テトリスの歴史

1. 創設と初期の開発（1984年）

• 1984年6月6日：ソビエト連邦（現ロシア）のアレクセイ・パジトノフ（Alexey Pajitnov）がテトリスを開発。ゲームはモスクワのドロプロデクターベル（Dorodnitsyn Computing Centre）で作られました。

• テトリスという名前は、ギリシャ語で「4」を意味する「tetra」と、パジトノフが好きだったテニス（tennis）を組み合わせたものです。

• 初期のバージョンはソビエト連邦内で大人気となり、すぐに国際的な注目を集めました。

2. 国際的な広がり（1980年代後半）

• 1986年：ハンガリーのブダペストにあるコンピューター科学者たちによって西側諸国に持ち込まれ、そこで西側の企業に注目されるようになりました。

• 1988年：英国のミラーズソフト（Mirrorsoft）と米国のスペクトラムホロバイト（Spectrum HoloByte）が、テトリスのライセンスを取得し、PC向けにリリース。

• 1989年：任天堂がゲームボーイ向けにテトリスをリリース。このバージョンは世界的な成功を収め、テトリスを一躍有名にしました。

3. 法的闘争と権利の確立

• 1989年：テトリスのライセンス権を巡って多くの法的闘争が発生しました。パジトノフと彼の協力者であるドミトリー・パブロフスキー、ヴァジム・ゲラシモフの権利を巡る問題が多くの国で争われました。

• 1996年：パジトノフは、ヘンク・ロジャースと共に、テトリスの著作権を管理するための会社「The Tetris Company」を設立しました。

4. 現代のテトリス（2000年代以降）

• テトリスは、スマートフォンやタブレットなどの新しいプラットフォームに適応し続けてきました。

• 新しいバージョンや派生作品が次々とリリースされ、多くのプレイヤーに愛され続けています。

• テトリスは、世界中で何億ものコピーが販売されており、歴史上最も売れたゲームの一つとなっています。

5. 影響と文化的意義

• テトリスは、ゲームデザインやゲーム理論に多大な影響を与えました。シンプルでありながら中毒性のあるゲームプレイは、多くのゲーム開発者にインスピレーションを与えています。

• また、テトリスは「テトリス効果」という心理現象の名前にもなっており、長時間ゲームをプレイした後に日常生活でもゲームのパターンが見える現象を指します。

テトリスはそのシンプルなルールと中毒性のあるゲームプレイにより、時代を超えて愛され続けるクラシックゲームとなっています。