イケてる天才センスすげぇカッコいい

センスがあると言われる人間になりたかった。

洋服にこだわりすぎない程度にこだわりがある。そしてそれが似合ってる。

音楽に精通してる。それどこで知ったのって思うようなアーティストの曲を知ってる。かといってメジャーどころも押さえてる。

音楽だけじゃない。漫画やアニメ、お笑いだってこれに通ずるところがある。

女の子と話すときも無駄に緊張なんかしてない。そもそも女の子と仲が良いから普通に遊んだりする。
一方で、男同士で遊んでるときも楽しいし面白い。

ダサいことをしない。ダサい失敗もしないし、ダサいことに巻き込まれもしない。

「それセンスと関係ある?」


それは知らない。関係ないかもしれない。しかし少なくともこれは俺がなりたかった人間であり、未だになり方を知らないということは分かってる。


「センスある人だって陰で努力してるかも」


それはわかってる。「努力できるのも才能」なんて安い言葉は使わない。でもセンスある彼らは、努力に見合う報酬がほぼ必ず返ってきてるんでしょ?それをセンスって言ってるんだよ。


じゃあ仮に、"センス"という言葉と相反する星で育った俺を哀れに思った神様か誰かが、俺にセンスが授けてくれたとしよう。

もう何をやっても失敗しないんだ。自嘲しなきゃやってられないからって、人間としての最下層をレペゼンすることで肯定感を下げなくてもいいんだ。

誰そいつ。俺じゃないことはわかる。センスない自分を認めて大切にしたい気持ちが多少はある。

センス人への劣等感vs自分であることへの肯定感


勝者なんか発表しなくても最初に言った通りだ。

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