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あなざーストーリー "うすきね"
ある日、さるとカニが一緒に住んでいる村で、カニが自分の家の臼を見て、「これでお米をつくるのだ!」と意気込んでいました。ところが、臼ではなく、実は杵だったのです。カニは気づかず、さるに杵を見せてこう言いました。
「見て!これが私の臼だよ!」
さるは笑いながら、「それは臼じゃなくて杵だよ、カニさん!杵でお米をつくるなんて、カニさんも大胆だね!」
カニはちょっと考え込みました。「そうか、ならば杵でお米をつくる方法を考えよう!」
そこで、カニは杵を持って一生懸命にお米をつくろうとしましたが、もちろんうまくいきません。かわりに、村中にお米と一緒にカニの「杵ダンス」が広まりました。さるもその様子を見て、笑いを堪えられず、ついに「カニダンス」と名付けました。
その後、カニはそのダンスを使って村のお祭りを開くことにしました。さるも参加し、村人たち全員が集まりました。みんなで「カニダンス」を踊っていると、いつの間にか杵も使って、楽器のように叩き始めました。
結局、杵は臼としては役に立たなかったけれど、村の人たちに笑いと楽しさをもたらしたのです。カニとさるは、その日を「杵ダンスの日」として、毎年祝うことにしました。
そして、カニはこう言いました。「杵でも臼でも、楽しめればそれが一番だね!」
こうして、カニとさるの友情はさらに深まり、村はいつも笑顔であふれるようになったのでした。おしまい!