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#詩
【借りものたちのメッセージ】 第6編 『新しいフリで』 (No.0251)
曲を歌い終えたギンは足元のドリンクをグビリと飲んだ。
缶を傾け口に流し込みながら目線を周りに泳がす。
周りは誰も立ち止まって歌を聴いていない。
まあ、いつものことである。
だが、周りに立ち止まるものはいないが、そのさらに外側にはさっきと違って
立ち止まるものが数名見える。
止まってスマホをいじるもの。
止まって私と同じように缶のドリンクを飲む者もいる。
そして何よりも例の牛丼屋の前に伸びるムカ