東ティモールにおけるプライマリヘルスケアと独立への道4
リフェラルセンターとクリニックとヘルスワーカーの研修所が完成し、緊急から復旧復興のフェーズに入った頃に私は着任した。情報を取りまとめ、事業地域での調整を図りながら、プロポーザルを作成した。これまでの経緯と背景に関する詳細を書き、事業の概要と目的を説明し、それがあくまで東ティモール人による東ティモールの医療システムの構築と住民が自ら立ち上がって自立するプログラムであることを強調した。そして医療従事者、医療専門家としての外国人スタッフは徐々にフェードアウトしてオブザーバー的な立場で、むしろ先頭に立って働くというより様子を見ながらどうしても足りない部分を補うというスタンスに切り替えた。事業的にもクリニックの活動は減らしていきながらコミュニティヘルスワーカーの養成に比重を移していく形に移行していく戦略を取った。
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