恋愛短編小説 「ひと夏の恋はいつまでも…」
僕の名前はユキト。今年の夏は特別だった。それは、夏祭りの夜、久しぶりに姉の友人、ミキと再会したからだ。ミキは常に笑顔を絶やさず、活気に満ちていて、彼女の前ではいつも時間があっという間に過ぎてしまう。
その日、夏祭りの夜、ミキは提灯のゆらゆらとした優しい光に照らされ、その美しさに僕はただただ息を呑むことしかできなかった。彼女の着物が月明かりに光り、その細やかな動きがさらに彼女の魅力を引き立てていた。
僕たちは共に祭りの屋台を回り、金魚すくいや射的などを楽しんだ。彼女の顔は子供がお菓子を見つけたときのように輝いていて、その姿に僕の心はすっかり奪われてしまった。
だけど、僕は彼女と話すことが怖くて、怖くて。彼女との距離を縮めることができずにいた。彼女は僕の姉の友人、その事実が僕と彼女との間に大きな壁を作り上げてしまっていた。
翌朝、自分の愚かさに気づいた。あの時、彼女ともっと話せばよかった。もっと彼女のことを深く知りたかった。後悔と共に朝日が窓を照らし、それは未だに続いているモヤモヤとした日々の始まりだった。
僕は、自分を変えようと決めた。もしも再び彼女と会う機会があれば、次こそは逃げずに、頑張って彼女と話すんだ。そして、彼女に自分の気持ちを伝える。
その決意を深く胸に刻み、僕は新しい一日を迎えた。朝の光が部屋に満ち、その光は僕の心の隅々まで照らし出してくれた。
それは新たな自分への第一歩、そして彼女への一歩近づく瞬間でもあった。
時間を割いてくれて、ありがとうございました。