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[後編]AI活用で勝ち組に!2025年の店舗人事で後れを取らないためのポイント3選

どうも、StoreHR総合研究所 所長の萩野です。

前編に続き、店舗ビジネスの人事領域に焦点を当て、2025年のトップトレンド3選の後半部分と、30年後の店舗ビジネスを取り巻くテクノロジーの未来についてご紹介します!

前編はこちらをチェック!


  • グローバル対応の必然性と対応可能性が加速

    • AI技術により、スマホ1台で即時多言語対応可能に

    • 観光需要の増加にも低い労力で対応できうるかも

  • AI活用でデータ分析を身近に

    • データ分析のハードルが下がり、全従業員が分析を活用できる環境へ

    • 一方で、HR系期間システムのサイロ化が課題

  • 30年後はAIをさらに活用し、人手不足に大幅な発展がありそう

    • 商業ロボットやAIエージェントの進化により、店舗運営が効率化

    • ただし実装までにはまだ時間が必要

  • 2025年AI技術の進化により、店舗ビジネスの人員配置の最適化や従業員満足度向上を強化できそう

    • 活用ハードルが下がっているからこそ、導入が遅れると生産性の差は取り返しのつかないほどに…!自社に合ったサービス選定迅速な導入が競争力の鍵を握る

2. 全ての店舗が一瞬でグローバル化?!誰もがマルチリンガル店員に

昨年、AIアバターとのリアルタイムな面接の様子を録画した1本の動画がXで話題になりました。

HeyGenというAIアバターなどを開発するプラットフォームで、OpenAIのRealtime APIをバックエンドとして、自然に会話できるAIアバターの提供が試験的に始まりました。

Realtime APIは多言語に対応しているため、日本語以外での面接、例えば英語をはじめとした外国語を話せるスタッフがいなくても、すぐにマルチリンガル対応ができてしまいます。

また、ChatGPTでも自然な同時通訳が可能です。専用の翻訳機がなくとも、どんな言語でもスマホ1台で対応できるため、すべてのスタッフがマルチリンガルになったといっても過言ではありません。これなら、増え続けるインバウンド観光にも対応できるはずです。

飲食店や小売店など、手間のかかるメニューの多言語対応も、Google LensやChatGPTの画像認識を積極的に訪日客に勧めることで、労力をかけずに解決できそうですね。

3. 文系人事がデータ分析?!全員データサイエンティスト時代の到来

下記イメージは、弊社内で毎週実施されているバリュー投票の実績をもとに、私が投票者と得票者の関係をグラフで可視化した図表です。

この図表は、高いパフォーマンスを発揮しているタレントの発見や、組織内の分断を防ぐためのコミュニケーション設計に役立つ分析を行った事例です。Cursorというコードエディターを使い、プログラムを書かずにAIへの指示だけで分析を行ってみました。

AIがデータを解釈し、指示に従って分析を進めてくれるため、まるで隣に優秀なデータアナリストがいるかのように、スムーズにデータから洞察を得ることができます。

ChatGPTには以前からCode Interpreterという機能があり、AIと対話的にデータ分析したり可視化を行ったりすることができました。その後、Claudeでも同様にCSVなどのデータから分析や可視化を行う機能が追加され、ますますデータ分析は身近で手軽なものになりました。
一億総データサイエンティスト時代が到来した、といえます。

さらにデータ分析に特化したAIエージェントの開発も進んでいます。先日動画が公開された自律型機械学習エンジニア “Neo”は、デモの中で機械学習エンジニアリングの全工程を自動化し、複数の解決策から最適な方法を選択して実装しています。

これまで高度な技術が必要だったため使いこなすことのできなかった機械学習技術でさえ、Excelのようにだれもが使えるツールへと変わってきています。

採用プロセスの分析を通じて採用活動のパフォーマンスを向上させる施策を企画したり、組織内のコミュニケーションを分析して従業員エンゲージメントの向上や離職防止、チームパフォーマンスの最適化を図るなど、データ分析未経験の人事担当者でもデータを活用して生産性を高めることができます。

一方で、技術の浸透には、HR系基幹システムのサイロ化(*1)という大きな課題が存在します。企業内の様々なシステムに人事データが分散している場合も多いため、こうしたデータのインテグレーションやクリーニングにもAIエージェントを活用することで、たちどころに解決できる可能性を秘めています。
*1:組織や情報が孤立し、共有できていない状態

30年後のAI活用に想いを馳せる

ここまで、2025年に起きうる技術トレンドについて紹介してきましたが、最後に少し先の未来、例えば30年後におけるAI活用を想像してみましょう。
特に人手不足が顕著な店舗ビジネスにおいては、現在の技術の進歩に付随して、大幅な発展がありそうです。

一方で、これらの技術は、技術的な可能性が現実になりつつあるものの、実装までにはまだ1〜2年という短期間では難しいと考えています。
それでも、一度は夢のように思えた技術も、その進化は加速しており不可逆です。

StoreHRへの影響と2025年の行方

上記で触れてきた技術が2025年さらに進むと仮定した場合、店舗および店舗に関わるHR領域にはどのような影響が起こりうるでしょうか?

例えば、AIによる人員配置の最適化や、従業員のスキルアップを支援するパーソナライズ学習システムの導入などが考えられます。また、コミュニケーションAIを活用することで、店舗内コミュニケーションの活性化や離脱の防止、従業員満足度の向上に繋がる可能性もありますよね。

海外の選考事例を多くご紹介させていただきましたが、国内でも類似サービスは年々増えています。重要なのは、自社の経営方針や目指す店舗の姿に合ったサービスを選び、導入後に効果的に活用することです。どこにテクノロジーを活用し、どこで“人”の力を活かすのかを見極めることが成功の鍵となります。

2025年もAI技術の進化に伴う効率化や業務変革が加速する中、デスクワークを中心に社員に代わって仕事をこなしたり、複雑な業務をアシストするAIエージェントが次々と登場しています。これらの導入が遅れると、生産性の差は取り返しのつかないほど広がる可能性があります。

こうした変化の時代において、StoreHR(店舗ビジネスのHR情報)に関わる動向も日々進化しています。次回以降も、StoreHR総合研究所と共に最新の状況を追いながら、適切な対応を考えていきましょう!

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