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平瀬美里 舞台 君に響け! ~楽器達のラプソディ~(4/29~5/1)

小生の場合、リアルな生活で面倒が起こると、それが解消されてもなかなか「非リアル」をリアルにすること(なんのこっちゃ)が疎かになってしまう。前回の「非リアル」、すなわち、ももクロに始まり、その直傍系妹グループ、さらにそこからスピンオフした、いわゆる小演劇作品の、見聞きしたものを少しでも書き残すという活動は、3月の「舞台 ザコメディショー」であるが、実はそれからも、

3/13 AMEFURASSHI ukka IDORASE!! FESTIVAL 2022(Spotify O-EAST他)

3/19 舞台 桃太郎が恋をした!? (本所松坂亭劇場)

3/20 有安杏果サクラライブ2022(名古屋ダイアモンドホール)

3/21 AMEFURASSHI 「Drop」リリースイベント(アリオ橋本)

3/26 「ONE TIME」AMEFURASSHI 1部(YMCAスペースYホール)

3/27 B.O.L.T ALTERNATIVE MUSIC EXPRESS vol.4 1部(YAMANOホール)

3/31 Mリーグ2021-2022プレミアムナイト(六本木EXシアター)

4/1 舞台 コルバタ「画素数の低い愛」(新宿シアターブラッツ)

4/6 葉月智子 舞台 花嫁は雨の旋律(六行会ホール)

4/7 鈴木萌花 ソロ弾き語りライブ 222mph(duo MUSIC EXCHANGE)

4/8 舞台 トリップ・オン・アンダーグラウンド(シアターKASSAI)

4/9 B.O.L.T ワンマンライブ2部(下北沢シャングリラ)

4/10 ukka New Style LIVE TOUR2022 1部(名古屋ダイアモンドホール)

4/15 いぎなり東北産 AION CINDERELLA -DX- (神奈川県民ホール)

4/20 鈴木萌花 舞台 五反田タイガー「DEMON」(あうるすぽっと)

4/23 ももクロ春の一大事2022(Jヴィレッジ)

4/24 春の一大事2022 きてくんちぇパークライブ(Jヴィレッジ)

4/25 浪江女子発組合 Monday 居残りライブ(浪江町スポーツセンター駐車場)

4/26 Mリーグ2021-2022表彰式(六本木ベルサール)

と、およそ1カ月半で19日間(書き洩らしたものがあるかも)もイベント事に出掛けていたのね。さりげなくMリーグとか書き加えちゃってるけど、小生もいろいろお盛んねえ・・・

ということで、当note空白期間の通算何度目かのストップに登板いただいたのが、またまた平瀬美里・みぃちゃんで、表記の演劇が、ここ、

西荻窪の西荻ターニングという地下のライブハウスで行われ、全6回公演中3回観賞したものを雑記です。

板がライブハウスというように、演劇自体も音楽=歌が随所に披露されて、役者さんも楽器を擬人化したとでもいうような名前と性格が与えられていた音楽劇というところだろうか。出演者等は、

こちらのフライヤーどおりながら、実は公演初日直前に、新コロではなかったようだけど、2名ほど体調不良ということで降板を余儀なくされたこともあり、一時は公演自体も危ぶまれたとのこと。思えば、みぃちゃんの初演自体も2年前の4月で、2公演終了後に中止となったことは、常に忘れずに書き残しておきたいね。それが大千秋楽挨拶の涙につながることも納得ですな。

(あらすじ)
みぃちゃん演じる、声乃ヒビキ(2年生)が転入した旋律学園は、上はクラシック学科というSランクから、下はポップス学科というFランクまで、音楽のジャンルが階層化されているというカースト校で、ヒビキは、なんとそのポップス学科であり、幼馴染で、かつて一緒にアイドルを応援した仲で、今はここの上位ランクであるロック学科に在籍のカナデ(錦織めぐみ)から、ポップスなんてやってられるか、と蔑まれるほど。それでも明るく前を向いて、同じ学科のピアノやリンリンとともに日々鍛錬をする。

そこに、文房具を擬人化した、はみ出し学園の自由帳子(じゆうちょうこ 窪田美沙)が、この学校でも天下を取るんだとやってきて学園をかき乱す。クラシック学科の指揮者であり生徒会長の指揮棒シラベは、ただちに帳子を捕まえるべく学園中に触れ、帳子を追い詰める。その名の通り自由な姿に感心したヒビキの機転で包囲網を逃げ出した帳子は、ヒビキとピアノと組んで、学園の階層化に抗うかのように音楽に勤しむ。

一方、これまでピアノの寵愛を一身に受けていたリンリンは、新参者と仲睦まじくするピアノに不満を持つが、そこにつけこむように、訓練の場所を教えてくれれば、Sランクに特進させると甘言するシラベ。すぐにピアノへの思いが勝って抵抗するリンリンだが、演歌学科の鼓太鼓の攻撃に成すすべがなく追い込まれてしまうが、待ち構えていたかのように、ヒビキ・ピアノ・帳子は、気持ちでは負けないと、完成度は粗いがポップスの歌声で立ち向かう。登場時と同じように不協和音だらけの帳子だが、ヒビキはこれが楽しい音楽なんだと、晴れがましく歌声をますます強めたその時、カナデらロック学科が、さらに力強いボーカルでヒビキらの歌をかき消し手痛いダメージを負わせる。シラベはその褒美としてロック学科にもSランクを与え、カナデはヒビキを、自分が正しかったんだと見下すが、目がどこか寂しい。

4人を公開処刑としたシラベから、最後に言いたいことを言わせてやると猶予を得たヒビキは、旋律学園の個人個人は意識高く日々研鑽していて恰好よく、カナデがロックを目指すことも理解を示したが、それでも、ポップスの楽しさ、帳子の自由さに改めて音楽の楽しさに気づき、その弊害ともいえる学園階層化を止めるように提案する。そして、

否定しあうのは音楽じゃないよ

比べる必要なんてない

自分のため誰かのため

楽しいってことを共鳴するのが音楽

と、静かに、しかし確かに強い声だけで歌い出すと、そのヒビキとかつて夢中にアイドルを追っていたことを思い出すカナデ。皆も一様にそのボーカルに心打たれて、今までの階層を忘れて誰彼となく手を取り合う。混乱して止めようとするシラベだが、彼女自身の心にも、指揮棒を始めて手にしてくれた人のことが思い出され、彼の楽しそうに手を弾ませて手を振る姿と、生徒たち全員の歌声に改心して、やがて自らも歌い出す。

翌日、自分はてっぺんとるつもりで来たが、まだまだ音楽の事を知らな過ぎた、もっと広く自由にそれを刻みたいとして旋律学園を去ろうとする帳子。追いついてきたヒビキたちも、負けないからと応じて、最後にもう一度全員で、あの歌を歌い出す。

音楽が好きって気持ちを思い出して

認め合おうよ分かり合おうよ

それは絆なんだよ 絆なんだよ

 (作品雑感)
アイドル時代から、3Bjuniorのファンの中でも歌唱力は上位と評されていただろうみぃちゃんが、やはり、太陽のように明るく陽気な気質そのままに、純粋に音楽は楽しいんだから、比べたり序列化しないで歌い奏でようよ!と笑ったとおりにハッピーエンド、というように、みぃちゃんファンにとっては、彼女そのままを観られたというのが率直なところではないかしら?

制作の、フォーエスエンタテイメントさんの作品で去年10月にダブル主演した「早稲田の中心でROCKを叫ぶ」でも、劇中みぃちゃんの歌唱シーンがあり、そこでの、「歌える」という面が実証されてのリピートってのが、長く彼女を見てきた人ほど嬉しくなるってものでしょう。その意味では、今作がみぃちゃん初の主演作品って位置づけになるのかなと小生は思います。途中途中、助演キャラのエピソードも回想シーン!キラキラキラ、って口三味線wで描かれてはいるし、文房具キャラの自由帳子を主体とした感情移入を促されるシーンも多く、群像劇といえるかもしれないが、上演時間の兼ね合いとかもあるだろうから、あまり深くは描いていないけれど、まあ、この量くらいが丁度良いのかなと思えたかな。強いていえば、もう少し、カナデを主体としたシーンがあって、二人のダブル主演レベルの作品にして、帳子の当初の敵対者はシラベら生徒会ではなくカナデにして、ポップス学科に帳子、そこにカデナが改心して生徒会に立ち向かう、みたいな構成で観てみたい、って思いはあるかな。

(共演の皆さん)

 (4/29前説より 前説は撮可)

右側が脚本演出(ロック学科ドラム役も兼任)の青沼リョウスケさん。で、左側最端が底辺歌ネタ学科アコギの竹村さんと、赤シャツがスラップビブラの佐野さん。

この二人が本劇コメディリリーフの笑わせ担当なんだけど、

まあ青沼さん、

台本に一文で、

自由に

って、これはヒドイwww。二人とも役者さんでしょw。とにかくギター前奏だけテツ&トモの、なんでだろう?を弾いてからボケる竹村さんと、カーってビブラートを奏でるスラップビブラでボケる佐野さんは、まあ3日間6公演ほぼ同じネタを披露。佐野さんは多少チャレンジしてたかな?小生は、大千秋楽後のアフターイベントのシャッフル役替えエチュードで、青沼さんに彼らの役をさせたかったよwww。まずはお疲れさまと労いたいね。

ロック学科の部須澤(ベスザワ ベース)安藤さん。

(4/30前説)

彼もスターダストプロモーション所属で、やはり毎回女性ファンが来ていて、わりと長めに時間とってチェキ撮→サインとお話を対応していたね。底辺組の校舎内の学食のたこ焼き屋のオヤジにも扮するんだが、背の高く脚の長い男性は、どうしても格好良くなってしまい、貧相さや下品さが薄れる気がするのは小生の僻みかwww。

そして彼女がカナデ役の錦織めぐみさん。

(4/30前説)

みぃちゃんの2作前の「晴天に雨」で、誇り高い白狐役になりきり、アフターイベントでもそのままだったので印象に残っていたけど、今回は自身も楽しむ感じを醸し出して、なりきりながらも素の彼女って前説とアフターだったかな。みぃちゃんが世話になっていたのと、なんと自作が、葉月智子・ちょもも出演する「純血の女王」というもので、お互いダブルキャストの違うチームで共演はしないものの、稽古では顔合わせするだろうからってのもあり、

 記念にいただくことに。大千秋楽のみぃちゃん涙につられてくれてように涙し、また、小生の前の若い男性、に見えた女性なのかなあ、とにかくファンの応援に涙したりと、強い感じの外見とは裏腹に、ピュアさも持ち合わせているんだろうな。アイドルとして数グループ渡り歩いて、今はフリーで舞台に立っているとのこと。小生一応彼女推しで、純血の女王もう一日追加のちょろさ。

生徒会長シラベ役の鳥住奈央さん。

 (5/1前説)

多くのみぃちゃんファンが、彼女のアフターイベントのシャフルエチュードで、まあ、みぃちゃんをデフォルメしたヒビキで喜んでいたけど、小生は、先述した観賞イベントのうちのひとつ、舞台「画素数の低い愛」で、生活のためにやむなく夜の仕事を掛け持つ売れない女性漫画家を、でも、どこか悲壮感なく受け入れながら、ニートに近いダメな声優の男を勇気づける役を好演されていたので、そのギャップを楽しんでいたね。

その他の皆さんは小生行かなかった回の前説で撮れずですが、まずは自由帳子の窪田美沙さん。

小生どこかで生芝居見ていたんだけど今日過去買ったパンフ調べて、ようやく、昨年に小田垣陽菜・ひなちゅんが出ていた、メイホリックさんの「嘘つきの世界」で、やはり絡みは無く別の短編の主演だったことを確認。しかも小生、自分のブログで、ラストシーンの窪田さんを称賛しているのに覚えがないというT_T。それをさておいても、蓮っ葉な帳子をチャーミングに演じられていて印象に残った。元は仮面女子というアイドル活動もしていた年齢的にはアラサーながら、それを感じさせない若さだったね。あと、わざとヘタに歌うストレスからも解放されたことでしょうなw。

生徒会演歌科鼓太鼓役の黛さんは、まあ、昨今マイノリティを描く事自体が時には叩かれかねない時代に、いわゆる「おかま」(これも今は用語としてはダメなんだろうな)演じて、と来て、何を思うかなあ。鼓太鼓がおかまである必要性あるのかとか、外野から小生なかなか考えたけどもねえ。少なくとも、単にキャラ合わせ的におかまキャラを、みたいな配役は減ってゆくでしょうね。なお、千秋楽5/1は誕生日とのことで25歳と小生の半分とはなんとも羨ましいね。

ヒビキを受け入れてくれる底辺ポップス学科のお二人は、まずはリンリン役の「ダイコンちゃん」こと大岩根さん。こちらも不覚にも小生、「晴天に雨」で共演済だと忘れていたのがダメ。しかしあの時は朗読劇なので台本手にしての演技が、なんと立ちのみの演劇はこれが初だったとか!プロフィールでは地方局ながらテレビの仕事も積まれていて、テレビってのは度胸を鍛えるには長けているメディアだと主観持っているので、なかなか大したものだと思うし、ピアノ一途さが十分伝わる表現もされていたね。

そのピアノ役は、フライヤーは石井さんとなってはいるものの初日4 日前の降板で急遽務めたのが、玉一祐樹美さん。青沼さんや佐野さんと同じ劇団「からまわりえっちゃん」というところに所属で白羽の矢が立ったようだけど、セリフはもとより振り付けも4日で身につけたという。大小問わず劇団員なら朝飯前だろうが、素直に高技術だと思うな。劇団でも、持ち回り的に演出したりもあるようだけど、突き詰めれば、演劇が好きじゃないと無理なんじゃないかしら?

そして最後に言及するのがヒップホップ科のマイクライム役の吉田爽香さん。役柄自体は生徒会の配下ってところで、序盤に帳子と闘う際のラップで、貧しい境遇で上位ランクから蔑まれた過去から、上昇意識でシラベから上位認定を得るという、プライドはないのかってところだけど、彼女はひとたび終演すれば、直ちにスタッフとしても動きを開始してチェキ撮影会や会計などテキパキと仕事するのが、もう素晴らしくてね。裏方の雑用もついて回るフォーエスエンタテイメントのような舞台は、こうした本当は役者を頑張りたい若い人達で持っているんだよね。最近、友池さん主宰の演劇集団に加わったそうで、まあ、確かに裏方的な担当も増えてしまうだろうけど、確実に演技の機会も増えるだろうから、それを活かしてほしいね。

なお、降板された石井さんは、ツイッターで本劇宣伝を上手なイラストでしたり、シラベの所有者というらしい小沢役の百々とも子さんも、振り付け兼ねていたということで、座組は全14人だと、みぃちゃん含めて皆さん口を揃えておられたね。

(みぃちゃん)
先述のとおり、敢えて、平瀬美里が平瀬美里として振る舞うことが許された音楽劇だとみれば、演技に悩むことも少なく、すんなりと演じられたのが今作だといえると思う。友池さんの作品に出会い、前作の「ヤミイチ」では露骨な性表現がなされる中で演技をするなど、成年役者の扉を叩いた後で、さらなる善悪悲喜劇の演技の難しさに直面するのかと期待した小生は、ちょっと忘れ物を取りに、前に戻って感じを持ったんだけどw、さすがに自分のハードルを上げすぎたかな、と反省しています。まだまだ、どんな役柄もいただけるだけでありがたいとも言えるわけでね。

でも!かつての同期達は、確実に演技の上では、自分とは正反対あるいは別のキャラクターを演じることを求められ、それをクリアし始めているのよ。

「星の少年と月の姫」で葉月智子は、

主人公を追い詰めることに笑みさえ浮かべる悪を演じた!

五反田タイガー「DEMON」で鈴木萌花は、

人間が滅びないために、鬼なんか殺してしまえ!と叫んだ。

それらは、いまだみぃちゃんが発したことのない、人によっては嫌悪を抱くような表現であり、1年前の「ワタシタチのキョリ」で演じたエイコでも表現するものではなかった。こうした、台本を貰った段階で表現することにも躊躇をしてしまうような演技は、役者としてのキャリアには間違いなくプラスだと思います。そう遠くないその日を待ちながら、次の作品では、またかつての同期たちが、舞台の世界にやってきます。先輩として彼女たちを迎えながらも、先行したものの強さをいかんなく見せつけてください。それが、

3Bjrの他23人とともに歩んできた道が、

間違いなかったことの証明ともなるんだから!


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