見出し画像

傾聴するというならこのくらいの勢いで

僕は話下手でした。とにかく雑談の場が辛くてつらくて。
高校生のときの教室での休憩時間、大学の研究室で当番として部屋にいるとき、会社員になっても、昼休み休憩での同期との何気ない会話に苦労していました。

「口下手さんは人の話を聞くようにすればいいんだよ。みんな話を聞いてほしいんだから」とは、よくあるアドバイスですよね。しかしですね。聞いてるだけでは無理でしたよ。やはりキャッチボールができないと。相手もそれを求めてる。

中には、沈黙してポツンとしてても平気な人もいましたけどね。でも平気そうに見えてるだけで、本当はバツが悪いと感じてるんじゃないかと思います。その方は人の集まりを避けていたりしてましたし。

僕は"ポツン"が堪えてました。だから無理やりしゃべったりしてて、えらく緊張しておかしな抑揚で、妙にテンション高かったりとかして、不自然な発言をしていることが結構あったと思っています。周りの友達は「痛いヤツ」と理解してたと思います。

そんな僕でも、他の人がどんな事柄のことを、どんなやり取りで話しているのか観察し続け、だんだんと雑談に苦労しなくなっていきました。
話せるというのは、本当にホントにほんとーに、ラクです。人の輪の中に自分の居場所が作れますからね(自己肯定感の低さから来る対人恐怖はつい最近までありましたけど、それはまた別の機会にでも)。

そして傾聴するとは、その漢字からくるイメージとは違い、「激聴」と言えるくらいに一生懸命聴かないと傾聴にならない、と思うようになりました。
見出し画像のように、相手に食いつくような勢いで聴くということです。

"この人は、私の話を一生懸命に聞いている!"と伝わると、相手の方は、どんどんしゃべってくれます。傾聴せよ、というのはそういう趣旨なんでしょうが、聴く時の姿勢が大事なんです。"あなた話を聞きたがっている"という意思を伝えることが必要なんです。

こうすると、しゃべらされている、という損してるような思いも生じないようです。人はしゃべりたがっているというのは本当です。だから咬みつくような勢いで聴いてると、こちらを信用して思いを様々に披露していただけます。

コロナが大問題になったとき、相談窓口などにアクリル板が置かれていましたね。これって相手と話しにくいですね。ですが、激聴を表現するのには役立ちました。
板に耳を張り付けんばかりの勢いで聴こうとする。すると相手の方は、一生懸命話してくれたような、喜んでいたような感触がありました(耳の不自由な方と思ったのかもですが…(-_-;))

少し前に結婚相談業をされている個人事業主の方とお話ししました。婚活男性がどんなことに困っているのかをお伺いする、また自身の婚活について相談させていただく、という趣旨でした。
激聴よろしく、よだれを垂らさんばかりの勢いで、相手のお話をむさぼりました。

3時間経過しました。相手の方が個人的に話したがっていたと思われる、今どきの婚活事情。それだけで3時間。聴きすぎたかも。
それから自身の婚活について話し始めたら

『会社員辞めて、現在無収入ですか…』
『収入を証明するものがないと、入会できないんですよ』

  ( ゚Д゚)ハァ?

当たり前、なんでしょうね。男性側が無収入じゃねぇ…
3時間後に判明した、そもそもムリという現実。

お伺いしたお話は面白かったです。聞きたいことも聞けました。そうなんですけど、チョットお互いがっくり😞

仲良くはなれました。好感を持っていただけたように思います。傾聴は大成功。稼ぐようになれたら、この方に改めてお世話になることにします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?