。今回の「DC」は「Douglass Commonwealth」になるのだそうです。Douglassは奴隷制度廃止運動家のFrederick Douglassから来ています。Commonwealthは単に州の意味です。

この特別区問題は建国当時から続いているそうで、さらに人種問題も絡んで複雑な状況になっています。アメリカの歴史に絡むこの案件はこの先どういう結末を見るでしょうか?

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