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MODO BASS 2で迫力あるモダンメタルベースサウンド!方法解説!!

IK MultimediaのMODO BASS2 というベース音源をつかってモダンメタルトーンをつくってみました!方法を解説します!

MODO BASS2とは?

ご存じの方もおおいとおもいますが、IK Multimediaからリリースされているベース音源です。
これ系の音源というのは、基本的にはスタジオで録音した生音源を呼び出し、それを必要に応じて出力します。が、このMODO BASS2は違います。音源を呼び出すのではなく、セッティングや音階に合わせて音をリアルタイム合成して出力します。いわば生ベースをモデリングしたベースシンセサイザーと思います。
音源を呼び出さないので、動作が軽く、IK Multimediaの素晴らしい研究成果とアルゴリズムのおかげでめちゃ音がよく、評価もかなり高いです!
そんなMODO BASS2ですが、メインの機能はベースの種類、セッティング、奏法や弦にいたるまでのベースサウンドそのものをつくることがメインで、これ単体では「Mix Ready」に十分な音ではありません。
今回はMODO BASS2をつかってモダンメタルベースのMix Ready サウンドを簡単な方法で作ってみました!

デモ動画

今回の開設内容を動画にして参考音源を上げました!まずは聴いてみてください!ベース単体の音と、ドラムなどのフルミックスの音と両方あります。

MODO BASS 2の設定

ベースの選択

BASS MODEL = METAL BASS

基本的にはなんでも良いと思いますが、昨今のモダンメタルといえばやはりDingwall(Metal Bass)ではないでしょうか。ほかにもメタルで多く使われるStingray(Bass Man5), Warwick(Flame Bass), Ibanez SR(Japan Bass)あたりも向いていると思います。

Playstyle
Strings
Electronics

Playstyle, Strings,Electronicsについては画像のような設定にしました。メタルはくっきりはっきりしたほうが良いので、弦も新しいものを使います。
またピックアップはブリッジとネック側両方使うMixedトーンにしています。ややドンシャリなサウンドになりメタルに向いていると思います。ゴリゴリとルート音を弾くようなフレーズであればブリッジピックアップ一発というのも良いですね。

MODO BASS STUDIO SETTINGS

今回ベース本体以外の音作りはすべてMODO BASSの外で行うのでペダルやアンプはすべてオフ、出力はSTOMP OUTのみとしています。

出力とプラグイン

MODO BASS 2のルーティング

MODO BASS2 Signal Routing

MODO BASS 2のMIDIトラックの他に音を整えるためにグループチャンネルを作成します。(上の画像で"Bass-Dist"と書いてあるトラックがそれです)そしてMODO BASS 2のオーディオSendでBass-Distのチャンネルに送ります。SnedはPreフェーダーを選択します(青くなる)。

MODO BASS MIDIのオーディオフェーダー

オーディオをPreフェーダーでSendしたのでMODO BASSのチャンネルのフェーダーはー∞までしぼり、音が出ないようにします。これでSendしたBass-Distチャンネルからだけ音が出る状態になります。

プラグインエフェクト

Bass Distチャンネルのプラグインエフェクトは下図のようにコンプレッサー→マルチバンドディストーション→ベースアンプシミュレーター>キャビネットIR→EQの順に入れています。

Bass Effect

コンプレッサー設定

Arturia COMP FET-76

今回はベースピック弾きということもあって反応が早く少し歪む1176タイプのFETコンプを使っています。基本的にはどんなコンプを使っても問題ないと思います。
実際のベースよりもMODO BASSの音はダイナミクスが少ないので、あまり大きくコンプレッションがかからないようにしています。3dBくらいピークでリダクションするような設定にしました。

マルチバンドディストーション

モダンメタルベースサウンドの一番の要がこのマルチバンドディストーションです。

Fabfilter Saturn2

私は基本的にFabfilter Saturn2の Heavy Saturationモードを選択し、だいたい300Hz以上くらいをかなり歪ませます。300Hz以下はサチュレーションをオフにします。
この「低音はクリーンに、中高域を歪ませる」というのが大きなポイントです。

ベースアンプシミュレータ

Nembrini Audio Blackice

ベースアンプシミュでは気持ち歪むか、歪ませないくらいのゲインとドンシャリEQ設定にしておくのがポイントと思います。今回は Darkglass Alpha/OmegaをシミュレートしたNembrini Audioのアンプシミュレータを使用しました。定番のAmpegのシミュレータなんかも良いと思います。

キャビネットIR

キャビネットIRは別にしても良いですし、アンプシミュレータ内蔵を使っても良いと思います。
今回はOwnhammerの"AMPG" ベースキャビネットIRを使用しました。

OH 410 AMPG SVT-10 CUT MIC EQ wav

メタルのベース用キャビネットIRだとAmpeg SVTキャビネットが多いかなと思いますが、ほかのキャビネットのIRでも全然良いと思います。

EQ

最後のEQで音を整えます。ローカットとハイカットを基本に、低音がうるさくなる200Hzあたりを落とすのと、アンプシミュレータとキャビネットIRの組み合わせで発生するレゾナンスをやや狭いQでカットします。

Fabfilter PRO-Q3

まとめ

今回MODO BASS 2 を使ってみて、その完成度の高さに本当に驚きました。ルート音ベタ打ちでも、鳴る音に微妙なニュアンス違いを勝手につくってくれて、ノッペリした感じになりません。そして低音弦オープンの音のニュアンスがかなり良いです。
 メタルのベースプレイは特に「正確さ」が重要で、微妙なタイミングズレやニュアンス違いはないほうが良い傾向にあるため、このような打ち込みベースはかなりマッチすると思います。
 ベースサウンドメイクは今回のように単体のエフェクトの組み合わせも良いですが、Neural DSP Parallaxのようなプラグインや、Amplitubeを使ってのIK Multimediaコンボも面白いかもしれません。
とにかくMODO BASS 2相当なクオリティでかなりおすすめです。
おそらく私は今後実機のベースを曲作りで弾くことはないと思います!そのくらい良いですよ。

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