Episode 052 「犬ドッグ、鳥バード、エテモンキーなど」
さて、Episode 027より開始した「オーストラリアにいた時(1996〜2010年)によく聴いたアーティストおよびバンドの曲」(併せて、「よく聴いた訳では無いが印象が強く残っているアーティスト及び曲」も含む)、という括りで当時を振り返る試み、先ずはアルファベット順で紹介する内容をEpisode027〜Episode050にて終えた。続いては、あいうえお順(そう、日本のアーティスト)で振り返ってみる。今回は「う」および「え」を見てみる。
「う」「え」ときたら、「うぅえをむぅういぃてぇ〜」とくる。そう、坂本九の名曲「上を向いて歩こう」。奥田民生、山崎まさよし、Charから結成される「三人の侍」がカバーするそれは、控えめに言っても傑作である。
さぁ、「う」及び「え」から始まる、アーティスト・バンドを振り返ってみる。
宇多田ヒカル(日本)
宇多田ヒカルを初めて知ったのは、日本から送られてきたビデオに入っていた音楽番組で見たのが初めてだったと思う。恐らくAutomoticを聴いたのが初めてだったので、1998年の事だった。この人の創る曲は、超一流だと感じる。世界で受け入れられる理由が理解できるような気がする。
ウルフルズ(日本)
もちろん、日本にいた頃(つまりオーストラリアに発つ1996年以前から)から存在は知っていたが、しっかりと意識して曲を聴く様になったのは、いつ頃だろうか、恐らく2000年代半ば頃、だと思われる。このバンドは、好きである。シンプルなロケンロールな曲もあり、日本のバンド特有なキャッチーでメロディアスな曲も多くある。尚、「ガッツだぜ」に関しては、小学6年生の時、サッカーの試合が終わり、車(誰かのお母さんが運転する車中)で(初めて)聴いた記憶がある。「“ガッツだぜ”だって!!(変な歌詞!)」という具合で(みんなで)笑ったのを憶えている。尚、このバンドにまつわるエピソードで好きな話がある。高須光聖という放送作家がおり、この人は例えばダウンタウン関連の番組などを担当している。併せて、ダウンタウンとは小学校時代からの付き合いとのことで、それこそ「ガキの使い」などではたまに表にも出てきていた。どうやら、高須氏はウルフルズのトータス松本の直の先輩(大阪時代に、とある喫茶店でバイト仲間だったとか)との事で、それこそウルフルズがまだブレイクする前から、色々と高須氏なりのアドバイ的な何かをトータス松本にしていた、とか。ある日、とある曲についてアドバイスを(トータス松本に)求められた高須氏。ここは一つ、先輩として、ダメ出しをしたとか。「こんなんじゃ売れないぞ!」と。先輩風を吹かした高須氏。だが、そのダメ出しをした曲が、おそらくウルフルズの最もヒットした曲であろう「ガッツだぜ」だったとか。先輩のメンツ丸潰れである。
エキセントリック少年ボウイオールスターズ(日本)
この曲はダウンタウンの二人に併せ、板尾、今田耕司、蔵野、東野の5人で形成されたグループ。作詞は(ダウンタウン)松本人志が担当した。尚、奥田民生が98年に行ったアコースティックギターライブツアー(バックバンドは一切設けず、アコースティックギター1本で事務用の椅子に座って、お酒を飲みながら、演奏するスタイル。演奏曲もその場の雰囲気、気分で決められる)である「ひとり股旅」ではこの曲をカバーした(また、この「ひとり股旅」は2004年には、広島市民球場で行われた)。この「ひとり股旅」を行う際は、奥田民生は松本人志が「一人ごっつ」で着用していた作務衣を着て(奥田民生が松本人志に直接頼み入手した、との事である)、頭にはタオルという出で立ちで演奏をする。