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JALの成長戦略にシビれる 中国系LCCを数十億円かけて連結子会社化
昨日、JAL(日本航空)が中国系の格安航空会社である春秋航空日本を連結子会社化する方針を固めたというニュースが入りました。6月中にも数十億円規模を追加出資して、保有する株式の割合を51%以上に引き上げるとのことです。新型コロナウイルス収束後の観光需要を積極的に取り込むのが狙いだそうです。
JALは2月の第3四半期決算発表で、2020年度通期予想は3,000億円の損失になりそうだと発表していました。大赤字です。そんな中、コロナ後をにらんで数十億円をかけてLCCの買収に踏み切るとは。
コロナはいつかは収束します。そうなれば観光需要も一気に復活します。それは分かっていても、3,000億円もの損失を出しながらの投資、なかなか決断できるものではありません。これこそ戦略的判断ですね、シビれます。
一方、ANAも面白い取り組みをしています。ドローンによる物流サービスに乗り出したり、旅客機を結婚式場として貸し出したり、機内食を一般に販売したり、レストランとして利用したり。この逆境の中でいろんな手を試しています。
興味深いのは、JALが航空ビジネスど真ん中を突っ走っているのに対して、ANAは多角化路線にも少し振っていることです。ANAはもともと2機のヘリコプターからビジネスを始めたベンチャー企業だったので、そのベンチャー魂がDNAとして受け継がれているのでしょう。この2社の対比が面白いです。
安値が続いていたこの2社の株価は今日、ANAが+5.78%、JALが+4.59%と大きく上昇しました。日本はまだワクチンが行き渡っていませんし、観光需要が復活するのはまだ少し先だとは思いますが、この2社はきっと近い将来第復活すると期待しています。