+の落雷 -の落雷
3月30日~4月3日頃は第十二侯「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」です。季節の変わり目は天気が変わりやすく、雷が鳴りだす時期です。先日(3月20日)は関東地方でも春雷が轟きました。
雷とひと口に言っても、地上に落ちる対地放電、雲から雲へ飛ぶ雲放電、雲の中で光る幕電など、色々な種類に分類されています。そのなかで落雷と呼ばれるのは対地放電で、雲と地面(地上物)の間に起こる放電です。落雷の中にも正極性落雷(+)と負極性落雷(-)がありますが、関東付近でよく見られるのは積乱雲の底に近い場所から落ちてくる負極性落雷、マイナスの放電です。
夏の関東で起こる落雷の実に9割がマイナスの放電と言われており、プラスの放電である正極性落雷は日本海側の冬季雷でよく見られますが、関東地方では滅多に見ることのないレアな落雷と言えるでしょう。
マイナスの放電は雲底付近から落ちてくるため、積乱雲が頭上を通過する際に見られますが、プラスの落雷は積乱雲の高いところから少々離れた場所に落雷することが多く、まだ雲が遠くにあり青空が見えている状態でも落雷するため、*青天の霹靂(せいてんのへきれき)とも呼ばれます。
*予想外の出来事に遭遇すること(青天の霹靂 → bolt from the blue)
プラスの放電はマイナスの放電よりも威力が大きく、より危険度の高い落雷です。これからの季節、屋外で活動することが多くなりますが、まだ遠くに見えている積乱雲からいきなり目の前に落雷することもあるので、警戒を怠らないことが大事です。