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なぜ農業なのか?なぜホップなのか?

2月4日、noteに初投稿してから2か月ちょっと時間が経ちました。
PV数はこの期間で約2,500回カウントされています。僕みたいなへっぽこ一般人が書いた文章を読んでいただきありがとうございます。
連日投稿できた時もあれば、そうはいかない時もありました。今後もマイペースに続けていきます。今回は10日以上空いてしまいました…。
これまでの記事は過去の話がメインでした。「ONE PIECE」や「進撃の巨人」でも過去の伏線を回収していくことで本編の内容が充実していきますよね。これからは僕が"今"考えていること、"今"挑戦していることについてメインで書いていきます。ただ、タイトルテーマについては避けて通れない話なので簡単に説明させて下さい。

覚醒遺伝

僕は農業が天職だと感じています。めちゃくちゃ自由です。その分、背負わなければいけないリスクや責任も大きいですが。前クールの朝ドラ「スカーレット」では「自由は不自由や」というセリフもありました。確かに自由であればあるほど自在に歩き回れるから、ぶち当たる壁や落とし穴もデカいです。
前回の記事にも記載したのですが、「進学校を出たのに農業やってるなんてもったいない」と言われることがあります。ただ、そんな考え方しか持てないあなたが”もったいない”です。見ている世界が狭すぎてかわいそう。
僕の母方の祖父母は、岩手町という田舎で農業をやっていました。今は、ばあちゃんができる範囲で野菜を作っています。幼少期、畑に何度か遊びに行きました。今でも情景が浮かんできます。虫取り網を持って走り回ったり、とれたてキュウリをかじったり、ニワトリの産みたて卵を収穫したりと、刺激的でした。手作りブルーベリージュースも美味しかったなあ。手押しポンプの井戸も忘れられない。今となってはあの土地は、じいちゃんが開墾したものだとよくわかります。軽トラやトラクターが入ることができないほど狭い山道を抜けてやっとたどりつけるような場所です。休憩するための小屋も、ニワトリ小屋も全部手作りだということが、今となれば分かります。トトロの世界でした。
遠野市に移住して2年が経とうとしています。単調作業は嫌いじゃないです。動植物と関わるのも好きです。植物の考えていることは分からないこともあるけど、人間関係に悩むことは少なくなりました。僕はヒトの「こころの声」に敏感だから気疲れしやすいのです。農業の知識はほぼ皆無の状態で引っ越してきました。それは今からでも習得可能だと考えています。やる気次第です。さらに、自分なりに考えて試すことができる仕事です。いちいち上司の確認や、その上司の上司にお伺いを立てる必要もありません。
じいちゃんは山の畑を開墾して農業を営む傍ら、水墨画を描いていました。ばあちゃんは最近でも野花をドライフラワーにしてアレンジするセンスを持っています。二人の才能を羨む一方で、最近は僕にもその才能があるんじゃないかなあって気がしています。(勘違いだったら恥ずかしい話ですが)

うん。農業が天職だと感じている理由は、「覚醒遺伝」ということにしましょう。

酒大好き、ビール大好き

じいちゃんは、酒も大好きです。僕は両親が全く飲めないにも関わらず、がぶがぶ飲みます。(強くはないです。)二十歳になり、じいちゃんと乾杯したとき、僕自身も嬉しかったし、じいちゃんも嬉しそうでした。(父方のじいちゃんも酒は好きだったようです。一緒に飲んでみたかったな。)
僕は、人生初めてビールが喉を通過した瞬間から「こんなうまい飲み物あるんだ」って感じた側の人間です。
ただ、大学時代の僕も、会社員時代の僕も、まさか農業を志すことになるとは想像もしていませんでした。会社員時代にクラフトビールにハマりました。それがいま、ホップ栽培を勉強することになった要因のひとつだということは断言できます。ビールが多種多様で個性をギラギラさせていることを知ってしまいました。会社員を経てクラフトビールを知ることがなければ、そのままダラダラ会社にしがみついていたかもしれません。何せ僕は、19歳から特にやりたいこともないまま10年ボーっと生きてきた人間です。
ついでなので、名古屋在住時代に僕が一番通っていたお店を紹介します。

誰かと一緒に飲むお酒も大好きですが、”一人飲み”をし始めた時に出会ったお店です。ビールに合う料理も大事ですが、一番は自分に合った雰囲気ですよね。このグリルマンというお店で「いわて蔵ビール」を飲み、名古屋に居ながらにして地元とのつながりを感じて一人満足していました。

きっかけ

じいちゃん、ばあちゃんが農作業をしている。
クラフトビールが好き。

そんな会社員は、日本全国ごまんといますよね。これじゃあ、遠野市でホップ栽培を志す理由につながりません。きっかけはひょんなことからです。

ああ、仕事つまんないなあ・・・
今年やらなければいけない仕事も相当めんどくさい。
社内全体の雰囲気も分かってきた。
5年後、10年後。自分のイメージが湧くけど「幸せ」とはかけ離れている。出世欲もないし、出世したところでいつも板挟みだ。(出世しなくても板挟み)
心を擦り減らして自分が無くなるくらいなら別の道を探した方がいい。

僕は仕事ができなかったので、窓際族でした。オフィスの一番端っこに座っていたので、ヤフー検索でネットサーフィンをしていても、パソコンの画面は誰にも見られません。それでいて安定収入を得ていました。ボーナスもしっかり支給されていました。本当にやりがいがない。
というか、僕の中で大きな仕事が片付いて燃え尽き症候群になりました。
人生2度目の「真っ白な矢吹ジョー」です。

「燃え尽きたぜ…真っ白にな…」

1度目は高校野球です。今回は社内システム改修の名古屋支店担当に任命されてめちゃくちゃ頑張りました。全国主要都市に支店をもつ会社全体で、50億くらいの投資だったはずなので、やりがいしかありませんでした。

次そのシステム改修するのは20年後?30年後かな?
そしたら俺もうジジイやん・・・。
20代、30代なんて人生1回きりしかないのに。時間勿体ないわ!

業務が一つ増えました。ヤフー検索で「脱サラ」を検索します。

ラーメン?いや絶対無理。自分には合っていない。
農業?いいかも!自由な感じがする!

「脱サラ 農業」で検索します。
岩手県遠野市でホップを栽培しませんか?というマイナビ農業の記事が目にとまります。内容は以下のリンクからどうぞ。

あれ、遠野市ってホップの産地なんだ?
岩手は地元だけど野球しかしてこなかったから全然知らないなあ。
なんか楽しそうだな~。

この記事を見てから、話はとんとん拍子で進みました。その間、社内外の色んな人に相談しました。自分自身ともめちゃくちゃ話し合いをしました。ポジティブな意見だけではなく、ネガティブな意見もたくさんもらいました。それでも僕の中にふつふつ湧き出てきたワクワク感を抑え込むことができませんでした。きっかけなんて、そんなものです。

少年のような気持ちで移住しました。悪くいえば社会不適合者で、辛抱のかけらもない人間です。
そんなテキトーな心持ちで転職するものだから、移住後も一度、廃人みたいになりました。まさに、真っ白な矢吹ジョーでした。
今は、社会不適合者なりに自分が生きやすいコミュニティ。或いは、かつての僕と同じように会社にぶら下がっているだけでは生きがいを感じられない人が、生きやすい空間を作り出していこうと考えています。

ホップという作物には、写真映えする壮大なグリーンカーテンという光の側面があります。また、数年後には存続不可能ではないかという闇の側面があります。その話は次回したいと思います。

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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中村友隆
いただいたサポートは、遠野市ホップ青年部の活動費、および自身を成長させるための投資に使用させていただきます。 宜しくお願いいたします。

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